慣れてきた。
前世の記憶を取り戻してから半年が流れ、サランの剣術は徐々に慣れてきた。もうそろそろ武術もぶっ込んできそうだけど。図書室の本ももうすぐコンプリートできそう。『祐奈』の性格上、極めるのが楽しく毎日図書室に篭っている。家族も最初こそちょっかいかけてこないことに何故か心配していたが最近は大人になったのだろうとあまり私に過度にかまってこなくなった。
リオンお兄様もリントも私が構い倒すこともなく日中どこかに消える(厳密には図書室にいるだけだが。)ので、何処にいってるのか聞いてくるが図書室と言っても信じてくれないと思うし。それに、なんとなくだけど二人『ユナ』が苦手だと思う。なので別に心配なのではなく、いつちょっかいをかけてくるのかビクビクしているんじゃないかな。
余談だが、私はもうすぐ7歳になる。この世界の暦は前世と似て一週間7日。1ヶ月30日。一年は360日。私の誕生日は11月の5日。去年の誕生日はお父様が誕生日パーティーを開いて、いろんな人を招いていた。『ユナ』は人からの注目や盛大なパーティーが好きだったが、今の『私』は身内だけでやるのがいいのでお父様の計画に大反対した。最近の私は使用人のみんなと仲良くなれたので、屋敷のみんなと誕生日を祝って欲しいとお父様やサランをはじめとする使用人たちに言ったら、何故か泣いていた。
私が盛大な誕生日パーティーを拒否したのはもう一つ理由があって、この国の第一王子が立太子されるのでその記念パーティーが開かれるのだ。二度もパーティーに出るのは面倒だし、時間が無駄になっちゃうし。そもそも王命でもなければ、出席が強要されていないにもかかわらずお父様が家族でいくと言い出すのでしょうがない。おいしい料理もいっぱいあるからという理由を自分に言い聞かせて、マナーを頑張った。お母様が言うには、私はマナーの覚えがいいらしい。なので基礎をお母様とやって、マナーも先生に見てもらった。一発合格をもらえたので、すごく嬉しかった。貴族令嬢は大変なのだなと実感した。