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ドラゴン・クラン(Ⅱ )よちよち編  作者: 木苺
番外編 清明の結婚
90/92

キャラハン

※注意!※


 ・・・より上の、つまり前半の

キャラハンの過去は めっちゃ暗いので、いじめとかの話を聞きたくない人は スルーお願いします、



 ☆ ☆彡 ☆彡 ☆ より下の部分では

  清明とキャラハンのぎこちない 交際状況が 少しだけ触れられています。

  二人の過去を知らない人には 「なんなんだ~?この二人」って感じがするかも・・


 ・・・より下の、ドラゴンクランメンバーの会話だけ読めば 話の展開はわかると思います


   こちらでは、キャラハンの過去も含めた彼女への、清明の思いが語られ

   最後は ボロンがいい感じに締めくくってくれます

キャラハンは 夢多き乙女であった。


ただ 真面目な性格で頭も気立ても良かったので、やっかみ半分に嫌味を言われたり

男子からちょっかいをかけられることも多かった。


それが嫌だと言えば、周囲の大人達は、問題児たちの行動を注意したり、その子らの問題ある言動をあらためさせるよりも、

「あんたは賢いんだから黙ってなさい」とキャラハンの口をふさぐ方がはるかに楽だったので、

結局キャラハンは 大人達から一切守られることなく

周囲の子供達からの憂さ晴らしのターゲットにされたまま大人になった。


(いじめのターゲットから抜け出せないように 教師達や親から縛られてしまったら

 まともな 対等の友達関係を築くチャンスすら奪われる


 だって 私のそばにいれば、そういういじめの現場の目撃者にならざるを得ず

 それを止めに入れば その人の立場が悪くなる

  だっていじめっ子は、今度は止めに入った人をいじめのターゲットにしたから


 そうなると担任は教室の中でわめきちらしたり

 なぜか、突然授業中に担任が「成績のいい奴は性格が悪いんだ。世の中はそういう奴がのさばるから嫌なんだ」などと一方的に私をいびり倒したり、「お前のような奴はいじめられて当然だ」と言いながらしきりにいじめっこたちに目をやるのだ。


 そして私に対する前以上に激しい暴力行為が開始されると、担任は ニコニコしていじめっ子達に

「おお 元気にやっとるな」と声をかけた。


そういう状況をになると、クラスメートは一斉に

 見て見ぬふりをすれば その人の良心が痛むから私の存在そのものを見ないことにしてしまい 私は孤立させられる。

 結局 人をいじめることを厭う子たちは、嫌なことを見ないことにして自分を守っているんだろう。


 そういう実態を無視して、友情だの友達体験の重要性を説きつつ、いじめを容認していじめのターゲットを固定化するように圧力かけまくりの大人なんて偽善そのもの)


それが 子供の頃キャラハンが自覚していた己の立ち位置であった。


 だからこそ キャラハンは「己の立場」というものを自らの手で勝ち取ろうと勉学や仕事を頑張った、正攻法で。




おかげで キャラハンは 理知的にこなせる仕事の上では成果をあげたが

こと 個人の恋愛とか男女交際とかは 苦手なまま30歳を迎えてしまった。


なにしろ 恋愛関係とは、ある意味 我欲の強い女達から、自分と彼氏との関係を守り抜く根性なしでは成り立たないものであり、

男女交際とは、自己中心的な卑しい男をはねのけ、下らぬ男達の口をふさいで

自分の女性としての「他者からの評価」を高めていかなくては、好いた男との交際もままならない現実であったから。




しかも 気立ても頭も良くて心の優しい子を「いい子」として便利に扱う親族というのは

「いい子」にふさわしい縁談をもたらす努力もせずに、「早く結婚して 自分達に楽をさせてくれ、自分達に満足をもたらす家庭を築いてくれ、お前の力で」としか言わない輩でもあった。


そのことに気づいた時 キャラハンは ショックのあまり人間不信になりかけ

心底 生まれてきた甲斐がなかったと思った。


が、しかし

「いやいや 私は これまで頑張って自分の人生を切り開いてきたんだ。

信義を重んじ、人としての矜持を貫く生き方をしてきたんだ。

その努力を無にするのは嫌だ!」

と思って かろうじて この世に踏みとどまった次第。



というわけで しばらくは キャリアを築くことに専念していたキャラハンであったが、その年齢としては かなり良いポストを得て見て実感したのは、曳きも押しもない現状では、こっから先は 個人の努力と実力ではどうしようもない、つまらないな、という冷めた感想しかなかった。



そして今までの人生を振り返って、改め思った。


(教師達は、いじめ体質だったり欲求不満ではちきれそうな扱いにくい子供達が、いじめ衝動や八つ当たりの的に、弱い子を選べば、その子が登校拒否になって自分の指導力のなさが露呈する

