七夕:ドラゴンクランの日
(6/8)
「笹の葉さーらさら」ミューズの歌声を聞きながら、みんなで ササ竹にお願いごとを書いた短冊を付けました。
ドラゴンクランメンバーが全員そろって これから1年間の願いと 今日までの1年が無事に過ぎたお祝いをする日を7月7日に決めたのです!
なぜかって?
①1年に一度 プレゼント交換をする日が欲しい♡
②毎年全員そろって楽しむ日を作ろう!
③龍の里でも王国でも忙しくない日(休暇の取りやすい時期)に設定しなくては!
と言う3つの条件を満たす行事日として、7月の初めがぴったりだったからです。
基本 春と秋は収穫期
夏はバカンスまたは日照り対策で いずれ清明に家族ができたり、王国で王や領主が走り回らねばならないことが起きると 全身集合できなくなるだろう。
冬の寒さはドラゴンが苦手><
そして 7月7日は別の世界では星空を眺めて星に願いを託す日だとミューズが言ったから、
「これぞ家族の日にふさわしい!」(コンラッド)となったのです。
「家族の日♪ みんなで一緒にお互いの無事を祝い、絆を確かめ合う日にふさわしい呼び名だね」ゴン
龍の里らしい、七夕まつりは、タケノコ掘りとタケノコ料理、そして竹に短冊を飾ってお願いごとをした後は、宴会&プレゼント交換♡であります。
タケノコは竹の種類によって
3月初旬~5月中旬 孟宗竹
4月半ば~5月下旬 破竹・真竹
5月下旬~6月 姫竹
7月~8月 寒山竹
10月 四方竹
と旬がわかれているようです。
ドラゴンクランでは 淡白な味わいの破竹を使ったタケノコご飯、優しい味わいの姫竹を下ゆでしてから、素焼き・酢味噌和えにして食べるのが人気。
それゆえ 荒れ地の一部に破竹と姫竹を栽培しているほどです。
どうして 龍の草原に植林しなかったかって?
それは 竹の繁殖力をコンラッドが警戒して草原に竹をうえることを認めなかったからです。
7月の寒山竹は、アクがほとんどないので、掘り上げたその日のうちに、お刺身にしたり蒸し焼きに。
こちらは ジャングルに自生しているのを 時々ミューズがスカイボードに乗って飛んで行っては
収穫していました。
これからは 毎年の七夕祭りで食するために、荒れ地で栽培することにしました。
今回は、蒸し焼きにした寒山竹につける塩に凝ってみました。
ほんのり桜の香りがする桜塩
実は これ 桜の塩漬けに使った塩です(笑)
梅塩
梅干しのつけ汁から出て来た塩の結晶。
ほんのりピンク色になって 梅酢の香りのする大粒の塩の結晶。
塩の結晶だから辛い!
抹茶塩:いわゆる抹茶と塩を混ぜたのん
ゴンは桜塩がお気に入り
コンラッドは 塩辛い梅塩だけをガリガリしたあとは、塩なしで竹の子をパクパク
ミューズとボロンは タケノコの刺身には抹茶塩、
湯がいた方はそのまま
スカイは 刺身はわさび醤油、ゆでたのんは そのままが気に入ったようです。
清明は おろししょうが入りのポン酢で刺身を頂き、湯がいた方はカツオ醤油であえてパクパク。
そして言いました。
「うちの領で 孟宗竹を育ててみようかと思うのですが どう思います?」
「竹は地下茎で広がるから、毎年きちんとタケノコを掘り上げたり
伐採するのが面倒だぞ」コンラッド
「それで 今まで導入を見送ってきたのですが、
そろそろ 領の食器開発が落ち着いてきたので、
