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【六話】 戦意めらめらです

ターゲットの王子様が微妙に分かりません?


 お父様が帰って来たら、第二王子様の婚約者を確かめるわ。

 そのついでに第一王子と第三王子と第四王子の婚約者も確認して置きたい。



 姉のオリヴィアという人は、行き遅れている事からも分かるように?

 第一王子様の取り巻きの一人と言われていた。

 年齢も十八歳で、第一王子様と同級生になる。


 しかし、さすがは王子様なのだろう。

 姉には騙されなかった。



 素晴らしい!

 第一王子様!



 よくぞ姉の毒牙に掛からなかった!

 だって、あの姉だよ?

 公爵を手玉? にとっている母の一の娘。

 まあ、なんていうの? 

 母の教えが一番色濃く出ている女な訳よ。


 顔も母に一番似ている。

 美人と言えば言えなくもないけど、鼻なんかエッフェル塔のように高くて尖っている。


 私なんて、今も昔も一度だって逆らえた試しがない。

 まあ、逆らおうなんて露程も思ったことがないのだが……。


 見てなさい! 

 高慢ちきな姉A! 

 実の妹が、こっそり手の平を返して、返り討ちにしてあげるわ!


 まあ怖いので返り討ちとまでは行かないまでも、責任は取って貰おう。

 


 私がやるべき事を整理すると……。



 まずはガラスの靴をシンデレラに押しつける。

 王子様の婚約者を突き止める。


 ダンスパーティの当日までに、


 カボチャの馬車?

 だとか


 ネズミの従者?

 だとか


 お供のトカゲ?

 だとか


 そういうのを揃える。



 というか……。

 この世界って魔法的な何かはあるの?


 魔法使いのおばあさん? 

 どこからやって来るのよ?



 ダンスパーティーは一ヶ月後だ。

 落馬した日から逆算すれば、そんなものだろう。



 この異世界は医学が発達しているとは思えない。

 中世ヨーロッパ風。

 シンデレラという童話から来ている訳だし。



 点滴でもない限り、一ヶ月も気を失ったら死確定。

 私は生きている訳だから、そんなに長くは気を失っていないはず。



 そういえば、こういうシンプルな疑問こそ、シンデレラに聞けば良いではないか?

 さっきから会話が飛び飛びになり、まともに繋がっていないから、彼女とたっぷり会話してみようと思う。



「シンデレラ!」

「何ですか、ミシェールお姉様」

「私が何日気を失っていたか、教えてくれる?」


 するとシンデレラは、右手の指を折りながら数え出す。


 指で数えないと分からないの!?

 長いってこと!


 私はシンデレラが、数え終わるのを辛抱強く待った。

 待ったというよりは、彼女の指が行ったり来たりするのを一緒に数えていた。


 十四日!?

 彼女の指は十四回折られたのだ。

 私は心の中で目算する。



「十二日ですわ。お姉様」



 ちょっと!?

 指の本数と数が違うわよ! 

 シンデレラ!

 数は正確に行こうよ!


 私は心の中で、シンデレラに盛大な突っ込みを入れた。








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