泣き騒ぐ子がいじめの対象になれば保護者達から「指導力のない担任」とみなされるのが嫌で、


 問題児たちの憂さ晴らしの対象として、忍耐力のある私をいじめの的として固定することにより、

「いじめ常習犯の問題児達も、僕の教室では特に問題を起こすことなくすごせてます」と、あたかも己の指導力が優れているかのように吹聴する方略をとった。


 私なら 自分の身を守りつつ 問題児達のいじめ衝動の発動を最小限に抑えつつ発散させる対応がとれるから。


 教師達にはそれだけの力量がなく 問題児達を抑えようとして、その子らが学校中に響き渡るような大声を出したり器物を破損させたり学校の外に飛び出させてしまうことしかできなかった。


 私なら あの子たちを落ち着かせることができる。

 一言二言の罵声を浴びさせられはするけど。


 でもあの子たちの欲求不満解消&抑制係をおしつけられていた私がどれだけ傷つき、エネルギーを浪費させられていたかを考えようともせず、私が真正面からあの子たちの私の暴力行為をとめさせようとすれば、「女のくせに男とけんかするとは!」と人気のない教室に私を呼び出したり、呼び出された私が、「いじめっ子のをなだめる役を 単に同じ組になっただけの生徒である私に押しつけるのはおかしい、生徒指導は担任の仕事であって、私の役目ではない!」と抗議すれば、校門がしまるまで私を物置部屋に閉じ込めて「お前ならあいつらの相手ができるんだから ちゃんとやれ。それをしないのは怠慢だ」と責めたてた卑怯な教師達。


 なぜ 私が 学校行事の時には必ず あの問題児たちばかりを集めたグループの引率役をやらされなければいけなかったのか!!


 そして たまに外部指導員から、私が教師の代用をさせられたり、いじめのターゲットに固定されていることを注意されると、今度は意図的に「あれが攻撃の的にされても、『自尊心が低くくて何も感じてないから大丈夫』だの『自己主張の弱いいい子ちゃんだから、あれはあの子の責任』と言いふらしたり、より一層巧妙に 私がいじめの的になるように、担任が率先して問題児達を誘導し、私が教室内で受けている実態を口外しない脅しの道具として 問題児達を利用した。「あいつはチクリ屋だ」とでたらめを言って問題児達を煽った。


 おかげで 私は自分の心を殺して 事態に対応せざるをないところにまで追い込まれてしまった。


 だって いじめっ子をはねつければ、あいつらは担任の所へ文句を言いに行ってわめきちらし、学校の外へ飛び出していく。

 すると担任は、私を呼び出して、私が外が暗くなって校門が施錠されるまで、空き教室に閉じ込めるわ、「そんな理不尽な扱いを受けるいわれはない」と私がさっさと下校しようとすれば 数人の男子教師が徒党を組んで私をとり囲んで狭い部屋に押し込め、ねちねち 意味不明の言葉喚き散らして私を攻め立てた。


「何があった。あいつを怒らせたお前が悪い」しか言わない連中に数時間も問い詰められてもどうしようもないし、こちらが真面目に返答してもしなくても同じだもの。


 それが小学校に入学して半年くらいしてからはじまり義務教育終了まで10年間も続いた。

 はじめて知らない教室に一人で呼び出されたときはびっくりした。

 最初は「先生の言うことに間違いはないのだから、納得いかない時には、自分にわからなかった点を明確にして先生に尋ねなさい」と親から言われたとおりにしたら、いきなり平手打ちをされたし

2度目からは「暴力反対!」と言いながら身をかわしたり教室からにげだしたら、ほかの教師の目に留まり、「なにがあった?」と聞かれて正直に応えたら、担任からうそつき呼ばわりされて、さらに人目のないところですごまれた。

 担任もいじめっ子も「男は全て敵」と幼い私が思ったのは無理はないわ。


 さすがに10代にもなれば、

 教師や生徒も、「あくどい奴」と「見て向ぬふりをする小心者」・「完全に見ないことにする卑怯者」・「いじめに迎合する品性卑しく下劣なタイプ」に分かれることに変わりはない、幼きも大人も 人間の性根というのは大した違いはない、と気が付いたけど。


あの手この手で人を迫害する教師達も、執拗な嫌がらせを展開した問題児達も 本質は全く同じなんだろう。


 ただ 男子児童は私とにらみ合いをすれば あっちから逃げていくが、

担任はいったんひくとみせかけて後日ほかの教師を引き連れて私を呼び出し執拗ないじめを繰り返したり、それでも無理なら校長・地域の有力者たちまで巻き込んで私を誹謗して私の母親を呼び出してなぶったからたちが悪い。