今度は竹製品の販売にも乗り出そうかと。
それに 私も領主仕事ばっかりやっていると腕がなまりますから
竹林で剣をふるって気晴らしをしたいんですよ」
「この前 僕がワラウチしたのはどうなったの?」ゴン
「藁の打ち加減に苦労するのは、ゴンさんだけではなくて、うちの領民も同じなんです。
それに 衣料品の素材はいろいろありますから、無理に頑張って藁を加工しても いまいち人気が出なくて、つまり高く売れなくて
藁はたい肥や飼料に回して、むしろ竹のスプーンとか笊を作って通販に乗せたほうが うちの食器シリーズとの相性がいいんじゃないか?と言う意見が 藁かごを編んでいるときに出て来たんですよ。
確かに言われてみれば そうだなと言うことになりまして」清明
「ふーん。」ゴン
「孟宗竹は繁殖力が強いから 短期的に大量の竹製品を作るには便利かもしれぬが
栽培管理の負担や竹やタケノコの品質・タケノコのうまさを基準にすれば、真竹の方をわしは推すな。」コンラッド
「なるほどねぇ。
そのあたり 再度検討してみて 植樹の品種を決定したいと思います。」
清明はコンラッドに軽く頭をさげたあと、
「というわけで 皆さんにお土産です。
藁はわらでも 麦わらで作ったぼうしでーす」
清明からは、ゴン・コンラッド・スカイ・ミューズ・ボロンの頭の大きさに合わせた麦わら帽子が 贈られた。
ゴンには レモンイエロー、フェンには真っ白、スカイには青、ミューズには緑、ボロンには茶色のリボン付きの帽子だ。
「わーい 僕とフェンは毛の色とおそろいのリボンだぁ♡」ゴン
「僕たちのは イメージカラーだな」ボロン・スカイ・ミューズ
「夏の日よけに重宝するよ」ボロン達は口々に清明にお礼を言った。
「じゃあ 僕たちからも 清明に麦わら帽子をプレゼントするよ。
リボンは何色がいいかな?」スカイ
「火の色、赤がいいですね」清明
「どうして?」ゴン
「元気が出てくるからです。」清明
「それでは」とスカイが どこからともなく麦わら帽子を取り出し、
ミューズが赤いリボンを巻き付けた。
「はい どうぞ」ミューズ
「さすが 手早い!。
領地の見回りには この帽子をかぶらせていただきます」清明
「じゃあ 今度は俺たちから」
ボロンは ゴンに、ドラゴンのぬいぐるみを渡した。
「わーい 僕に弟ができたよ!」ゴンは嬉しそうにぬいぐるみにほおずりすると、ぬいぐるみは「キュー」と鳴いた。
「かわいい声だね、君は。 ドラゴンのキューちゃんだ」ゴン
「ねえ 今夜からキューちゃんと一緒に寝てもいい?」
「いいよ。気に入ってもらえてよかった」ボロン
「そのぬいぐるみの中には スカイ特性ソフトビーズが入っているから、持つときに 爪をたてぬように気を付けるのだぞ」コンラッド
(スカイは 夜中にこっそり龍の庭の館に来て ぬいぐるみに詰めるためのソフトビーズを作ったのです)
「はーい。ほんと コンてば 心配症なんだから」ゴン
「そして君にはこれ」
ゴマアザラシのぬいぐるみを ミューズはコンラッドに渡した。
こちらは 天然フワフワ素材を詰めてある。
ナチュラル派のコンラッドに配慮して。
「おお これが ぬいぐるみと言うものか
すべすべとした肌触り。抱き枕として楽しませてもらおう」コンラッド
「ところで スカイよ。お主はどんなプレゼントが欲しい?
