幻の真実へと
この回には少しだけ、グロいと言えそうなものがあります。気をつけてご覧ください。
―何をすればいいの?―
「・・・・・・僕からは何とも言えませんが、君達はまずクルエ同盟を潰した方がいいですね。
ナゼン君にあたっては、お友達を何人も”敵”に回してるそうじゃないか・・・。」
「まぁね。それにしてもクルエ同盟って強いの?」
ずっと疑問に思ってた
やつらは一体何が目的なのか
そして何故僕を必要としたのか・・・・
「幹部はさして強くは無い、強いのは上の奴等。私は何回か見たことがあるから・・・・・」
ウジナが言う、聞いてみると彼女はもう上の奴等と面識があるらしい
「僕は幹部しか会った事は無いな。」
実力と言うものは時に無とかすのだ
それはまさにこの前のオルガそのもの
「まぁ、いろいろやってみると良いですよ。」
そんなこんなで僕とウジナは外へ出た
先ほどの森に戻り、来た道を通る
太陽の光は無く、いつの間にか夕日となっていた
「これで分かった事が2つ出来た」
「1つは自分たちが何なのか」
「もう1つはクルエ同盟について」
これからはクルエ同盟を標的に切り替え・・・・・と
そういえばここには僕の知り合いはいるのかな?
「それはそれでいいかもね?」
「何が?」
ん、なんでもない。そう返すとウジナは僕の考えを感ずいたのか
そこで肯定して返す
と、急にヒュルルルルルと言う音が聞こえてきた
咄嗟に上を見てみると人間が落ちてきた
「久しぶりだね、ナゼン」
そう、それはルエだった
となりにソヤとヨウカがいる
「・・・・久しぶりだね?3人とも。」
「・・・・・・・・・ナゼン・・・あなた、昔には戻れないのかしら?」
まったく、何かと思ったらいきなり昔の話?僕過去って嫌いなんだよね
ヨウカ、君は楽しいのかい?
「ちょっとぉ〜ナゼンあんたどうしちゃったの?頭でも打ったぁ?やんなっちゃうわねぇ。」
「・・・・・・みんな僕に会いに来たんだろ?でも駄目だよ。僕、都合悪いとすぐ”殺し”ちゃうから・・・。」
瞬間、3人が息を呑む
まるで僕のことを遠くに感じているかのように
「・・・・・・・・・ナゼン、誰?」
ウジナが呟く
そういえばウジナは知らないんだっけ
僕の”お友達”を
「あぁ、この人たちは僕の友達だった人だよ。」
「だった?」
ヨウカが怒りの篭った声で聞いてくる
「そう、”だった”。この2人はね。こっちのルエって子は知り合いみたいなもの」
また殺気が増える
てか、何でこんなにも女子が多いの?
1人だけ男ってさぁ
「っ!!!むっかついたわぁ!あんた!もういいっ、全力でつぶしてあげるんだからぁあああ!!!」
突然、ソヤの持っていた双剣が僕の頭上に落ちる
甘いよ、ソヤ
キッーン!
ザシュッ!
「ナゼン・・・・?ソヤ・・・・・?」
恐る恐るルエが名前を呼ぶ
先に動いたのはソヤだった
「あ、あは、あははははっ!すごいやっ!おもしろいっ!」
ソヤは笑い出す。何が何だか・・・・
そこでナゼンも動き出した
「・・・・・あーあ、おもしろくない。こんな”中身”を見たって得する事なんか無いよ・・・。」
そういうナゼンの手に持っているものは、腸。
そして血まみれ
ナゼン自信に害は無い、ならば結果的に・・・・
「ねぇ?ソヤ。君はもっと考えてから行動する事を学んだ方が良かったね?」
瞬間、ソヤは地面に崩れ落ちた
「は・・はは・・・さす・・・・・が・・・・・か・・・・・・・」
ソヤの腹部分だけ空洞になっていたのは言うまでも無い
2人が駆け寄る
「ソヤッ!?ソヤッ!!!」
「ソヤ、しっかりして。・・・・・・・・・・・・・・・・大丈夫、まだ生きてるわ。・・・・微かだけど・・・・」
さすがはヨウカ・・・・君はいつでも冷静だね?
でも、その冷静を崩す瞬間が見てみたくなっちゃった
「どうする?僕、まだ相手してあげてもいいんだけど?」
そう言うとヨウカは立ち上がり、僕を睨みつけながら、
「いいわ、あなたに勝てないのは一目同然だから。それと、ナゼン、あなたには幻滅したわ。」
それだけ言い残すとソヤを担ぎ街の中に消えていった
「・・・・・ナゼン、私はあなたの事をもっと良く知りたいと思う・・・」
ルエが言う
「へぇ、それで?良く知ってどうするの?」
「あなたを・・・・・・いや、ナゼンを、助ける。暗闇の牢から・・・」
言ってから、ルエもヨウカの後を追っていった
僕を助ける?
はは、笑えるね
一体何から助けるというの?
暗闇の牢?僕には見たことは無い
見たことあっても知らない、だって、
「僕には感情が無いんだよ?」
「・・・・・ナゼン、考えたんだけど、」
それまで口出しをしなかったウジナが呟く
「私たちと同類のあと4人を見つけて探せば何か分かるかもしれない・・・・」
「なるほどね、僕たちが何なのか・・・」
答えはまだ遠い遠い真実へ
ここはまだ幻の世界