真実に向かって
「い、いや・・・いやぁぁああぁぁああああ!!!!」
ザシュ ブチョッ
「ぐ、ぐああぁぁああぁあ!!!!!!!!」
突然、カカが嘆きだした。
瞑っていた目をそーと開けてみる。
そこには2人の少女が立っていた。
「うっわーコイツもう駄目じゃね?ランクCまでいっちゃったよ、絶対。」
「・・・そうね、じゃあ早いとこ終わらせましょ。」
そういうと次は早かった。
まず、1人目の活発そうな髪の長い少女が攻撃を繰り出し、最後に2人目の冷静そうな髪の短い少女がとどめをさしていた。
すると彼女たちはこっちに近づいてきた。
「あんた大丈夫〜?結構追い詰められてたけど〜。」
「・・・怪我はないみたいね。さ、いきましょ、此処に長居は無用よ。」
「え?は、え?」
かくして私はこの個性的な2人の少女に連行された。
コト・・
「はい、どうぞ。」
「あ、ありがとう。」
ここはこの2人、いや、ソヤとヨウカの部屋らしい。
2人ともこの街の住人じゃないらしく、彼女らもまた、永久の夕闇から『ナゼン』の事について情報を得るために旅をしているとの事。
「あ、あの、何で今日はまたあんな場所に居たんですか?」
「はぁ?そりゃあんた、ヨウカの体質に決まってんじゃない!」
「・・・ソヤ、別に決まってるわけじゃないわ・・・。・・・そうね、今日私たちがあの場に居合わせたのは、私の体質とでも言っておきましょうか。」
「え・・?ヨウカは体質持ちなの?ソヤも・・?」
「そうに決まってるけど!だって私たち体質持ちが通う学校に居たのよ?そこでもトップクラスの”ランクA”なんだから!」
そういえば、さっきから、ランクAとかCとか・・なんなんだろう・・・。
「・・・威張る事じゃ無いわ。・・・・ルエ、アナタも確か体質者なのよね?どういった体質かしら?」
「え・・?ん〜・・と、直感する事が出来るの。・・・ねぇ、カカ・・・はどうしたの?彼に、一体何が・・・!!」
「アイツは、もう手遅れだったのよ!」
ソヤがキッパリと言い放った。
「・・・そう、彼はもう行き過ぎた。そして、ランクCと化してしまった。」
それから、私はソヤとヨウカからいろんな事を聞いた。
ランク分けの事、カカが豹変したのはナゼンの所為だと言う事、そして何より驚いたのが、彼女らはナゼンの親友だと言う事。
ナゼン・・・君と私は全然似てないよ。でも、とっても似てるね・・・。
似てるからこそ・・・君の心は大丈夫?私はもう大丈夫。
私も君に会いたいから、会いにいくよ。真実に向かって。
走り出す勇気はまだ無い。だけど、降り注ぐ事なら出来る・・・。
そう、 ”ゆき”のようにね・・・・。
はい!ここでルエ視点は(一応)終わりです!
さてさて?次回からは誰視点でしょうか〜
お楽しみに!!!