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紹介―ギルドメンバー―

マスターの声を皮切りに座っていた男女が一斉にこちらを注目する。


「赤」

「青」

「赤」

「赤」

「青」


男女は一斉に赤と青という単語次々に口にする。

僕とアイシアは訳もわからず、お互いに視線を合わせる。


「こらこらみなさん今回は別件ですので」


「ちぇ、なんだよ」


そう言うと、銀髪で背中に二本の刀を携えた男がまた興味を失ったようにコイントスを始めた。その風貌から忍者のようにもみえるがこの世界に忍者なんてものが存在するのかも怪しい。


「どっちが参加者なの?」


ピンク色のショートに胴着のような服装に身を包んだ女がマスターに問う。


「こちらの男性のほうが参加を承諾してくれました」


「ほほう……」


如何にもという感じの武道家の男が、僕のほうをにらみつけるまるで品定めをしているようだ。


「マスターに認められるなんてなかなかじゃないですか」


黒の長い髪に眼鏡をかけた大人しそうに本を読んでいる女が目線もあげずにそういう。


「とにかく、ここまで来たってことは参加するんだろ?だったらもう仲間だ」


金髪の派手な髪形をした顔に傷のある男が立ちあがって僕のほうへくると、手を差し出して握手を求めてきた。


「俺の名前はザード。ザード・レスティンだ、これからよろしくな。職業は騎士団をしている。ってもこの辺の国じゃないけどな」


「僕はダイチ、彼女の護衛を依頼された傭兵です。こちらこそよろしく」


そう言って握手を返した、ザードは変わった名前だなと笑いながら席へ戻って行った。

次に来たのはおとなしそうな女だった。そいつは「ミーナ。よろしく」と本を持ったままお辞儀してすぐに戻って行った。

席に着くとザードが「おいおいそれでいいのかよ」と笑っていたがミーナは無視していた。

次に来たのは胴着に身を包んだ女だった、そいつはさっきのミーナと正反対に元気よく「あたしはアルナ・ステー。職業は格闘家をしてます、ってもやってることは傭兵と変わんないけど」とキャシシと変な笑い方をして握手してきた。握手に応えると見た目とは違いとても力ずよく堅い手をしていた。

次に来たのは武道家のおっさんだった。


「俺はグレイト・ステー。よろしく頼む」


「こ、こちらこそ」


上で喧嘩を吹っ掛けてきた男もごつい見た目をしていたがこっちのおっさんはなんというか放っているオーラが違っていた。

明らかに強さがにじみ出ている……ステーってあれさっきも聞いたぞ。


「あのーグレイトさんとアルナさんはどういう関係で?」


「ああ、あたしとグレイトは夫婦なんだよ」


「ま、まじですか!?」


僕は思わず大声を出してしまった。だって見た目的には親子でも通じるくらい見た目が離れている、親子かと思った。しかし、夫婦で格闘家っていうのも……


「キャシシ、そう見えないのも無理ないかグレイトはこう見えても二三歳であたしと二つしか違わないんだよ」


僕とも二つしか違わないんだけど……

あまりの見た目のギャップに僕はとてもおどろいた。


「最後は俺だな」


銀髪の男が、こちらへ歩いてくる今までのキャラがキャラだったから、これ以上驚くこともないだろう、普通にしてよう。


「俺はステイン。見た目通り剣士をしている、正直グレイトのおっさんのあとだと特に目立つこともねーけどな。まあよろしく」


「こちらこそ」


ステインとなのった男は実に普通だったので少し安心した。

これでその場の全員の自己紹介を終えたので一応、僕とアイシアも自己紹介をすることにした。


「さっきも言いましたが僕はダイチ、傭兵をしています」


「私はアイシア・ケルターと言います。魔導師をしています」


アイシアの自己紹介が終わると、周りがざわざわしてきた。


「ま、魔導師のケルターって言ったらあのアルラスカのお抱え魔導師じゃないか……」


最初に口を開いたのはザードだった。

ザードの問いにアイシアはお恥ずかしながら……と言っていたがあきらかに周りは引いている。


「おいおい。国のお抱えさんをこんなとこに招いちゃまずいんじゃないか?」


ステインは少し身構えてマスターに言うがとうのマスターは自身ありげにこう返した。


「大丈夫ですよ!少なくともうちはアルラスカには手出ししてませんし、なによりアルラスカはよほどのことがない限り国が重い腰を上げることはありません!だからだいじょーぶ!」


「そ、それならマスターを信用するけどよ……」


全員はしぶしぶといった感じで承諾していた、が僕としてはみんなの慌てようが分からない。アイシアはその様子からなんとなくは察しているようだが。


「まあ、その話は置いておいてダイチくんにはこれを上げましょう」


と言ってマスターは変なカードを僕に手渡した。

僕が「これは?」と聞くとマスターは「ここに指を置いて」と言われた通りに指を置くと一瞬チクッとしたと思ったらカードが赤く光だしてすぐに消えた。


「これで登録完了!これであなたは正式なリリーナのギルドメンバーになりました。これからよろしくお願いしますね」


こうして、僕は正式にリリーナのメンバーになんった。

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