それが2度・3度とくりかえされたら、大人により監禁される時間がもったいなくて

いじめっ子たちの行動を適当にあしらい、私の感情を押し殺した日常を送る方が 被害が少なくてましと考えることになった。


 だって 担任が「教師」という立場を利用してあくどく動き回れば、私は食材の買い物一つもまともにできなくなったもの、


 突然 店屋の人から「あんた たちが悪いらしいな」なんて言われた時はびっくりした。


 「えっ どういうことです?」と聞き返しておっちゃんが誰から何を聞かされたかを知ったときは驚いたし、

その誤解を訂正すれば訂正したで また「怖いおなごだ」といううわさがひろがって、

今度は、見知らぬやくざな風体の男達から「あんた 有名人だな、ちょっと顔かせ」なんて声かけられたときはほんと怖かった。


 ああいうときは相手の雰囲気を見て、毅然とした態度ではねのけるか、

「知らない人についていってはダメと言われてますので」と子供ぶって逃げるかなどなどのテクを行使して さりげにかわしたけど・・。

 本職のやくざは、子供を嚇す手口に関する社会的許容範囲をわきまえてかけひきするから

 こっちが 常に大通りの人目の多い所しか 通らないように気を配っていれば、

 さほどの大事にならないのだ。

  (一文にもならない脅しはやらない、快楽の為のいじめの相手にするには、当時子供だった私では 手数がかかりすぎて割に合わなかったというだけのこと。)


 とにかく 子供の身では、権力をかさにきた担任を敵にまわせば、町での暮らしそのものが脅かされることになった。

 そんな学校に通うのが義務だったなんて><


 おかげで 私は 対等の立場でこっちを見下してくるズルい人や敵対する人に反論しつつ 自分の立場を固める駆け引きを磨く機会をうばわれてしまった。

 そして 同じ階級(貴族・元貴族)集団の中で生きるため必要なスキルを磨くこともできなくなってしまった。


 やくざと付き合いたくないのに、やくざのあしらい方を覚えたって何の意味もない。 



 最初の頃は 私も 問題児に対して普通の対応をしていたけど、

 あの子たちが 私を思い通りにできなくて癇癪を起すたびに、

 担任は いじめっ子たちの前で私だけをなじったり

 私に昼食も食べさせずに説教しまくったり

 私を連日呼び出しては 何時間も監禁するなどのあらゆる手段を講じて、私の口をふさいで、私をいじめのターゲットに固定しようとやっきになっていた。


 それで しかたなく、私が問題児達を適当にあしらって騒ぎを最小限に収めるテクニックを行使するようになると、

 今度は 私を問題児達の攻撃衝動発散の為の生贄として差し出すだけでなく、

 問題児達が衝動的行動をとりはじめるや、衝動を私に私に向けるように積極的に誘導し始めたときはほんとあきれた。


 それ以後の 教師達の小ずるい卑劣な手口の数々を10年間いやというほどみせつけられ

 こっちも 面倒だから 教室の中では ひたすら気配を消すスキルを磨いたりしたせいで


いつの間にか、「言い返しのスキル」がさび付いてしまい、

今になって、こんな苦労をすることになるとは、子供の頃は思いもしなかったわ。

 せっかくがんばって 今の地位まできたのに・・・


 あーあ あの頃、教師からのいいがりをはねのけたら、よかったのに。

 親が学校に呼ばれて、教師から罵倒された親がショックで1か月も寝込んだものだから、

 最初は親のことを心配して、やがて親の介護に忙しくて、

 もう親が呼び出されるようなことはしないと決めたのが、まずったかなぁ・・


しょせん 自己中な教師と自己中な親に囲まれていた私って かわいそー

それを認めるだけでも情けないけど、子供の頃は そこまで直視するとまじで死にたくなったから、すべてを飲み込んでひたすら大人になれば自由が手に入ると信じて頑張ったけど・・


 どんだけ あの地域から速攻で 出たかったことか。

 しかし どれだけ調べても 法で認められた保護者が名目だけでも同居していないと 未成年が暮らせない

 たとえ自分と親の生活費を私が稼いでいたとしても 名目だけの親との同居がなければ

 進学できないという現実の前に すべてをあきらめてあの家にとどまり続けたひどい日々。


 やっと成人して、成人と同時に独立して手に入れた「自由」なのに

 「自由」を使いこなすスキルが いささかさび付いていたことに気づくなんて皮肉><

 

 そのスキルをブラッシュアップしようとしても、大人になってから磨きなおすのって無理っぽい。

だって、その手の指南をする人達って、かつて人をいじめて 他人の心を自分の思い通りに動かす手管を磨いた連中なんだもの。笑えるわ!

