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私に構わないで!悪役令嬢だから。  作者: あみーご
第2章 7歳・新しい出会い
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鬼教官第二号

今日はハロルド先生の3回目の訪問で初めての授業になる。


時を遡り2回目の訪問、前回テストの難易度を上げて持ってきた。何を思ったのか前回と比べかなりハードルを上げてきた。割と難しかったが競争心が煽られ何としてでも解いてやろうと言う気になった。この世界にもものの単位があり前世と類似していたことが分かった。図書室には数学書はなかったのでそこのところを理解していなかったが、十進法のメートル法のようなものが存在しており換算や単位の付け方は理解しやすかった。歴史も前回は穴埋めや年号を答えるものが多かったが今回のテストは記述が多く自分の知っていることを最大限に使うことが必要とされとても楽しく難しかった。点数は悔しくも7割で先生の方も嬉しそうな顔をしていた。前回の満点が悔しかったのだろうか。


そして今日!本格的に授業をしてもらえる。と思っていたが、先生は大量の資料や本を目の前に積み上げた。


「まずこれを読め。」


そう言って積み上がったそれに手を乗せた。


「いつまでですか?」


「次回までだ。」


うっわ。サランが一番鬼畜だと思っていたがその記録が更新されそう。読めますけど、週末を潰せばね。魔法練習しようと思っていたのに。。。


「分かりました。」

「それで今日は何をするんですか?」


「宿題の説明だ。」


この人何言ってんだろう。お父様の仕事部屋で会った時の好青年の仮面がどっかいっちゃったんじゃない。しかもまだテストしかやっていなくて授業どころか何の世間話もすることなく宿題の説明って頭おかしいんじゃないの。まぁやるけどね。やるけど。。。


「宿題ですか。」

「授業もなしで。」


「ああ。」


「分かりました。けどまさか宿題も次回までとか言いませんよね?」


「そのまさかだ。宿題はその資料を読んで記録をつけろ」


いやいや、この大量の資料を読んでその上ノートを取れって正気かな。まぁできないこともないけれど全然意図が掴めない。


「やりますけど、具体的に何の記録をつければ良いんですか?」


「要約して一つの資料をつくれ。」


なんか無茶苦茶言い出してるんだけど。私7歳よ。一応。まさかレポートの作成を要求されるなんて。


「分かりました。」

「今日授業ないんですよね。」

「先生はこの後どうするんですか?」

「家庭教師なのに滞在時間15分だと職務怠慢しているみたいですよ。」


「問題ない。来週までに終わらせろよ。」


そう言ってそのまま部屋を出て行きその足で屋敷を出て行った。正直きた意味が理解し難い。資料は届けて貰えばよかったし、宿題はメモ書き程度で説明できるものだった。


考えるのも面倒なので手っ取り早く終わらせて自分の自由時間にあてたく資料を読み始めた。この世界は中世っぽいが文明は割と進化しておりタイプライターや印刷機がある。あるはずなのに渡された資料や本はほぼ手書きでインクの滲みがあったり日焼けしていたりと四苦八苦しながら読み進めていく。今日は幸いにも週終わりなので週末含め3日間もある。読み進めながらメモを取りつつ、資料の消費を第一に考えその日は夕食に呼ばれるまで部屋で読み続けていた。


夜日課の素振りやストレッチなどを済ませその後寝る直前までレポートの構想を練っていた。資料は10年ほど前に起きた厄災についての資料で国が取った措置や国民の生活などありとあらゆることが事細かに載っていた。伯爵家の方が何故ここまで充実した資料を持っているのか多少疑問を持ったがあまり深く追求するのをやめた。


ーーーーーーーーーー


次の日も資料を読んで読んで読みまくり、残りわずかになったものをその次の日に回した。

そしてハロルド先生が来る前日、わずかに残った資料を読み切り資料を読むごとにつけていたメモをレポートにまとめることにした。量が量なのでかなり長めになりそうだが私が読んだものと比べれば微々たるものだと思い、前世使っていたレポートのフォーマットを適応させ、時間を余りかけずに終わらせることができ、明日の心配事がなくなった。そしてまだ半日しかたっていないので好きなことができると意気込み、別棟に行こうとしたらお父様に呼び止められた。通常お父様は平日週末関係なく仕事をしているのでどうしたものかと思っていたら、お父様の職場である王宮に一緒に行くことを告げられた。

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