富士山観光バス横転事故と、道路の安全について思う事
富士山の観光バスが、ブレーキが効かずに横転した事故で1人亡くなられました。
教習所で習ったのですが、連続した下り坂でブレーキを踏み続けていると、そのうちにブレーキが効かなくなるそうで、これを「フェード現象」と言うそうです。
今回の事故はその「フェード現象」が起きたのだという疑いが強いそうです。
下り続ける坂道では、こういう事故の対策としてブレーキ故障車用の「緊急避難所」という場所が設けられてあるそうですが、この事故のあった道路に「緊急避難所」はあったのでしょうか?
「緊急避難所」は本線から外れた急な上り坂が設定されていることが多いのですが、日本の場合距離が短過ぎて
「本当に止まれるの??」
「ジャンプ台??」
「登った坂道で無事止まれたとしても、今度はバックで走行車線に戻ってしまうのでは??」
とか不安がいっぱいな造り!
(海外のブレーキ故障車用の緊急避難所は、凄く長いので安全に不安なく止まれるものが多いようです)
しかも、その退避ゾーンの手前が少し広くなっているので散策のために車を止めていらっしゃる方も見かけたことがあります(◎_◎;)
日本は山が多いので、特に大型の車はブレーキを酷使してしまうのに、こういった緊急避難所はほとんど見かけることがないのは不安です。
今回の富士山での事故では「エンジンブレーキを有効に使わなかったのでは?」という意見を言う方もいらっしゃいます。
また「26歳で観光バスの運行は経験が浅すぎる」という方もいらっしゃいますが、私はドライバーの技量に左右される道路造りはやめて欲しいと思います。
公共の道路は誰でも安全に走行できる道でないとダメだと思います。
誰でも、安全に、走ることができなければ、事故は必ず起こります。
事故多発交差点などに必要なのは、交通違反の取り締まりではなく、道路の改修です。
私は事故の起きた道路で実験してもらいたいことがあります。
それは積載量ギリギリの状態のトラックやバスを初心者からベテランまで色々な人に走ってもらう実験です。
これで、もし、何台か同じようにブレーキが効きにくくなる症状が出るようなら、今度は車種を変えてもう一度実験。
これを繰り返して、何事もなく走行できる車種のみの通行を可能にする。
でなければ、また同じような事故は繰り返させるはずです。
正直言うと、私は運転が下手です。
自信なんてありません。
どちらかというと、運転するよりも助手席に座って好きな音楽を聴きながら景色を楽しんでいる方が好きです。
(自分で運転しているときは運転に集中するために、オーディオはOFFしています)
どこの県でも河川の傍を走る土手の道は、原付バイクや自転車が走っていると、交互通行にも支障をきたすほど狭いのは何故ですか??
県によっては、その土手の道にガードレールさえない道路がまかり通っていて、とても怖いです。
「それは、あなたの運転が未熟だからでしょう?」
と思われる方もいらっしゃると思いますが、確かにそうですが、それは絶対に違うと思います。
誰だって、最初は「初心者」です。
だから
「すべてのドライバーに、優しい道路を造って欲しい」と思います。
これから事件の原因がドンドン分かってくると思います。
どんな事が原因なのかはまだわかりませんが、安全な道路造りをしていれば防げた可能性も考えて欲しいと思います。
余談ですが2019年9月神戸市灘区で起きた大型トラックのブレーキ故障事故(運転士さん死亡、8人重軽傷)では、ブレーキのトラブルを運転士さんから報告を受けていたにも関わらず、運行管理会社は修理もせずに放置していたため起きた悲しい事故でした。
今回の事故が、またこの悲劇を繰り返して居ないことを祈りたいです。
でないと、大型トラックやバスの傍を走るが怖いです。