 ↑キャラハンは、民間の「自己啓発セミナー」なるものにも参加して 

  その手の講師たちのうさん臭い性格・本性までもしっかりと見極めていたのだ。


ちなみに キャラハンの両親はともに貴族だったが、

キャラハンが物心つく前に両親は離婚。

母は貴族籍を抜け、キャラハンの養育費を夫側から一括で受け取って 彼女を連れて下町暮らしを始めたのだ。


それゆえ、キャラハンは、礼儀作法は就学前の家庭教育で完璧に身に着けたが、

通った学校は ガサガサとした下層階級が大半をしめる地域校で、

クラスメートの半分は問題児(義務教育後はごろつきになった連中)だったのだ。

 


それゆえ キャラハンにとって、学校とは、自分がすでに自学自習で身に着着けていたことを、教師達が「落ちこぼれ」とみなした子供達が理解しできるようになるまで教えに行く場所でしかなかった。


 しかも なまじクラスメートだから あくまでも「グループ学習」の形式で。

 つまり「共に学び教えあう」風に。

 それゆえ 言葉遣いも 相手に合わせてわかりやすく、しかも相手が気分よく学べるように細心の注意を払わなければならなかった。


 そして クラスメートたちは キャラハンを自分にとって都合の良いティーチングマシーンとして利用しつつ、「できた~」と担任に褒めてももらうことを楽しみに教科を身につけていった。


 つまり 教師たちは「教える労」をとることなく、問題をすべてキャラハンに丸投げして

 キャラハンが指導した子供達といっしょに、「できる喜び」「それを誉める教師」としての満足感を味わったのである。


 言い換えるならキャラハンは幼い頃から10年にもわたって、義務教育学校の中で すでに教師という名の大人たちによって搾取され続けていたのであった。

クラスメートへの教科指導と生活指導を一手に引き受けさせられながら。


 おかげで 彼女の在籍したクラスは 常に地域で一番の優秀学級に成れたので、

学年末の次年度のクラス編成では 無能で野心的な教師達が 彼女を自分のクラスに引き込もうと争っていた。

(その争いに負けた教師達が 自分のクラスの保護者会で あれこれべらべらしゃべるものだから 彼女は地域の大人達からも目をつけられて 大変居心地の悪い思いをしたものだった)


 だからこそキャラハンは、「自学自習」と「相手に合わせて教える・伝達する・指導する」スキルだけはとびぬけて磨き込まれていたのだが・・


 (そんなもん、自分の人生を手に入れる役にはたたないわ


  むしろ 相手に合わせて伝えていくことが習慣化してしまうと、

  駆け引きのタイミングをはずしてしまう><。


  子供の頃に無理して身に着けた「相手に合わせて伝える」スキルを封じて、

 本来私が持っていた対人スキルを復活させるには、ものすごく集中力が必要で 疲れる><


 おまけに 腹ただしいことに、本来の自分らしくあろうとするたびに、学校で執拗に私を脅しつけていた教師達の怒声が頭の中に響いて 当時押し殺していた恐怖感がよみがえるのだもの、ほんと理不尽すぎて 嫌になる。

 それでも 理性をフル動員して、恐怖なんぞに足をとられることなく やるべき交渉は成し遂げてきたけど、ホント疲れる。しんどい。


 学生時代のセミナーで、「対人関係における自分にとっての一番の課題を話せ」というお題で、 そんなことをうっかり話したら、

『現実逃避』『今を生きてない』なんてえらそうなことをほざく教師に痛烈に批判され、

「現実に対応しているからこそ、人からは交渉がうまいと評価され、信頼されています。

 でも その影では 私はものすごく苦労してつらい思いをしていることを これまで誰にも話せなかった孤独感と、

 私の物腰は、周囲から「恵まれた育ちゆえに身についたもの』と見なされ、そういう扱いをされることにより、発言者の意図とは無関係に、私のこれまでの人生(=必死に頑張って来たこと)すべてを否定されていると感じてしまうやるせなさと、発言者が言葉と共に負の感情をぶつけたり、逆に私が発言者に対して好意を感じていたときには、互いの距離をより強く感じて 己の存在のむなしさに絶望してしまう、そんなギャップを埋めたいと思っていること

 それが私にとって今一番必要なこと=課題だと思ってお話ししたのですが?」

と問いかけたら、教授が怒って赤点つけられたんだよなぁ。


 演習中は 私が出した話題に触発された学生たちが いろいろ自分の対人関係の悩みを私に向かって話し始め、

 私を含めたグループディスカッションの中で『今日は キャラハンにしっかりと話を聞いてもらえたおかげで、深い話までできて良かった。ほかの人がキャラハンと話すのを聞いていて、自分だけの悩みではなかったと気づき、自分の課題を受け入れる勇気も湧いた』と口々に感想を述べるのをニコニコしてほめていたくせに。


