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ドラゴン・クラン(Ⅱ )よちよち編  作者: 木苺
第3章 地底世界の探検 :新しい仲間
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ダーさんの見解

スカイと別れ、ボロン達は龍の庭に戻った。

ミューズは 新たなメンバーの採用を検討していることをダーさん達に話した。


「僕たちと気が合う人ならいいなぁ」メリオ


「龍の庭を見回るときに、ただ僕たちの上に乗っかるだけではなくて、僕たちが日ごろから気づいたこと、龍の庭について気になることについて気軽に話せる人ならいいのにな」モリオ


「君たちが 龍の庭について話したいことって?」ミューズ


「花が咲いたとか、それがいつもと同じこととか違うこととか

 咲く場所とか 量とか 咲く順番とか 時期とか、毎年どこかしら違うこともあれば いつも同じこともあるだろう。

 そんな こまごましたこと」モリオ


「ほかの生き物のことについて あれこれおしゃべりして

 あなた方ヒト族からの見解を聞けたら面白いと思いますね」メリー


「龍の庭に住んでいる 4本足属のうわさ話とかもね。」メオ


「水の中の生き物についても♡」メイ


「僕たちではダメなのかい? そういうおしゃべりの相手としては?」ミューズ


「だって 一応 君たちは御主人様だし、いつも忙しそうにしているし・・」メリオ


「『雇い主様とそのご家族には礼儀正しく、無駄なおしゃべりをして煩わせてはいけません!』っていつも言われてる」もえ


「なるほどぉ」ミューズ


・・・

夕食の席で、ミューズはダーさん達との会話をほかのメンバーに報告した。


「確かに 僕たちは ダーさん達と契約を結んだ雇用主でありご主人様だよねぇ。」ボロン


「意外と ダーさんというのは 奥の深い生き物かもしれんな。

 今まで 気にもとめなんだが」コンラッド


「だからさ、デュランには ダーさんたちと同僚としてつきあってもらえたら、

もっと ダーさんたちの能力を知ることができて

ダーさん達の活躍の場も見つけられるんじゃないか?」ミューズ


「ふむ デュランが動物好きで 本当にダーさんと同僚付き合いができればの話じゃな」コンラッド


「ドラゴンクランのメンバーが増えると、だんだん組織化が進んで 上司と部下の序列もできてくるのかぁ。」ボロンはため息をついた。


「『民主的』という形容詞がついても 組織は組織じゃものな。

 大所帯で仲良く暮らそうと思えば、役割分担が必要になる。


 すると 役割責任と、集団としての意思決定に責任を持つ者とが必要になってくる。


 メンバーが 各々の役割に応じて責任を持つように、集団としての最高責任者としてのリーダーも必要になってくる。

 これもまた 自然の摂理じゃ」コンラッド


「というわけで 僕とコンラッドとミューズが 目下のところドラゴンクランの責任者=ダーさん達の言うところの雇用主になるわけか」ボロン


「書類の上でも 王国の中でも ドラゴンクランの代表はボロンだよ。それに多分 ダーさん達にとっても」ミューズが笑いながら言った。


「わしとスカイとミューズはさしづめ 顧問といった位置づけかの?」コンラッド


「じゃ 清明は?」ボロン


「さぁ・・

 ダーさんどもが 清明を幹部の一人だと思っていることは間違いないと思うが・・」コンラッド


「そしてダーさん達は、新人を自分達の同僚にしたいと思っているってことは、自分達のこともクランの主要メンバー(先輩社員)だと思っているんだろうな」ミューズ


「そのあたりのことも含めて デュランにはダーさん達の能力開発と観察を念頭に置いた、ダーさんとの協力関係・仲間づきあいをお願いしてみようか。

 うまくいけば 龍の庭地上部の維持管理に、ダーさん達が使えるかもしれない」ボロン


「君って そういう割り切りができるところが 管理職向きだよね。

 ダーさん達が居心地よく過ごせるように 誰よりも熱心にダーさんの世話をしている一方で、雇用主として彼らをいかに使うかも考えるところが」ミューズ


「だって それが 今の俺の仕事なんだから。

 引退したら ダーさんとも友達づきあいするよ。

 向こうが 僕を友達として認めてくれたらの話だけど。

 案外 退職したら 見向きもされなかったりして(笑)」ボロン


「おぬしが引退しても わしらがお主の友であることは間違いないぞ」コンラッド


「うんうん。」ミューズも笑顔でうなづいた。

 

※ 土日休日は 朝8時 

  月~金は  朝7時の1回投稿です

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