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ドラゴン・クラン(Ⅱ )よちよち編  作者: 木苺
第2章 牧人の里とドラゴンと地中世界
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牧人の参加

スカイが帰ったあと、コンラッドは「当面二人の胸の内に納めて置いてほしい話」としてスカイの物語をミューズとボロンに聞かせた。


「この牧人から最近連絡があってな、ここ2・3年天気に恵まれず じわじわと食料不足が深刻化しているらしい。

 そして 若者たちのうちの何家族かが移住を希望しだしたらしい。


 しかし 牧人達には精霊の力がそなわっておる。

 牧人達は その力を当たり前のように日常生活で使っておるから、人間社会にいれるわけにはいかん。

 人に教えたり譲ったりできる力ではないからな。

 しかも 一般的な人間達との差異が目立つほど大きいな力というわけではない どちらかと言えば『ちょっとできる人・なぜか運のいい奴』程度にしか見えぬ力だから、人間達の羨望・嫉妬からくるいじめや搾取の対象にされやすい。


それゆえ、食料援助とひきかえにここでの噴水づくりの仕事を頼もうと思うのだ。

来てもらうのは 独身者と子供のいない夫婦限定にしようと思う」コンラッド


「そういう事情なら、お試し期間終了後に 気が合わないから帰ってくださいとは言いにくいですねぇ」ボロン


「いや そこは構わんよ。

 帰る者に 来年の収穫期まで その者が必要とする食糧を持たせて返せば」コンラッド


「普通は天候不順って5年も続かないし、それ以上続くようならそこはもはや居住放棄を考えたほうがいいってことになるよね」ミューズ


「そういうことだ」コンラッド


「村全体に、今年の収穫期までの食糧を与える代わりに、タイル生産も依頼すれば、互いに持ちつもたれつだしな」コンラッド


「しかし 焼成のための燃料はどうするのだ?」ボロン


「村の周辺で立ち枯れしている木で炭をやけばどうだろうか?」コンラッド


「立ち枯れの状況が気になるな」ミューズ


「だったら お前さんが牧人の森に様子を見に行くか?」コンラッド


「牧人達に炭焼きやタイル焼成の技術があるのか?」ボロン


「だったら お前さんもミューズと一緒に行って、品質の確認と技術指導をすればよい」コンラッド


「ねえ 僕たち二人を 牧人の里の復興支援に赴かせて、君はゴンとどうやって過ごすつもりなの?」ミューズ&ボロン


「ふむ ゴン次第だが、地底に過ごすという手もあるな」コンラッド


ミューズとボロンは顔を見合わせた。

 「なんだか かつがれかけている気がする」ボロン

 「なんか へんだね」ミューズ


「牧人の里の話をゴンにしてもいいかな?」ボロン


「ゴンが一緒に行きたいと言ったらどうするつもりだ」コンラッド


「転移魔法で現地に直行すれば 人間達にはゴンの存在が知られなくて済むんじゃないか?」ミューズ


「そもそも ドラゴンの秘密を守れない村の人達を 龍の草原に入れることそのものに僕は反対だな」ボロン


「ふむ しかしゴンの食糧すべてをこっから運ばなくてはならんからなぁ。

 ちょっと考えさせてくれ」コンラッド

※ 土日休日は 朝8時 夜8時の2回投稿

  月~金は  朝7時の1回投稿です

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