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【八十話】女の戦闘服



 私は指折り考える。

 一つ一つやらなければいけない事を整理してるのだ。



 答えを手繰り寄せる事が出来そうなものもあるし、雲を掴むような事もある。

 基本思考力だ。



 実質的な事。

 例えば、走りやすいドレスに改造するとか?

 ヒールを取り外せるようにするとか?



 シンデレラに硝子の靴を贈るとか?

 カボチャの馬車? を用意するとか?



 そういうものは作業なので、やれば進む。

 一通りはやったつもりだ。



 もちろんカボチャの馬車に付いては、公爵家のただの馬車以外何ものでもない。

 カボチャはちょっと柔らか過ぎるだろう?



 いやそういう次元の問題じゃなくてね。

 ルーファスなら多分、カボチャの成長を促進させられる気がするのよ?



 でもさ。

 真顔でそんなこと頼めないじゃない?



 は?

 って感じよね……。



 カボチャの成長を促進させて、くり抜いて、車輪をつけて。

 それでどうする?



 馬車はある物を使おうよ?

 その方がずっと労力が低い上に、乗り心地が良い。



 カボチャの馬車は、公爵家が所有する、少し丸っこい馬車。

 基本、木も鉄も丸っこい加工となると数倍手が掛かる。



 結構お値段が張りそうな馬車よ?

 カボチャの馬車には敵わない? かもだけど。

 充分充分。



 トカゲの従者? は公爵家のちょっとつり目の従者にしたわ。

 割合、良い人選が出来たと思う。



 ふとっちょ運転手の灰色ネズミは、そのまんまよ。

 ふっくらしたロンマスグレーの運転手。



 ふふ。

 抜かりはないわ。



 準備をするのに三週間も合ったんだもの。

 形は完璧よ。



 というか、全部自分の家で揃えているから、全然余裕だったわ。

ポイントは、ある程度で妥協? することね?



 完璧主義、身を滅ぼす。的なさ。

 そもそもさ、カボチャ成長させたところで、身が弾けるだけじゃん?

 みたいなさ。



 魔法は大切にしたいと思うわけ。

 基本は、魔法以外で出来ないことに使って貰いたい。



 馬車は馬車屋さんが作れるし。

 ネズミを馬に変えるより、馬は馬のまま使った方が自然だ。



 あとはシンデレラに水色のドレスをプレゼントしたから、きっと大丈夫だと思う。

 首飾りもイヤリングもダイヤモンド。



 公爵家所有のものだ。

 私よりもずっと清楚で可愛らしい装いになると思う。



 あら?

 自分で言って何だけど、少し虚しいじゃない?



 私も次は似合っても似合わなくてもパステルのドレスを着よう。

 そうしよう。

 何か、女子として一度くらい着ないと後悔しそうよ?



 まあ、次が有るかはさて置いて。

 一応心に留めて置く。



 宝石というのは、前世も今世もダイヤモンドが頭一つ抜けている感じだ。

 硬いからなのか?

 単純な好みからなのか?



 まあ、王家のエメラルドに比べれば、小粒なのだが、それが故に耳元も首元も可愛らしく飾ってくれる。



 ドレスは光沢のある生地に、薄いチュールを重ねている。

 そして硝子の靴。



 かの有名な硝子の靴だ。

 少しキツいと言っていたから、階段で脱げるのを手伝ってあげたいと思う。



 エスコートは誰に任せようかと思ったけど、童話のシンデレラも一人で舞踏会に参加している訳で、王宮までは弟にでもエスコートをさせて、会場でシンデレラの意中の人にダンスに誘って貰おうと思う。




 私は、一歩下がる感じでシンデレラを見守らせて頂くわ。

 ええ。

 ファーストダンスが終わったら、がっつりと張り付かせて頂きます。




 めちゃくちゃシンデレラの引き立て役になりそうで怖いですよ?



   

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