ナゼン
この世界が消えても
この記憶が消えても
この思いが消えても
君の闇を消せる事が出来たのならば
僕に明日はないから
僕に昨日はないから
だから今日を大切に使うんだ
この思いは消え去っても死ぬ事はない
目を閉じれば残響
耳を閉じれば残骸
真っ赤な大地が空を写す
真っ青な空が大地を写す
黄昏はいつも世界中で―――
ここは南の最短にある”デステニィタウンR2”。
通称”R2”、そしてエリア2#の位置にある都市だ。
ここでの生活は常に上品に、がモットーと言ってもいいくらいだ。
なんたって城みたいな大きな家が敷き詰められてできているから・・・・
まぁ、全部マンションとかアパートだけどね。
それにしても豪華すぎると私は思う。
「ってか、こんなのに金かける余裕があんなら国民1人1人に分け与えろっつーの!」
叫んでみた、心配は無用。だってここ路地裏だから。
ってな訳にもいかなくてぇ〜
「うるっせえ!お前少しくらい静かにできねぇのか!?」
あ〜あ〜うるさい。私は何にも聞こえない。ってこれ幻響じゃね!?うわっ!すげぇ!
「ンナ訳あるか!お前心の声は心の中だけに仕舞っておけ!」
「うげっ!?悪い癖だぁ〜・・・。」
こいつ・・・ノカ・ロカ。通称カカ。
何かとうるさいこの幼馴染は、私の兄的存在だ。(たまに母
え?同い年だよ?もっちろ〜ん!
私の名前は ルエ・クロウ。この辺りでは皆ルエって呼んでるよ。
ちなみに14歳の女で〜す!キャッホウ!
わー盛り上がってきた〜!
「と、そだそだ、カカ!今日は爺が帰る日だって!見送り行こっ!」
「あ〜・・・そうだな、行くか。」
「やった☆」
ヤレヤレと嫌々ながら承知するカカは意外と優しいのだ。
爺というのは遠い街の長老さんなんだ。
爺はあの事件の真相を探ってこの街にやって来た。
そう、あの大事件の真相を・・・ね。
あの事件というのは、”永久なる夕闇”での事件のこと。
あそこのシンボルの時計塔の中でその日、いつもどうりに神祭をやる予定だった。
だけど、それは何者かの手によって魔祭とかした。
そいつの名前が確かえーと・・・そだ、『ナゼン』。
何か、一番怪しいのはその人らしいよ、その人の友達の死体もそこに有ったらしい。
『ナゼン』はその日、突然姿を消した。
もう2人の友達が一生懸命探したらしいけど、みつからなかったって。
何処に行ったのか、何をしに行ったのか、その真相は未だ闇の中。
ね、もう”1ヶ月以上”経ってるのに。
まぁ、その話は置いといて、今は爺を見送りに行かなきゃ。
「ルエ?早く行くぞ。」
「あ、待って!!」
え〜ここから視点がナゼンからルエに変わりますよ〜。
まぁ、短期間だけかも知れないんで・・・。
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