封印魔法少女ロック〜能力を封印するだけの少女〜
燃え盛る炎の街を歩いていた。炎の中火傷で痛みは有るが感覚が無くなっていた
突然街を破壊された。破壊される瞬間……見たのは化け物だった
化け物は魔法少女が対応する……そう思っていたけど……
傷口から血が。何があったのか……気がつけばもう私だけ生き残ったのか、周囲には死体が
その時に黒い羽が私の前に落ちてきた。上を見上げると
『弱った……人間……』
そう言って私の前に降りてくる。それを見て警戒した
『警戒してる……私がした……のかな?……違う……私は見に来ただけ……安心して……』
そう言って手を伸ばして来るが私は下がって逃げようとした
その瞬間に
『グルゥゥウ!!!!』
そう叫び声が響き何が向かってる。だけど体が吹き飛ぶ形で地面に叩きつけられて
『……理性を失ってる……』
私を守ったのか黒い羽を待つ少女は私を庇う形で目の前の化け物を見ていた
私の方を見ると抱き上げて、そのまま距離を離していく
『……アレを倒すには……貴女が必要……『魔物化』……する必要がある……』
そう言って私を見てくる。私は化け物を見てから彼女を見た
助けてくれたのなら……少なくとも敵対する気は無いのを感じる
それでも……私は首を横に振った
『そう……』
そう言って彼女は私を瓦礫の影に寝かしつけて歩いていこうとするのを私は彼女の手を持つと
『私もアレと同じ……気にする必要は無い……』
だけど私は彼女の手を離さなかった。死んで欲しくないと……
それでも彼女は行こうとしたから
「行かないで……」
私はそう言うと彼女は私を見てから少しだけ悩んでいた
その時に攻撃してこようとする化け物を防いで私を再び抱えて走る
『……死ぬよ?』
道中には死体が転がってる。食いちぎられた下半身や上半身……人間だったものが……死んでる
まだ炎に巻き込まれてない家の中に飛び込む
「……うん……何となく……分かる……」
その時に彼女は私を抱き締めて優しく撫でられる
何でか分からない。彼女は化け物なのに……何故か優しさを感じた
その時に彼女は自分の腕をかみ切ると私に差し出してきた
『飲んで……契約……私は貴女に……』
ゆっくりと意識が落ちていく。手に力が入らなくなっていく
もうすぐ死ぬのが分かる
彼女に触れようとした時に意識が途切れてもう真っ暗な空間から出る事が無かった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目の前の人間が死んだ
優しく手を包み込んだ。心臓も脈も止まってる
抜け殻の彼女……私の目的が目の前に……
優しく彼女の頬に触れて、ゆっくりと口付けをした。彼女は死んだ……けど私が彼女の代わりに……生きる
そう望んで私は彼女の身体を借りることにした。私は人間になりたかったから
人間は生き返る事は無い。体の中に存在する魂が完全に消滅。その中に魂を入れれば良いのだから
彼女を包み込み中へと入り込む。心臓をゆっくりと動かす。初めは小さく。次第に大きく動き、ゆっくりと目を開ける
そのままゆっくりと立ち上がる
「……これが人間か。魔力が弱い」
この体に貯めれる魔力が弱いのは初めから分かっていた
でも、この災害から少しだけでも延命出来る命があったから
それに……低い魔力はやり方によっては増やせる。それよりも……
「人間の魔法少女は何してる?……いや……この災害を引き起こせるんだ。苦戦してるんだろうな……」
足を引きずりながら歩く。多分は戦ってるんだろう……だが、この災害。多分私並みの魔物が居るんだろう……
この体だって有限だ。死んだ命を無理矢理動かして私は生きてる風に装ってるだけ
「大丈夫!?」
声がして振り返ると魔法少女が立っていた。少しだけ演技を……
「……助けてください」
これでいい。私の目的の為なら……この体を利用したって良い……
「ちょっ……!」
魔法少女が私のそばに駆け寄り受け止めてくれる
そのまま意識が薄れていく。この体の限界が来たんだと思う
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目が覚めると白い天井が見えた。心電図の音が聞こえてきて
「そうか……この体を治してくれたのか……」
自力で回復は出来るが……この体の魔力が低いから出来ない
それに魔力が尽きれば私は消える。そう考えたらこれで良かった
今はこの少女のフリをして過ごそう。流石にこの少女を知ってる人が居たら厄介になりそうだし……
それに多分だけどその方が都合が良さそう
私の目的の為に……その為には必要だから
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あの日から数年経ち、退院するのに時間が掛かった
