いつも注意を聞かない彼女は
ガチャリ、という音とともにドタドタと走る足音が聞こえて来たかと思うと、ドンっと音を立てて押し倒された。
「えへへ、ただいま〜。ぎゅー。」
全ての元凶である彼女はニコニコとした表情で抱きついてくる。今に始まった事ではないが、一応今日も注意する。
「ん〜?帰って来て速攻だきつくなー、って?やだよーっと。こーらっ、そんなに暴れないのっ!スンスン。はぁ、やっぱり君の匂いは落ち着くなぁー。」
注意も抵抗も虚しく、筋力でねじ伏せられ押し倒されたまま、匂いを嗅がれる。呆れてため息をついていると、批判するような顔をして彼女がこちらを見てくる。
「なんだよぅ、君はこんなに可愛い彼女に押し倒されて、嬉しくないのかい?ちゃんと君の大好きな胸だって当ててるんだぞ?私以外にはこんなにサービスしてくれる彼女なんて他にいないんだぞっ!」
そういって胸を押し当ててくるが、「そういうことじゃないんだよなぁ」と思いながら、再び呆れていると。
「ああ。そうだったな、君はコッチの方が良かったんだな。それっ、ふぅ〜。ふふふ、肩がビクッと跳ねたぞ?そんなに良かったのかい?私の『耳ふー』は。」
その程度で屈するかっ!と、思いながら我慢していると、彼女がニヤニヤとし始めた。
「くっくっく。そんなに強情な君にはちゃんと素直になってもらわないとな。」
そういって、今度は耳に吐息をかけるだけでなく、耳をちろちろと舌先で舐めたり、耳たぶにかぷり、と甘噛みしてきたりと、弱点を知り尽くしているからこそ出来る責めをしてきた。
その後も彼女は「ほれほれ、ここが良いんだろう?」や「ほーら、息が荒くなってるぞ?」などと言いながら10分ほど責めて来ていたのだが、だんだんと彼女自身も頬を紅く染め、息を荒げはじめた。
「ね、ねぇ。君は押し倒したこと怒ってる?」
彼女が唐突に耳を責めるのをやめ、クゥーン、と言った表情でこちらに向かってそんなことを聞いてきた。
「………んぇ?「なんでそんなこと聞くのか?」って?だって、いつもだったら、もうしびれを切らして私のこと襲ってる頃なんだよ?」
「君は「それが?」みたいな顔してるけど私にとっては1番重要なことなの!だって、君も薄々気づいてるよね?私がわからされたがりの誘い受け変態マゾだってこと。」
「私が君の注意を無視するのも、君が最初に抵抗するときは頑張って押さえ込んで、君が私を襲うときは抵抗すらしてないのも、全て私が君に愛してもらうためだし、私は君に愛されてないと不安になるの。だから!お願いします……」
彼女は目を潤ませながら、精一杯に扇状的にこちらの欲望を煽りながら最後の一言を紡ぐ。
「私を………襲って?」
なんとなくで書いていくのでよろしくです。シュチュボ風味ですが作者の趣味というか書いてたらこうなりました。意見によっては差分も書くかも?