感情の線
その時、僕は少しどうかしてたんだ・・・・。
「一緒にって・・・行くわけがない!!!こんな事する奴らの所になんかいけるもんか!!!」
そうだ、こんな奴らの所に行ったら何をされるか・・・
「・・・ま、答えは何となく分かってたけどぉ。でもごめんね?見逃す事は不可なんだよ。」
コモはそう言うと僕に飛び掛ってきた。
「ダークヘクトル!!!!!」
ボワンと大きな黒い球体が僕に向って迫ってきた。
あたるっっ!!!
ばんっ
誰かが僕を押した。
僕にあった衝撃は、ただ床に押し付けられた衝撃だけ。痛くもない。
誰が僕のこと押した?
「う・・ぐ・・。」
目の前に、うめき声を上げている傷だらけの少年が倒れていた。
どこか懐かしい面影、それを誰だと考えるのに30秒も掛かった。
「リ・・オ・・?」
そう、そこには頭や口、あるいはお腹から血を流しているリオの姿があった。
なんでリオはこんなになってる・・・?
「君のせいだろ?」
「僕・・の・・せい・・?」
「そう!君が我の攻撃を受けていれば彼はこんなにならなかった。」
「僕・・僕が・・?」
「うん、全部君が悪い。何もかも、全部君のせいだ。」
”だめだ・・ここは、危険すぎる!!!!!!”
この時、リオの言葉をちゃんと聞いてれば・・・
無理やりドアを開けなければ・・・
「あ・・アア・・・・あぁ・あああぁぁあああ!!!」
ごめんなさい ごめんなさい
ごめんなさい ごめんなさい
ごめんなさい ごめんなさい
ゴメンナサイ・・・
ガッ!
突然足を掴まれた。
「ナゼ・・ン・・・・、お・・前・・は・・悪・・くない・・・。」
「リ・・オ・・・?リオ!リオ!!!!ごめんね、ごめんね、ごめんね・・ゴメンナサイ・・・・。」
すると、僕の目から水が流れ出した。
「な・・くな・・!お・・とこだ・・・ろ!?・・いいか、ナ・・ゼン・・。こ・・のあ・・とは・・お前・・がみん・・・なを助・・けるん・・だ・・・。」
「あ?いいよ!なんでもする!!だから、だから!僕を置いて行かないで!!!リオォ!!!」
リオは笑って
「俺・・は、ずっ・・とお前の・・・味方・・だ・・・。」
そう言って、眠った。永遠に・・・
体温がだんだんと低下していく。
「り・・・お・・?い、いやだ!!行かないで、行かないで!リオォォオ!!!僕を、僕を1人に・・・しないでぇ!!!!!」
がんっバンバンバン!!!!
突然ナゼンの周りから風が巻き起こった。
怒り、憎しみ、悲しみ、そして・・・感情。
その全部を思わせるほどの黒い黒い風。
「は、はは。何だよコレ!すばらしい!!!すばらしいよ、ナゼン君!とても素敵な力だ!」
コモがウットリした顔で叫ぶ。
だが次の瞬間、ナゼンはとんでもない行動に出た。
「ねぇ?君、”名前”は、なんていうの?」
「はぁ?さっき言ったでしょ?我の名は『ザシュッッ』!!!??」
ナゼンはコモの名前を聞く前に、いつの間にかあった鎌で首を裂いた。
それもニヤニヤと笑いながら。
「あれ?何?名前がないの?それは災難だねぇ?僕、”名前が無い奴見てると、殺したくなるんだ” ごめんね?」
コモはパクパクと口を動かしている。
でも声は出なかった。だって首と顔が、離れてるんだから。
「クスッ、じゃあね?名無しさん。」
最後に顔を手持ちの鎌で潰した。 それはもう、原型無く・・・。
ブチッ。
あ、”感情の線”が切れた。
はい、でわでは!ヨウカの家族構成です!
父 母 です。
実は1人っ子。
この子は最後、どうなるか楽しみです。