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私に構わないで!悪役令嬢だから。  作者: あみーご
第2章 7歳・新しい出会い
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抜き打ちテスト

家庭教師の先生と自分の部屋でお茶することになった。いきなり勉強に入ってくれた方が私的には良かったのだがお父様の計らいでお茶する運びとなった。だが、先生はティーカップを見つめておりとても気まずい雰囲気に包まれている。


「あの、先生のことはハロルド先生と呼んでもいいですか?」

「それと勉強を教えてもらう生徒なので崩した話し方で結構です。」


「ああ、分かった。」


「勉強は今日から教えてもらえるのでしょうか?」


「いや、今日はテストを用意してきたからそれを解いてもらう。」


はぁ。違和感があると思っていたけれど敬語が苦手みたい。さっきは無理してるっぽくて不自然であったものの今の喋り方はとても自然で聞いていて先ほどとは違い心に引っかかるものがない。


というかテストをするのはいいんだけどテストの難易度を知らないし7歳の教育ってどのぐらいのことを学ぶのか全く見当もつかない。


「質問していいですか?」


「ああ。」


「先生幾つですか?」


「19だ」


「何故家庭教師になったんですか?」

「伯爵家の方なんですよね?家庭教師になる理由がわかりません。」


「俺は伯爵家の次男で跡を継がない。あと学園での成績が優秀だったからだ。」


すごい説得力があるのに納得できないのは何故だろうか。成績優秀だったんだ〜っていう人が家庭教師になるのはわからないでもない。だけど高位貴族にあたる伯爵家の次男が公爵令嬢に勉強を教えるのは納得できない。モヤモヤした気持ちを持ちつつも質問タイムを終わらせ、テストに移ってもらうことにした。


「制限時間は2時間。」


初めの合図を出されて問題を確認した。思っていたよりめちゃくちゃ易しかった。むしろ簡単すぎて2時間も必要ないくらいだ。四則演算や歴史、そして公民くらいで思ったより普通で何の問題もなく解き終えた。


解答の再確認をして時計を見るとまだ45分しか経っておらずハロルド先生も読書に没頭していた。だが暇になるのはこの世で許せないことランキングの上位に入る程無駄なのでもう提出しようと思う。


「ハロルド先生、終わりました。確認も終えてもう解く場所もありませんし、採点お願いします。」


先生に答案用紙を預け私は部屋に置いてある本を読むことにした。図書室の本は読破し、読む本がなくなったので気に入っている本を何個かピックアップして部屋に置いている。今まで気にしたことはなかったが小説というものの存在が我が家の図書室にはない。歴史書や論文など専門的な書物はあるものの娯楽になる様な面白い本がない。


ハロルド先生の採点が終わったらしく答案を確認したところ満点だったので嬉しかったがあまりにも簡単だったので満足感はなかった。

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