リオの難問
「神・・って・・・!「うぃ〜す!ヨクさんいますかぁ〜?」・・・」
「あぁ、居る。入っていいぞ。」
そこに入ってきたのは、俺も知ってるお馴染みの顔で、見たくない顔No.1だ!
「あれぇ〜?なんでリオが生きてんですかぁ〜?」
そして平気で俺の痛いところをついてくる、悪女だ!!
「まぁ、それは後で詳しく話す。今は、お前の条件を言え。」
彼女は”キサラギ”。街でも有名な”情報屋”の弟子の弟子。彼女のその猛烈な性格かつ妄想で街の特産物になったりもしている。
「あはは、実はですねぇ〜、ナゼン先輩に関しての情報の事なんですけどぉ〜、彼、”R2”に出没したらしいです。何か少年を1人ランクCに堕としてしまったそうですよ〜」
「ランクCにか・・・その少年は?」
「彼は今、監牢所に居るようです!何か弟を”食べちゃった”らしいですよ♪」
「食べた・・・?どうしてそんな事を・・?!!」
「それがその少年の”望み”だったんだろう・・・。」
「望み・・?」
ランクCに感情は無いはずなのに、望みはあるというのか・・?
しかも弟を食べる望みなんて・・!!
「彼の望みは”弟と1つになる事”。それがどういう意味か・・・・・・そこまでは分かってないんですけどねぇ〜。私の勝手な推測によると、彼らは”能力”を共存したかった・・からではないかなァ〜って!」
「そうか・・・・・・・・・・・ナゼンの居場所は分かるか?」
「それがですね〜、今は何処に居るかは分からないけど、次にナゼンが出没する場所は測定されてるって。」
「え・・?それってどこだ?」
「そっかぁ〜リオはナゼンの”お友達”だもんねぇ〜。そりゃ会いたいよね?でも今会って、それが善のほうに進むか、それとも悪のほうに進むか・・・」
「・・・何処に居る・・。」
ヨクが殺気を込めて聞く。
俺はただただ耳を寄せていた。
「先輩は、次に『螺旋都』に行くらしいですよ〜。」
「螺旋都・・・だと・・?」
螺旋都とは遺伝子流を垂れ流しにしている都の事。
人間ではない、機械の。その所為か、あの都は何処の国や街よりも一歩進んでいる。
とある人が言ったそうだ、『未来を見たくば、螺旋都を目指せ』と・・・。
きっとあそこは未来性の症状が成り立っている、ある一種のウイルスが撒き散らばってるに決まってる・・・。
「先輩は一体”螺旋都”へ何しに行くんでしょうかねぇ〜?」
と言うと、キサラギはさっさと家から出て行った。
俺の事はもうどうでもいいのか・・・;
さて、問題は螺旋都だ。
どうする・・・行った方がいいのか・・・・・・?いや、行かなきゃならないんだ。
ナゼン、お前を見つけるために・・・!!
「・・・・・リオ、お前まさか、行くのか?」
「あぁ、もう答えは決まった。止めても無駄。」
「ふっ、止める訳ねぇーだろ?このためにお前を再生したんだからな、役に立ってもらわなきゃ困る。・・・・・・・と言っても、まだ役に立つかどうかわかんねぇけどなぁ?」
ふんっ、どーせ俺はお前さんの奴隷ですよぉ〜だ!
そんな事を言い合っていたら、突然ヨクの携帯が鳴った。
にしても、着メロが演歌って・・・・
「はい?・・・おお、ルエか。・・・・・・・・・ああ、知ってる、さっき聞いた。ってか、あれってカカ達だったのか・・・・・・・ああ、・・・・・・そうか・・・・辛かったな・・・・・ああ、頑張れ。・・・・・・おう、じゃーな。《ピッ》」
「・・・・・誰?」
「ん?ああ、この前R2に行っててな、そこで出会った友達みたいなもんだ。で、そいつの他に2人居たんだけどな、・・・どうやらそいつ等がさっきキサラギが話してた奴らの事だったらしい。」
「そうか・・・それは残念だったな・・・。」
その子は1人で生きていけるのだろうか・・・?
可哀想だな・・・。
「んで、そいつがな、たまたま救ってくれた”ソヤ”と”ヨウカ”と一緒にナゼンを探す旅に出るらしいぞ。」
ん?ソヤ・・・ヨウカ・・・・・・・・・・・・!!!!?
「あ!なんであいつらがR2に居るんだよっ!」
「あ〜、もうお前がぐっすりすやすやと馬鹿みたいに寝てる間に色々あってな、あいつらもナゼンの事に関しての旅に出た。・・・・ああ、あとあいつらはお前が死んだと思ってるから、今度会った時は面白い反応が見れるぞ。」
「うわぁ!見たいっ・・・って、そーじゃなくて、ああ!もうっっ!何が何だか全然わかんねぇーよ!」
ホントにっ!何でこんなにもややこしくなってんだよ!俺1人何も分かんないみたいで悲しいじゃん!
「この事件の原因の1つにお前も含まれてっかんな。」
「はぁぁああ!?」
もう、イミワッカリィマスェ〜ン。
ああ、神様、あの元の平穏に戻れますように!!