ノームのふるさと
地底を流れる大河のほとり、第一の張り出し岩からは ほのかに白く見えた場所は
かつてノーム達の都市があった。
かつては 白く滑らかな石灰岩の台地が龍の発着場となり、
その周辺にノームの生活の場があり、その周囲を森?ジャングル?が取り囲んでいたらしい。
なにしろコンラッドは神獣なので、森と林やジャングルの区別があいまいであるうえ、木と木のような外見の生物の区別もあいまいである。
さらに言えば きのこなど森林固有の生物についても 「あれは植物なのか?よくわからんが」といった感じであった。
それはともかく、
「おもったよりも 龍の発着場が狭くなっておるような・・」コンラッド
そして 発着場の周囲の土地は ぼこぼこしていて、建物など見当たらなかった。
とりあえず 石灰岩の台地で一息入れ、それから 台地の周囲のぼこぼことした土地の上空を低空飛行して地上の様子を観察することにした。
今度は コンラッドを先頭に ミューズとゴンが並んで続く、三角型の編隊を組んで飛んだ。
川と並行するようにまっすぐ飛んで台地から離れ、
その後 台地を一周するようにカーブを描いて飛び始めてしばらくするとコンラッドが言った。
「わしと ゴンは少し高度を下げて並走する。
ミューズは高度を上げてわしらの頭上を 守るような感じで飛んでくれんか?」
「襲われるとしたら 上と下どちらからの可能性?」ミューズ
「ゴンの羽ばたきの影響を地下から感知して何かが飛び出してくるかもしれんし
あるいは わしらの存在に気が付いて どこからかなにかが飛んできたり飛び出してくる可能性もある。
あのボコボコが ただの自然現象ではない可能性もあるからな」コンラッド
「了解」ゴンとボロンはちょっと緊張気味に答えた。
「なに お前さん達にケガがないよう わしとミューズでしっかりと監視する。
おまえさんも 気配に気を配って、下から何かくれば素早く上昇
上から何かあれば 全速力で白の台地にもどれ」コンラッド
「白の台地 さっきの発着場のことだね?」ゴンの確認に
「そうだ」とコンラッドは短く答えた。
「了解」ゴン・ボロン
「なにかあったときは ミューズ おまえはゴンと行動を共にして 周囲への警戒と防備を頼む。
わしは 臨機応変に対戦する」
「はい」ミューズ
そして 一行は隊列を組みなおして、白の台地の周りを回り始めた。
 