「傾聴と話す勇気」がテーマの講義と抱き合わせの演習だったのに・・

 あとから あの教授と対立していた別の教授が、あの一幕をほかの出席者から聞き知って、あの教授の追い落としに利用したという落ちまでついたけど。


 あの教授が退官前に、わざわざ私のところまできて、「嫉妬心から赤点をつけたことを反省している」と言いに来たけど、

あの赤点のおかげで、私の就職戦線が厳しくなったことへの謝罪もせずに自分は関係ないと言い張ったのにはあきれた。


 まあ、赤点について採用面接で 「私が教授に反論したことが不適切とみなされたのではないかと思う」と説明した所では落ちて、

「その後の展開で 私が教授の役割をのっとったとみなされ

その行動が場にそぐわないと判断されたのではないかと思います」と言ったところでは高評価で採用されたけど(笑)


 そんなん 当時の私は二つの可能性を思い浮かべつつ その両面に気をつけようと反省はしたものの、実際には教授の態度にすごく心が傷ついて、どっちの推理が正解かまで判断できなかったよ。



 おかけで、『聴く力』「聞き取り能力」というのは、その人の役職・立場とは無関係に、

本人の知性(これは性格も含めて本人の自己研鑽のたまもの)と

当人の理解力(生まれつきの能力)に100%依存し、

その力のどっちか弱い方にひきずられるのだと思い知ったわ。

 この見解が 間違いではないことを確かめるために かなりその手の情報収集・観察と分析もしたけど。


 そして 権限を持つ者のプライドを傷つけると ひどい目にあうということも再認識


 おまけに自分について語るときにも、相手の理解力の範囲内で無難に収める必要があると再度認識してしまった・・


 筋金入りの臆病路線にはしりたくはないものの、内面的な話はTPOのみならず

 相手の聴く能力内に収めることとしてしまうと、

 ようは他人に話せることはないとほぼ同義になってしまいましたねぇ、現状では。)



☆ ☆彡 ☆彡 ☆



とまあ いろいろ思うことはあったが、とにかく「今」を生きるべく 頑張っていたキャラハン。


それゆえ 気分転換に、王宮が後援・全面協力している「こんこん会」に出席し、

せっかくだからと 期待はしないけど好奇心を抑えられずに、清明にアプローチカード(別名 釣り書)を送ったのだった。


なので、清明からデートのお誘いが来たときは、内心ビビった。

 (えっ うそ! まさか!!)


しかも キャラハンが「こんこん会」に出席したことを知った周囲からは

「そんな暇があるなら これやってよ」と山のごとく雑用を押し付けられ


終業間際(まぎわ)に 「仕事に関する緊急の呼び出し」(出かけてみれば 実にくっだらないただの嫌がらせめいた雑談)を食らうことがしょっちゅうとなり、


結局 清明とのデートもかなわぬままに、領地へのご招待となった。



実のところ、キャラハンをものにしたいと思っていた男達が、

これまでは高値の花と半ばあきらめていたキャラハンが、「こんこん会」に出席するほど婚活に興味があると知って、我先(われさき)にちょっかいをかけようとして

うまくひっかけられなかった腹いせに、とことん妨害工作してやろうと、

彼女のプライベート時間の食いつぶしに走っていたのであった。



キャラハンとて うすうす周囲のそういう雰囲気を感じ取っていたので

清明から領地見学会の招待を受けたときには、それに参加するための仕事の調整を巧みに行ないつつ、年休届けは「家庭の事情により」と直前に提出して、妨害工作の入る余地を防いだ。


そんなキャラハンであったから、領主婦人の仕事云々が結婚条件であったとしても

職場に未練はない、と思ったのであった。



が、しかし・・・ 若い子にのぼせている清明を見て、

「私が本命じゃないなら この際コンコーネ領の観光を楽しもう」と割り切って、領地見学ツアーを存分に楽しみ、リッチな休暇に満足していた。このあたりムービーも同意見であった。



ところが チッチは領地見学ツアーを楽しむだけ楽しんでさっさと逃げ去り

(あれは 食い逃げね とキャラハンは思った)

清明は ムービーではなく キャラハンと 婚約を前提とした1対1のお付き合いを申し込んできた。



正直 キャラハンは そんな清明の人間性に疑いを持ったが、

一方で、招待旅行中の清明のふるまい、それは 傍目はためにも明らかなほどチッチにのぼせながらも、同じく招待したムービーやキャラハンにも十分な気遣いを示していた、そんな清明の分別ある行動には好感も抱いていたので、

とりあえず、清明との交際を了承した。


そんなスタートを切ったからか、あるいは 二人の性格ゆえかはわからぬが

清明との交際は 波乱万丈であった。




たがいに いろいろ感情は動いているのだが、会話は ほとんど 条件の突き付けあいのようなものばかり。


色気もムードもあったもんじゃない。


しかも ビジネスライクでもない 感情過多のやりとり。


キャラハンが最も苦手とする付き合い方であった。



しかし それでも ともに酒を飲みながら、

といいつつ 実際には清明は茶を飲み、

キャラハンはカクテルをたしなんでいたのだが、

結婚への夢や憧れを語り合うのは楽しかった。


「いっしょに 星や月を眺めて語り合いながら 肩を寄せ合い ほろ酔い気分を楽しみたい♡」キャラハン


「鈴虫やコオロギの鳴き声に耳を傾けながら ともに夜を過ごしたい」清明


二人とも パートナーと共に過ごす時への願望は 見事に一致していた。




「ほんとうなら 二人で過ごす時を共に楽しみながら 仲を深めて結婚に発展するのでしょうけど・・ついつい 結婚という枠に収まりたいと考えるのは 私の歳のせいでしょうか? それとも 僕の自信のなさでしょうか・・」清明


