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幻想の世界
真っ白な廃墟があった。
でも其処には誰も居なくて、
ただ、ただ、静かに日の光を浴びていた。
あたりは草原。空はまるで絵に描いたような、青く、白い雲で出来ていた。
鳥の鳴き声が聞こえる。
天井はそんなに高くない。
覚えてる、この感じ。
きっと、きっと、また此処に戻ってくる約束をしたんだ。
行き成り辺りは暗くなった。
一瞬にして背景が変わった。
真っ直ぐ、真実に伸びた道を歩いてゆく。
其処が何時もの場所で有る様に、
走って、暗闇から逃げ出すように、
いつか巡り合える光に向って、
時が刻むあの世界へ、
1人の僕は走り出す。
この遥かなる物語の幻想へ・・・・―――