どうも人間は心配性みたいだった上にこの体はあの日以上に弱ってるみたい。その影響かかなり掛かってしまった
で、入院中に人間の言葉と文字を覚えて何とかなってるけど……
その時に政府?の人が入ってきて話をした。まぁ……殆ど覚えてない事にした。疑心されたけど……まぁ、納得してくれた
それからは特に無くのんびりと過していた……実際は動けない。動こうとしたら止められるから……
「暇だ……」
そう呟くと扉が開き男の人と女の子が入ってきた
「君が例のか……名前とか覚えてないと聞いてるが本当か?」
突然そう言われた。私は頷いて反応を示しておいた
「……寂しそう」
少女がそう言うと私の側に立ち優しく頭を撫でられる
「……行こ……」
そう言って2人は立ち去ってしまう。何だったんだろう……
首を傾げて見送った
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
暫くして
「何で居るのですか?」
目の前の儚げな少女に聞いた。その時に彼女は口を開いて
「……本当の貴女を見せて……誰にも言わないから」
彼女は私を見てそう言う
暫くして
「何の用?」
私はそう聞くと彼女は微笑み
「……うん。似合ってる。聞きたいの……貴女は……やっぱりいい。知らない方が良さそうだから……」
彼女はそう言って私の髪を弄り始めた。死んでる体とはいえ、髪は伸びるみたい
私は彼女を見つつ任せておくことにした
その時に彼女が
「……素質あると思う……私の妹になって欲しい」
目を見開いた瞬間に彼女は何時の間にか扉の前に立っていて
「……またね」
そう言って部屋から出ていった。私は首を傾げながら見送っておいた
暫くするとまた、男の人と彼女が来て
「何だか娘が済まないな……」
首を傾げた
「君を養子として引き取る事にした。今までの入院費とか気にしなくていいから」
目を見開いた。彼女を見ると微笑んでいた
嵌められた?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そのまま気がつくと退院して彼女と彼女のお父さんと共に家に向かう事になった
本当に……何でだろう
「……私に妹出来た……」
そう言って抱きしめてくる。流石に引き離す訳にもいかないから大人しくしておくことにした
彼女のお父さん……『柊終夜』と言う名前らしい。その人の娘として迎えられた
なんと言うかもう諦めた
「さて、もうすぐ着くぞ」
その声が聞こえて窓の外を見ると大きめの白?屋敷?が見えた
目を見開いてると
「まぁ、言ってなかったな。俺は魔法少女関係の上の人間でな……まぁ、君を保護する意味合いを含めて養子になる事に。前々からだったから時間が掛かったんだ」
それで……数年……か
そのまま車は屋敷の中に入り、車が止まる。そのまま車から下りると彼女……『柊朱那』が私の手を握り引っ張る
年齢的に……まぁ、覚えてない事にしてるし……多分彼女と同じくらいだと思う
「……どう凄い?」
そのまま部屋に速攻で案内された。部屋には未開封の荷物とかあって
「……お父さんが呼んでるから行こ?」
そのまま手を引かれて歩いていく。案内された場所は扉の前……多分屋敷の奥だと思う
朱那がノックすると中から声が聞こえて
「……じゃ、行っておいで」
そのまま中へと入れられた
「また娘が……まぁ、腰掛けて」
私は頷いて座る。なんと言うか落ち着かない
「まぁ、仕方が無いよな。取り敢えずは色々と話したいが……先に」
そう言うと腕輪を置いていた
「触れて見てほしい」
私は頷いて触れると腕輪が光っていた。お義父さん?は納得した表情をして
「魔法少女適性があるのか……着いてきてくれ」
私は首を傾げて着いていく。暫くすると別館の中へと案内された
その中へには朱那が立っていて
「現最強魔法少女。それが朱那。相手して貰うかもしれないな……取り敢えずは変身してくれ」
首を傾げる。やり方なんか知らない。取り敢えずは触れてみると
光り輝く。そしてゆっくりと光が収まると
本来の私の姿とは違う。黒いロングコートを羽織っていてと黒いワンピースを着ていた。裸足でフードを深く被っていた
腕周りや足回りは一定間隔にベルトで止められていて、胸元には錠前と鍵のネックレスが。そして服の至る所に鎖がぶら下がっていた
「……魔法少女?。魔力無い……感じがするけど」
困惑した。少なからず魔力を使うのに一向に使われてないからだ
それに何か不安定な感じがする
腕を外して私は変身を解いた。その時に私はその場で崩れ落ちた
「……大丈夫?」
彼女が近づいて来ようとすると
「朱那。これで分かっただろ?」
私は首を傾げると
「コイツは人間の皮を被った魔物だ」
そう言った。私は目を見開いていた。騙された?
