幻想的
ハァ ハァ
「う、裏切ったな!!!?」
吐き気がする。
裏切った?その言葉、君が使っていい言葉じゃないよ。
「っひ、し、死んでやる死んでやる死んでやる死んでやる死んでやる!!!!」
あっそ、死ねば?
死んでいいよ。さぁ、早く。
「どうしたの?死なないの?じゃぁ、殺してあげようか?」
こんな汚い人間なんか、この世界にいらない。
どうせなら、死んでくれたほうがマシ。
「い、嫌だ!!殺さないで殺さないで殺さないでぇぇええ!!!!!!!!」
・・・・・うるさいなぁ、僕、うるさい奴嫌いなんだよね。
・・・・・・・でも、さっき自分から死のうとしてたご褒美に、・・・自分で死なせてあげる。
「はい、これ。」
ニコッと効果音がつきそうな笑顔であるものを渡す。
「え・・・?これ・・は?」
「え?そんなのもわかんない?どっからどう見ても”チェーンソー”でしょ?」
ほら、電動式だからよくきれるよ。
有り難く思ってよね?
「さ、これで腕斬って。もちろん両腕ね。それまで死んじゃダメだよ?」
「あ、あぁあ、助けてぇ!嫌ァァあ!死にたく無いのぉぉ!!おねが『ガガガガガザシュブシュッ』ぎ、ぎゃゃゃあああああああああああ!!!!!!!!!」
「嗚呼、右腕取れたね。じゃぁ、次は左。」
「ガハッ!!びゃ、びゃべべぇぇええええ!!!!『ギャシャンッ』あ、ああああぁぁあ」
うわ〜芸術的・・・・綺麗だよ。とても、ね。
君の血が真っ赤なドレスのように、幻想的な色を作ってる。
「あああぁぁぁ、ぁ、、、あぁ、、ぁ、ぁ、、、、、、ブチャッ」
あ〜あ、死んじゃった。もうちょっと生きて苦しむ姿を見たかったけど・・・・・・しょうがないかぁ〜。
せっかく僕が自分自身で死んでいいよって言ったのにさ、可哀想にねぇ?
さようなら、”名無しさん”。
「もうすぐ、もうすだ。あと少しで、僕は・・・・・―――」
この街の”たそがれ”は悲しいくらいに幻想的だった。
(いっそ壊したい、そんな衝動にかけられた)
誰だかわかるかな・・・?
名無しさんって言えば・・・??
・・・・はい、あ、一応さっき殺されちゃった人は女の人です。親が2人とも殺されて、兄弟も交通事故で亡くなって、唯一の恋人も自殺してしまった、悲劇の塊のような人です。で、そこにある人が現われて、騙されて殺された、と、言うわけです!
あぁ、なにやら長くなってしまいました!;
それでは、これからも「幻と真実」をお願いします!