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冒険―ゲームばっかやっててよかった!―

とりあえず、彼女……えーとアイシアが言うには、ここは「アースガル」と呼ばれる大陸の中央部、「アルラスカ王国」と「メディクト王国」の間の国境付近で「沈静の森」と呼ばれる不思議な森らしい。まあ、細かいことは教えてくれなかったけどその辺のオンラインゲームの世界観とよく似ている……問題は僕自身がプレイヤーになってしまったことか。


「まあ、大体の事情は飲み込めたよ」


「それはよかったです」


にっこりと笑うアイシアは幾分落ち着いたというか、元に戻ったらしくこちらの質問一つ一つに余計な部分も付け足しておしゃべりしていた。まあこれだけ言葉が出てくるのは警戒されてないってことでいいのか……


「ところで、ダイチさんは異国の方ですよね。どっちからきたんですか?」


不思議な質問だな、どっち、普通どこからとかじゃないのか?

ふむ……なんて答えようか……日本からきました。とか言ったら完全に不審者か頭のおかしい奴って思われるな。

まあここはどっかのネタをぱくって


「ああ、僕は遥か東方の地ジパングって呼ばれる国から着たんだ」


「ジ、ジパング!東の海から来たのですか?」


「そうだよ」


精一杯の笑顔……なんとかごまかそう

しかし、驚くどころかなんか逆に興味が沸きましたって顔してるな。


「ぜ、是非是非また今度ジパングについてのお話を聞かせてください!私、大陸学を学んでいるんですが、最近この陸の遥か端に海と呼ばれる塩水の湖があるんじゃないかって文献で呼んだんです、いつか自分で確認しにいこうって思ってまして!今度お国へ帰るとき是非ご一緒させてください!」


あーよくしゃべるな。ゲームチャットみたいに要点だけでいいよ……

ってかこの島じゃ海って発見されてないのか……周り全部海だろ


「まあ、都合が合えば全然いいよ。それよりこの島じゃ海は発見されてないのかい?」


「発見というか、もし見たとしても戻ってこれないと思いますよ。」


なんだって?どんだけ危険なんだこの島……まあ第一魔道師があんな魔物に襲われてるんじゃたかが知れてる気がするしな……


「この大陸アースガルは中央の人族が管理する中央部フェスガルド、北方部を管理する鳥族のエアガルス、東方部を管理する魔族ディアヴァル、西方部を管理する魚族のウォルガルズ、南方部を管理する獣族のビースガルと各種族で管轄を分け合ってるのでそこを超えていくどころか干渉すること事態が危険行為なんです。とくに最近はどこもピリピリしていて……変に接触すれば戦争問題にまで発展しそうなんです」


ん、これって実は結構やばいんじゃないか……海の向こうとか言っちゃったけど


「だから海を確認するどころか調べることすら困難で……今フェスガルドの中でも国家間でこれからどうするか審議していて……ああ」


突然大声を出したと思ったら頭を下げ始めた。


「それでお願いなんです。どうかメディクトまで私の護衛を依頼したいのです……もちろん護衛料は弾みます。今は少量しかもってないけど……なんならこの杖でも服でもなんでもあげますからお願いします。」


と、突然なにを言い出したかと思えば……ってかこの世界、本当にRPGみたいな世界観だな。

うーむ、まあ悩む必要はないんだけどね、帰る方法もないし。まあこの子とあんまり長くはいたくないけどかわいそうだしな……

あ……戦利品日本に置いてきちゃったぞ……はあ


「その依頼受けさせてもらいますよ、まあ僕で役に立つかは分かりませんが……」


アイシアはその言葉にパァーっと顔を明るくさせた、ってか本当に明るく見えるんな。なんどもお礼されたが最後にぼそっと


「ところで……依頼料のほうは……?」と聞かれたので、僕自身の身の安全としばらく滞在するための衣食住、それと図書館、またはこの大陸に関する歴史がよめる書物のあるとこの出入りをさせてほしいと約束させた。

彼女は「その程度でいいんですか?」と驚いていたが僕にとっては最重要事項だったし、それに魔法もなんにも分からない状態で杖も服も貰ったところで金にしかならないし……

それなら信用を経て人脈を作って置いたほうが得策かと思った。

ゲームばっかやっててよかったぜ!


こうしておしゃべり魔道師アイシアとの冒険のたびが始まった。


なお体で払うという選択しがあったことをあとから思いついた。



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