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夢で生きる  作者: 中田あえみ
第一章
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眠る直前


お嫁さんになるという、そういう夢を忘れたのは何歳のころからだったか。

子供というのは単純なもので、小学生の頃、同級生の男の子たちから「お前なんか可愛くねえ!」と言われ、子供心に傷つき、自分は一人で生きるべきなんだ、と思い込んだからか。


それとも、もっともっと小さかった頃、両親は三つ下の妹にかかりきりで、「お姉ちゃんは大きいから、自分の事は自分でやりなさい」と躾けられたころからか。


とにかく、誰かと一緒に、人生を共に歩むという考えは私にはなかった。


夜のバスは、中が明るいせいか、外の景色より、自分の姿が窓にくっきり映るもの。

自分の顔をつくづく眺め、いたって一般人の造りであることに(毎度)絶望する。

誰かとそばにいるためには、自分は特別でないといけないのだと分かっている。


咲子は、特別に見える。別に僻んでるわけでもなく、客観的にそう思う。

結婚して、前の会社を退職、夫についてここにやって来て、今の職場に転職してきたという、私から見れば、タフな人生を歩んでいる人だ。


だからこの夢を見たんだろうか。

そう、私は一般OLだけど、ちょっと違うOLかも知れない。なぜなら、私は日本に住んでいないのだから。



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