意識の中の想い
前に一度だけ、こんな夢を見たことがある。
そこに光は無くて、辺り一面真っ暗闇。
でも、何故か一輪の白い花だけは輝いていて、
それを取ろうとすると 黒い薔薇が俺に纏わりついてくるんだ。
暖かい・・・ここは何処だろう・・・・。
いい匂いがして俺は重たい瞼をゆっくりと開く。
「・・・・・ここは・・?」
そこは誰かの家。そして、誰かの部屋。
そこへ、1人の男が歩いてきた。
「お?起きたか、気分はどうだ?」
ざっと、20歳くらいだろうか、青年と言っても大丈夫な年齢だ。
でも、何となく知ってるぞ・・・誰だっけ?
ってか、俺は・・・―――
「おい、大丈夫か?リオ。」
はっ!そうだ思い出した。
コイツはヨクだ。この街の街長・・・・。
で、俺はたしかコモとか言う少女に殺されたはず・・・
「・・・ヨク、何で俺は生きてるんだ?」
するとヨクは笑って言ってきた。
「あぁ、お前な。まぁ、正しくは死んでるよお前。」
「は・・・?」
何言ってんだコイツは・・・意味分からん。
「・・・簡単に言えば、お前は今幽霊みたいな存在だって事。」
ああ、なるほどな・・・・・・・・・・って、
更に意味わかんねぇえ!!
「まぁ、コレはお前の体質だからこそ出来たんだがな、お前は夢の中で『意識』を回復させてたんだ。ただ、体は俺が再生させたがな。」
「まぁ、確かに回復させてたな。・・・・でもそれは俺の意思じゃない。きっと、『意識』が勝手に回復していったんだ。それよりなんで体を再生してくれたんだ・・・?」
コト、お茶をテーブルの上に置いて、ヨクは話し出した。
「・・・・お前はこの先、必ず必要となる人物だ。だから再生させた。物に触れることも、人と話すことも、痛みを感じる事も、何もかも元通りの体にな。」
「俺が、必要?・・・・何か、有ったのか?ってか、それより”ナゼン”は?アイツは何処行った?」
ピクッとヨクの体が、微かだが不自然な反応をとった。
「・・・・・・いいか、リオ?落ち着いて聞け。・・・ナゼン、ナゼンはな、今大変な事になってるんだ。あいつは、まず殺人容疑の疑いが掛けられてるんだ。」
「は?何でだよ。だってナゼンは被害者だろ?だって俺と一緒に・・・」
「アイツは、お前と、コモとか言う少女の死体を見つけたときに”いなかった”んだよ。」
「はぁ?てか、あの女の子殺されたんだ?」
「あぁ、”ナゼン”にな。」
は・・・・?ナゼンが、少女を殺した・・?
いや、だってあの女の子俺たちじゃ足元にも及ばないくらいに強かったんだぞ?
それを、『殺した』?
「ナゼンの体質は”特別”だったんだ。あの体質は・・・・・本来、人間のもつ体質じゃなかった。」
「・・・なら、何が持つ体質なんだ?」
ごくりと、喉の鳴る音がした。
ヨクは少し考えてから、
「”神”だ。」
はい、リオが生きてました(笑)
たぶんこの子、たまごが好きです。
絶対そうです!!なんせ夢がたまごですから!!
・・・この意味が分かるのは多分まだ先の話です・・はい;
でわ!引き続き見てくださいね♪