「正直に言えば こちらにご招待いただく前のデートのお約束も果たせなかった私の環境を考えれば、先に結婚しちゃって それからデートをするのもありかなぁ・・」キャラハン


「いいんですか?それで」清明


「婚姻契約をしっかりと結びませんか?

 そこには 結婚後3年以内に別れる場合とそれ以後の場合で離婚の条件をかえるとか」キャラハン


「うーん がっちりしてるなぁ

 でもまあ 合理的カモ。

 邪道だって言われそうな気もするけど」清明


などなど 二人で あれやこれやと言い合っている間にも 実は半年以上の時は流れていた、あの招待旅行から。



というわけで、二人が正式に婚約がしたのは、交際1年半、こんこん会発足後2年がたっていた。



・・・



「つまり こんこん会が発足して3か月目に清明の発表会があり

 その3か月後にコンコーネ領ご招待ツアーがあって

 そこで 清明とキャラハンさんは真面目に向かい合って、半年間のお付き合いの末に、婚約を前提としたお付き合いに切り替えて、その1年後の今 正式に婚約発表というわけだね」


 清明からの報告を聞き終わったミューズが言った。


「そういうことになりますね」清明


「婚約の正式発表までが長かった割に、婚約発表から結婚式までに3か月もないというのはどうして?」ミューズ


「ずいぶん 詳細に知りたがりますね」清明


「そりゃぁ ぼくはまだ未婚だから。

 今後の参考にしたいからさ」ミューズ


「えっ ミューズって結婚願望あるの?

 ていうか 男女どっちで結婚するんだ」スカイ


「僕は 男です!

 身近に結婚する人が居れば 僕だって心が動きます

 と言っても 自分が女性と一緒にいる姿って まだ全然イメージないですけど

 だからこそ 清明の婚活話は 詳しく聞きたいですね」ミューズ


「なるほどぅ」

スカイとボロンは 初対面の頃、女性としてのナイスバディ(とスカイは言い、ボロンはそう思わなかったが)をひけらかしていたミューズを思い出しながら 相槌を打った。

(いったい いつのまに 男として意識が目覚めたんだ?)スカイとボロン共通の疑問である。


「で、清明 どうなのさ?」ミューズ


ミューズにうながされるまま 清明は答えた。

「実のところ 婚約発表から1か月くらいで結婚式を挙げたかったんですけどね。

 やっぱり 出席していただく方々の都合を考えると 3か月くらいの準備期間が必要かなぁと。

 それと やっぱり 新生活の準備って 結構いろいろあるんですよ。


 キャラハンは「新婚生活」の家具とか「新妻らしい服装」とか、いろいろこだわりがありまして、そういうのって やっぱり正式に婚約してからでないと発注できないものも多いですから、かといって 婚約の正式発表から結婚式まで間が空くと なんかトラブルとか起きたら嫌じゃないですか、

