感覚の線
そこに光は無かった。
ただ、闇があっただけ。
僕は何故そこにいたのか、何をしていたのか・・・
「あ、ナゼン!今日何の日か知ってるか?」
「・・・・何の日だっけ?」
「はぁ〜?あんたそれ本気で言ってんの!!?」
「あ、ソヤお早う。」
「お早う・・・じゃ、無いわよ!!あんた今日が何の日かほんっっとうに忘れたの?」
忘れたの?って言われても知らないものは知らない。
この少女は 海野 塑弥。
まぁ、いわゆる僕の数少ない友人の中の1人だ。
ちなみに幼馴染だったりする。
「今日は神祭よ。」
「ヨウカもお早う。」
「・・・お早う。」
この少女もまた、僕の友人の1人。
異蒔内 妖花、数少ない僕の良き理解者。
女子の癖に無駄にカッコイイ。また、美人。
「あ?ヨウカ、今日は休みじゃなかったのか?」
と、リオが言い出した。
「・・・いろんな事情で休みじゃなくなったのよ。」
「何かあったの?」
「・・・・・何でもないわ。」
悲しそうな目、何故そんな目をしているんだ?
何故そんな・・―――
「あれ?ヨウカいたの?今日はてっきり休みかと思ってたわ・・・。」
あ、何か空気が重くなったような・・・・。
誰かこの空気どうにかしてくんないかな〜。
「・・・・あ、そうだ、ナゼン。なんでさっき今日のことを聞いたのか気にならないか?」
「なるなる。」
そういうとリオは黙り込んでしまった。
そして1分ぐらいたち、ようやく口が開いた。
「・・・・今日の、神祭で何かが起きる・・・。」
「・・・は?」
「夢・・・・かしら?」
「そうだ。今日見た夢は・・・・おぞましい、正にあれが地獄といえるだろう。」
何カガ起キル・・・
でも何が?地獄といえるほどの事が?
「・・・・今日が最後なのかもね。」
この世界の・・――― とは言わなかった。
それ以上言ったら何かいけない気がして。
「?何か知ってんの?あんた」
「・・・・・何でもないよ。兎に角今日行って見るべきだなって事。」
「でもそこに出れるのは、神官と司教だけよ?」
「忍び込むんだろ、ナゼンはそういう奴さ。」
ム、そんな事無いぞ。
忍び込むなんて・・・ただ司教か神官に化けて混ざるだけさ!
「・・・・結局は忍んでるじゃないか・・・。」
僕ってば馬鹿?
「あはは、何独り言ぶつぶつ言ってんだ?今日行くんだろ?作戦立てちゃおうぜ!」
「あ、ああ。そうだね。じゃあまずこの前で――――」
ぶちっ。 何かが頭の中で切れる音がした。
最初の一本は”感覚の線”
いや〜なんだかんだ言って結構溜まってきましたね〜
ちなみにナゼンの家族構成は 父 母 妹 です。
親は出すかどうか迷ってるんですが、妹は後のほうで結構重要人物として登場します。
妹が何処にいるかは不明でっす☆ でわ!お楽しみにvV