思い返せば お前が幼いころ、わしはお前にプレゼントらしいものをやった覚えがなくて
悪かったなと思うようになったのだが」コンラッド
「うーん。誕生日プレゼントは、毎年 母さんからだと言ってあなたが渡してくれたでしょう。
僕にとっては 貴方との生活がすべてだったから、プレゼントと言うのは 時々王宮から母さんが送ってくるものだと思ってましたので別に気にしてません。」スカイ
「じゃあ 今 もらってほしいものは?」ボロン
「白い犬のぬいぐるみか、ペットのネコかな?」スカイは首をひねりながら言った。
「じゃじゃーん」ミューズが 白い犬のぬいぐるみを取り出した。
「君と一緒に ゴンのためのぬいぐるみを作っていた時に
君がぬいぐるみをもらうなら、白い犬がいいって言ってたから 僕たちで作ったんだ」
「ちゃんと ふさふさのしっぽをつけておいたよ」ゴン
スカイは 嬉しそうに掌サイズのぬいぐるみを受け取り、しっぽをまじまじと見た。
「このしっぽ 本物のコンラッドのしっぽじゃないか!\(◎o◎)/!」
「正確には わしの抜け毛を加工したものだ。
そのぬいぐるみの中にも わしの抜け毛を入れておいたから、
魔法使いのお主の役に立つこともあるだろう」コンラッド
「ありがとう」スカイは ぬいぐるみを大切そうに収納したあと、
コンラッドに抱きついて言った。
「ほんとに ほんとにありがとう。大切にします!」
コンラッドは フェンリルらしく、スカイの顔をペロリと舐めた。
「ぬいぐるみづくりには ボロンも加わったんだよ」そっとミューズがスカイに声をかけた。
「ボロン。ありがとう。君の腕には いつも助けられて感謝しているんだ。
君へのプレゼントは お酒がいいんじゃないかとみんなが言うから
王宮秘蔵のブランデーを進呈するよ。
口に合うといいんだけど」
スカイは 琥珀色の液体の入った小瓶を取り出してボロンに渡した。
「いいのかい?秘蔵のブランデーをもらって」ボロン
「だいじょうぶ。費用はみんなで分担して、購入名義人は私ですから合法的な品です」清明
「最近 ワインやブランデーを投機的に扱う輩が出て来たからね
毎年少しづつ、王宮の酒蔵の品を抽選に当たった人に売りつけることにしたんだ。
抽選に当たった人は 今後10年間は応募できないからね、清明が最初のラッキーボーイになっても みんな妙な納得をしてもぜんぜん苦情が出なかった。」スカイ
「妙な納得ってどういう納得?」ゴン
「わかった! 清明とスカイで宴会するとみんな思ったんだ!」ミューズ
「大当たり。僕が王位についたあと、最初の酒蔵の見回りの時に
酒は死蔵せずに 適度に飲んで新酒を丁寧に保存していくべきだと言ったのが 噂になっちゃって。
だから当選者3人のうちの一人が清明でも みんなニヤニヤしてそれで終わり」スカイ
「ふむ 当たり年のワインを上手に寝かせれば うまい古酒になる。
だが 古いだけのワインがうまいとは限らん。
スカイの言っていることは 間違いではないと思うが」コンラッド
「しかし 酒は古ければ古いほどいいとかって俗説を流布して
古酒を高値で転売して儲けようという輩が最近 目立つんですよ」清明
「それやこれやで これから 毎年 転売不可を条件とした 王宮酒蔵秘蔵のワイン類の抽選販売をすることになったわけ。
だから 安心して受け取って」
スカイはボロンに微笑みかけた。
「ありがとう。
ところで ドラゴンって 生まれて何年くらいしたら飲酒可能になるの?」ボロン
「残念ながら その時までその酒の保存が利くとは思えぬな」コンラッド
「僕は いい子に見ないふりしておくから、大人の宴会で そのお酒を楽しんでね。」ゴン
「大人の宴会? 私の知らない楽しい話があるのですか?」清明
というわけで ゴンの口から 先日の酒盛りのいったんが暴露されてしまったのでありました。
だけど 今夜は みんなで星を見ながら、静かに大人は王宮酒蔵出典のブランデーを味わい、ゴンはシラカバジュースを飲んで過ごしました。
ダーさん一家や クランで飼っている家畜たちも、ミューズが奏でる笛の音に耳を傾け、今夜ばかりは カエル達もおとなしく夜を過ごしました。
だけど 「カエルの歌が聞こえてくるよ♪」の歌の時だけは、カエルたちも一緒になって合唱しましたとさ。
(参考)
タケノコについて
https://furunavi.jp/discovery/product/202112-bamboo-shoots/#i-3