それで 婚約発表=新婚生活の準備開始GO! みたいな感じで こっから先3か月の予定はびっしりです。」


「あっ それで 今夜のクランの集まりの打診は2週間前からあって、君は今日の午前中に正式に婚約発表したのか」ボロン


「そうなんです。キャラハンのご両親への挨拶は1か月前に済ませているんですが

 その後今日まで1か月間の口止めするのも大変でした。

 コンラッドの協力なしには できなかったです」清明


「それもこれも ゴンのため、ゴンを支えるドラゴンクランの為だ」コンラッド


「私が結婚するときも コンラッドさんが出張ってくるんですか?」デュラン


「馬鹿なことを言うな! わしが好きで精神系の魔法を使っていると思うな!」コンラッド


「あまりにも キャラハンさんのご両親が自己中な方たちだったので やむなくです。

 いくらキャラハンさんが 良い方でも あのご両親が居ては まともな結婚生活がおくれるわけがないと 私も思いました」スカイ


「まったくだ。

 子供が成人すれば 子供の側から生家と完全に縁を切れる仕組みができないことには、

いくら個人の努力や能力を重視する社会になったとしても、親運に恵まれなかった子は浮かばれんよ」コンラッド


「長生き社会の弊害ですね」スカイ


「長生きでも 人と人との信義を基本に置いた社会関係を構築し、

 規範順守の風潮を維持しておれば、こういう問題はおきんさ。

 中途半端に 個人主義だの自由だのを唱える社会特有の問題だな」コンラッド 


「階級ではなく、モラルを規範とする社会には まだ至っていない我が国の闇の中で 

 キャラハンは育ったんだなぁ」スカイがつぶやいた。


「その点 私は 公爵家という階級に守られて育ったんだと 改めて公爵としての責任を自覚しましたよ」清明


「だからこそ 彼女と 未来に向かって家庭を築いていこう!って思ったんですが

 結婚準備って パートナーと一緒に「理想と現実のすり合わせ」をすることだって 痛感しました。」清明


「お疲れ様

 そして まだまだ続く新生活への道!」ボロンが笑って 清明の背中を叩いた。



「だけど コンラッドに手伝ってもらって キャラハンのお母さんを施設に収容できたから、

これからは 彼女も少しは自分の人生に集中できるんじゃないかな?


 彼女 もともと才能豊かだから、

 自分の能力の5%を仕事に1%を自分の個人生活にあてていても、

 表面的には 普通の人と同じ水準の生活を維持できていたけど、

 一般人なら 自分の能力の94%を精神障害の家族の介護に充てていたら、

 30歳になるころにはとっくにつぶれているよ。


彼女って ほんとにすごい人だね。


だからこそ、これから先の清明とキャラハンの生活が実り豊かなものになるように願っているよ」スカイ


「えっ 彼女って そんなわけありだったの?

 そのこといつわかったの」ミューズ


「ちょっとデリカシーに欠ける質問じゃないか?」ボロン


「ごめん」ミューズ


「いいですよ、

 2度と言いませんけど 彼女の背景を知っておいてもらった方が

 彼女への思いやりが増すのなら」

清明はそう言って キャラハンの家庭事情を少しだけ話した。


「キャラハンの成長とともに、精神的な破綻と崩壊度をゆっくりと進めつつある母親の介護負担がどんどん増して、キャラハンの学生時代から、その度合いがひどくなっていました。


 仕事が終わって自宅に戻れば 延々2時間も3時間も母親の繰り言に耳を傾けないと、問題行動を起こす母親。


 キャラハンの私生活を自分に縛り付けようとあの手この手を使い、それらが功をなさなくなると

キャラハンの職場や知人のところまで平気でおしかけるようになった母親を押しとどめるために

キャラハンは細心の注意を払って 自分の公的な活動が母親に知られないように腐心ししていたのです。


 精神科医ですら怖がってキャラハンの母親の前では唯々諾々とそのわがままにつきあい、その腹いせに時々キャラハンを一方的に呼び出してはあれこれ嫌味を言う始末。


 おかげで キャラハンは精神科医を上回る洞察力とセンスや、病んだ者の取扱技術と専門的知識、そして精神科医の技量を見極めての対応術まで身に着けてしまいました。


 キャラハンは 毎日、ケアラーとしてのスキルと社会人としてのスキルの使い分けをしなければならない生活に疲れ始めていました。」と。


「だからね 彼女には、無言で人の不安を(しず)めたり慰める物腰が身についているのです。

 それも過不足なく相手を思いやれる高度なテクニックが。


 そのことは 初対面の時から気が付いてました。

 だから もっと彼女のことが知りたかったんです。


 どうすれば そんなスキルが身につくのか?