「……っ……でも……それでも、私はこの子を助けたい!」
そう叫んでいた
「魔物をか?。もしコイツが魔物じゃ無かったら娘として迎えようと思ったが……魔物なら話が違う」
彼女は私の手を引いて
「……なら私は全てを捨て、この子の味方に着く。お父さんは敵だよ!」
そう叫んでいた。私は目を見開いていて
「……そんな事する……する必要は無い……私は消えるから……」
私はゆっくりと立ち上がり指を鳴らした。その瞬間に空間の音がガチャりと鳴り響き私を包み込む形で閉まっていく
彼女は手を伸ばしていたけど私は手を伸ばさずに
「……助けてくれてありがとう」
私はそう告げた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
真っ暗な空間を抜けると崩壊した都市に出た
この子の魂を呼び起こす為にこの都市に来たのだから
この子の体から抜けて私は彼女を寝かせた
そのまま彼女の手を触れつつ目を瞑った。彼女の魂を見つける為に
『見つけた』
私は彼女の魂が居る方向に向かった。この場所に来た時と探してる時に分かったけど……
この場所に魂は囚われすぎてる。やはり……私の目的に関係してるのか……
兎に角彼女の魂の元に
『……解除』
空間が砕ける音が聞こえた。その時に魂を優しく包み込み彼女の元に
彼女の傍に寄ると魂を中に
その瞬間に体が震えて暫くしてからゆっくりと目を開けていた
「……私は……」
彼女がゆっくりと起き上がろうとしたのを支えて
『貴女は死んだ。けど……私が蘇らせたの』
優しく撫でた
「……あの時に魔物さん……」
濁った瞳でそう言う。やがて光を宿し始めて、瞳孔が細くなり魔物の瞳になった
私の力の一部が残ってたのかな?
「……視野が……魔物さん……」
私は優しく撫でて彼女の目を見て
『私と契約して私を宿して。貴女となら私は私の目的を達成出来そうだから……』
彼女は私の手を握って小さく頷いた
「使って……私は魔物さんの力になりたい。それに……どうも私は人間じゃない……見えないモノが見えてるの……」
そう言って空間に触れていた。無数に存在する魂だと思う
彼女の瞳の奥にはその魂が見えてんだと思う
『……そう。じゃ……契約しよっか』
彼女の唇に触れた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
崩壊した都市を眺める彼女。巫神姫紅音。長く地面ギリギリまで伸びた白銀と白と黒の髪を靡かせて、両腕には鎖をぶら下げていた
黒の服に黒のロングコートには至る所に鎖が巻き付かれていて
胸元には鍵と錠前が。そして彼女の視界には魂が見えていて剣を突き刺して柄の上に手を置いていた
「これが……貴女の目的が?」
私に聞いてくる。私は彼女の中に潜む魔物として彼女もう一つの存在になっていた
『……紅音。私と紅音の記憶……全てを持ってる貴女なら分かるでしょ?』
彼女は人間でありながら魔物の混じった魔法少女となり変身していた
彼女の瞳は変身時は濁った魔物の瞳。人間の時は普通の目になってる
「うん……この力……封印と解除する力……貴女の力が素敵だから……」
私は苦笑いした。彼女が初めて変身した時に私の力に魅力されたのが原因だった
「大丈夫……私は私の意思を持ってるから。この力も貴女のために使うから」
私は少しだけ彼女に感情を伝えると彼女は微笑み
「良かった」
彼女……紅音は一歩踏み出してビルの上から飛び降りる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
崩壊した都市を歩いていく。淡く光る眼で周囲を見渡していく
「さて……この崩壊都市から出よっか」
彼女はそう言って歩いていく。魔物として人間のまま生まれ変わった彼女は……
「……結界。出れない。そうか……私は魔物でもあったね」
彼女の魂は変質しているから抜け出すにも……
その時に結界に触れて焼ける音と匂いがしてきた
「痛い……解除……」
彼女がそう言うと空間の一部が崩れて外に出る。その瞬間に崩れた一部が再生して元通りになる
「久しぶりに見た光景かな……?」
そう言って微笑む。確かに彼女にとってはそうだと思う
そして紅音は指を鳴らすと自身の存在を封印して誰にも見えないようにした
そのまま封鎖されたら都市から離れた。そして見えなくなると指を鳴らして封印を解除して
姿を表して変身を解除して。今の彼女は魔物である私を身に纏って変身してる
でも、それは不可能。それを可能にしてるのは私と契約し半魔物化して変身してる
