いつもの人 2
”今日も来たなあの人...”
優菜は、担当者と慎也を見送った
”あの人、いつも見る気がするな...”
”たまに話したり話かけられたりするけどよく知らないよなぁ”
優菜は心でつぶやいた
「谷内さん、誰か来た?」
優菜の上司が声をかけた
「あっoo会社の..長井さん?が来ました」
「あぁ今日来たんだ、がんばるねぇあの人も、あっそうそうでさー」
少々気になるいい素振りだったが、その他の業務の話を話した
”がんばるねぇ...って言ってたけどなにかあったのかな?”
また心でつぶやいた
しばらくたって、慎也が担当者と出できた
「いやぁよかったです、無事話が進んで助かりました」
「まさかあそこであれを出すとは...私は驚きましたよ」
「いえいえ、いつも無理聞いてもらってますんでお役に立ててよかったです」
話の様子から二人もしくは二社との間での仕事が
纏ったのだろう。
"あの人珍しく陽気だな"
二人は、受付に向かい
「では長井さん今後もよろしくお願します。」
「こちらもよろしくお願いします」
「あっお帰りの手続きはこちらでやっておくので」
「ではお言葉に甘えて」
二人は談笑し、慎也は社を後にした
だがすぐに
「あっあの人忘れ物してる!」
優菜は床に落ちていた
慎也の忘れ物であるタイピンに気が付いた
「うそ!やっべもう行っちゃったよ...」
男は一度会社を出たが慎也の姿が見えなかったようすだった
「悪いけど谷内さん預かっといて!俺だとまた無くしそうだから」
「えぇ...私がですか...」
「頼むよ!ごめん戻らないと!んじゃ!」
「あっちょっと!」
男は自分の部署に駆け足で戻った
「預かってって...簡単に言うけど...」
そう呟きながらタイピンを保管した
”でもこのタイピン珍しい色だな”
”どこで買うんだろうこういうのって”
”もしかして彼女...”
「っていてもおかしくないか!」
心と声でつぶやき仕事に戻った
ちなみに慎也は,電車内で紛失に気が付き
"やっべ!タイピンどっか行った!どこ行った!"
"あぁショック...仕方ない諦めるか...."
少し気分が落ちた様子で会社に戻った
”っまあの人に会えたからとりあえずはいいか”