 でも まさか 家庭環境とか育った環境の中で 自己鍛錬した成果だったとは思いませんでした。


 剣術は しっかりと食べて鍛錬しますし、体調不良の時は休みます。


 でも 生まれ落ちた人間関係の中での自己鍛錬って、

 慢性的栄養不足と休養不足の中で、

 自分で精神的な栄養源を探して摂取しながらの鍛錬です。


 そこには 休息も安息も師となる者もおらず、

 おのれの努力をあざ笑い その成果を否定しつつ盗み取ろうとする者達しかいません。


 自分が体調不良の時は、休養するのではなくて 自分の身を削るようにして負荷を先送りして

 己にとって緊急に必要な休息時間を確保し

 そのような中でも 己を搾取する人々からの負荷対応は続き

 自分の体調が元に戻ったときには、先送りしていた分の負荷が割り増し料金よろしく

  どっとのしかかてくる

 そういう生活の連続でしかありません。


その中で 自分を維持しつつ 耐性を養い、サバイバルしつつ

さらに自己の成長を促すなんて、神業かみわざですよ。

 ごく当たり前の人間なら 3か月で音を上げて、逃げ出そうとして逃げきれずにつぶれるか

 1年もたたないうちに絶望して廃人になるか自殺してますね。


しかし そのような状況下で、物心ついてから成人して就労するまでの約20年間を

彼女は すべてを「試練・自分が生き抜くための課題」と受け止めて

ただ 生き延びるためにと割り切ってこなしてきたのだから・・・


そして 自分の夢を手放さない意思の強さ。


しかも 私の境遇を知ると ごく自然に寄り添ってくれました。

何も知らない時も 私の心の動きに ごく自然に対応していましたしね。


だから この人となら 一生共に生きて行けると思ったのです。


それに 仲間の協力を得て、彼女の一番の負担を横におけるように手伝うことができましたし

今の私の力なら 彼女の夢の実現にも協力できますから。」清明


「でも それってしんどくありませんか?」デュラン


「そもそも 彼女の(かたわら)にいると みんな(くつろ)げて安らげるから

 彼女を欲しがる男達がひきもきらないんですよ。


 で 下賤な(やから)は 御馳走を前にお預けを食らって頭にきたとばかりに彼女にやつあたる。


 彼女は 搾取しに来る人間を寄せ付けないバリアーを素早く張り巡らしますから。


 あの人 居合を習ってたら すごい手練(てだ)れになっていたと思いますよ。


 もっとも剣術の世界は命の奪い合いですから、強くなればなるほど一目置かれて 対人関係が楽になりますけど


 人を癒すスキルが高くなればなるほど、それを欲しがる輩が増えるだけで、

 しかもそれを得られなくても損はない、彼女を虐げてでもそれを手にできれば儲けものと考える人間の方が多いから、

 守ってくれる人のいない立ち位置の人が「癒し」の力を持っていると、

それだけで生きていきにくくなるのが現実です。


 それでも 彼女は リンとした生き方を貫こうと必死で頑張っている。


よく、孤軍奮闘している人のことを「他人に打ち解けないのが悪い。相談しないのが悪い」ってデスったり、『反省』を強要する輩がいますよね。


 実際には 何の手助けもできない・しないくせに、

 相手に打ち明け話を強要して、

 自分があたかもその人の心を救ってやる偉い人なんだと自己満足・自己欺瞞の裏返しの優越感に浸ろうとするハイエナ根性の下種(げす)が。


 彼女の母親は そいう下水(ゲスイ)人間をうまく扇動して巻き込んで、娘を支配しようとする

だけでなく、

自分が利用しようと狙った相手を己の掌で踊らせることができなければ、その人物を思いっきり傷つけるタイプ、

 彼女の父親がそういうゲスイ人間を味方につけて自分の責任をのがれようとする人間だったんですよ。


 だからこそ 無知蒙昧な有象無象に己の人生をこれ以上かき乱されないように、

彼女は、自分と関わる相手の力量を見定めて、

その人がまっとうな人であればその人が「負担に感じるほどの負荷」がかからぬように、気を配り

また愚か者であれば不用意に彼女の家族関係に踏み込ませぬように

 付き合い方を調節していました。


 たとえ その代償が「孤独」と

 傲慢無知な人間からの決めつけによる「己への不当な評価」であったとしても。



それが報われない努力だと知りつつ、

 報われないなら 何も求めないまでと腹をくくって。


そして そんな孤高の生き方を世間にさらせば

 周囲の人間に居心地の悪い思いをさせると知るがゆえに、

そんな自己のありようを 人目にさらすことなく生きている。


 このように、彼女は 周囲に居る人々に無理をさせない心遣いが行き届いた人だから、

 一緒に居ても全然しんどくないですね。


むしろ こちらから手を貸す為に、彼女に遠慮しないように伝えて信頼してもらう方が大変でした。


その辺の 阿吽あうんの呼吸は 恥ずかしながら心眼使いとまで言われた私にだって」

微笑(ほほえ)む清明 



「厚かましそうに見えて ぜんぜん厚かましいと感じさせなかったふるまいは、心眼使いのスキルだったのか!」

スカイとボロンは、初対面の頃の清明を思い出して笑った。


「つまり 君たち二人は 阿吽の呼吸で付き合えるってことかい?」ミューズ


「そうそう

 ノンバーバルだと ほんといい雰囲気で過ごせるんです。

 話し合いを始めると 予想外の方向に行っちゃうことも珍しくないんですけど」清明


「でも 彼女も 場に合わせて 話題を選びますからね

 話し上手の聞き上手ですね


 それに 彼女が夢を現実にしようとキラキラした目で動き回っているのを見ているのは楽しいです。

 新婚生活に向けた買い物の為に 一緒にお店を見て回ったり、カタログを見るのも楽しかったです


 彼女は いろいろ下調べしてから お店やカタログを案内してくれるんですけど

 その説明を聞くのが楽しいし、品物を見るのも興味深く面白かったですよ、

 新しい世界が広がった感じで。」清明


「つまり 二人は いい感じ♡ ってとこだね」

ボロンの言葉に 皆もうなづき、清明の婚約報告会は おひらきとなった。

良いお年をお迎えくださいませ


正月2日分の投稿は めでたいお話続きになっておりますので、ご安心くださいませ。

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