その時にサイレンが鳴り響くと
「魔物ね……あの日もそうだった……」
彼女は思い出すようにそう言うと歩いていく
たまたまなのかサイレンが鳴り響いてる場所へと向かう
鎖が巻きついていき紅音を縛り上げてやがて砕け散ると紅音は変身を終えていた
「さて……魔物は……と」
手を掲げて鎖を飛ばしていく。だけど目の前の龍の魔物は鎖を封印していく
私は少しだけ考えて
「どうする?」
そう言うと私は龍を見て
『手に入れよ。紅音……』
私は彼女にそう言うと彼女は小さく頷いた。その瞬間に鎖が伸びていき、髪が更に伸びていく
やがて解放し終えると紅音は私と混じりきり魔物へと変化した
「うん。この姿の方が良い……」
そう言って鎖を浮かび上がらせて一気に飛び上がり、目の前の龍に蹴りを入れて無数の鎖を突き刺していく
だけど横目で見ると別の何かがぶつかってきて吹き飛ばされる
ビルを突き抜けて道路に叩きつけられる
「痛い……」
彼女は更に魔物へと近づけて立ち上がり
「多分勝てない……どうしよっか?」
そう言って見上げると2匹の龍が羽ばたいていた
紅音は私の目的の為に動いてくれてる。私は少しだけ悩んで彼女に提案した
『なら、その体を貸して。私が貴女を魔物を解放して魔法少女になるから。貴女は人間の方の行動をお願い』
私はそう言うと彼女は目を瞑り、入れ替わる形で私が表に
その瞬間に私はゆっくりと目を開けて
『始めよっか。ここからは……この子を支配し力を与えてる魔物が相手よ』
龍が向かってくるのを鎖を振り上げて一気に叩きつける
その時に2匹目の龍が私の前に来ていたが、そのまま飛び上がり鎖を左右に引く
その瞬間に龍の首が締まりあげて落ちていく
そのまま地面へと着地した。私は彼女の体を更に魔物へと変化させて私の姿へと
『これが……貴女なの?』
彼女が聞いてくる。彼女とほぼ同じ混じった私は髪が白と黒そして混ざる様に灰色に染まり、地面まで伸びていた。前髪は目にかかるぐらいで左右の髪は伸びていく
身体中に紋様が広がり、白と黒の濁ったオッドアイに
そして黒のワンピースに黒のロングコートを羽織り
「そうなるね……私は貴女よ。この体……私と貴女の魂を納まる程の器とは思わなかったけど……」
私は自分の手を見て微笑む。その瞬間に影が差し込んだ
私はステップを踏みながら横へと避ける。その時に『ガチン』と言う音が聞こえて視界には本来なら食らいついたである口が見えていて
「危ない……」
そのまま飛び上がり顔に蹴りを入れた。そして手を翳して封印しようとしたら
目の前に龍の足が迫っていて、そのまま地面へと叩きつけられる
そのまま口から血を吐いてゆっくりと起き上がろうとしたけど重い何かが私を押し潰してくる
ゆっくりと上を見上げると2匹の龍の魔物が私を見ていた
やはり……私は弱いから勝てない。紅音にあんな事言っておきながら
その時に
『貴女は強い!。逃げようともせずに戦う。私だって逃げたいけど向かったから……何も考えてなかった。勝てると思ったから……でも、違った!。勝って!。絶対勝つから!』
私は目を見開いた。彼女が正気に戻ったのもそうだけど……
何より彼女は私が勝つ事を信じて疑わない。私は微笑み
「言われたからには……仕方が無い」
鎖が宙を浮き、そのまま2匹の龍に巻きついていく。鎖はそのまま肉を貫いて血が吹き溢れる出る
龍の血を浴びて私はゆっくりと立ち上がる。龍の肉が鎖を貫いて2匹の龍はくっ付いて倒れていた
私は空間から剣を取り出して、口元を拭った
「私のモノになるなら……貴方を助ける。ならないならこのまま殺す」
剣を向けて私は提案した。この龍……偽装してるが多分だけど……
魔物の中に存在する極一部の魔物。その魔物が目の前の魔物なら私は仲間にしたいと思ったから
『えっ……?。何で!?』
紅音が聞いてくるが一旦無視して私は龍を見た。龍は暫く私を見てからゆっくりと目を瞑り光り輝く
それは2匹の龍が一つとなる。光り輝くのが終わると姿を現した
無数の鎖を引きずる骨型の身体。東部は骨だけど眼はしっかりとあった。首元には錠前があり、それが複数箇所、そして髭と思われる部分は体よりも倍あった
私は微笑み
「私に似せてなったのかしら?」
龍は私を見て屈むと頭を近づけてきた。私は優しく撫でた。ひんやりとしていて意外と気持ちよかった
私は撫でるのを止めると龍はそのまま私を見上げていて
『だ、大丈夫なの?』
聞いてくる。私は微笑み頷いた
何せ……この子は自らの意思で自身を封印した感じがしたから
「お前は……意志を持つのか?」
私は聞くと無反応だった。私は手を伸ばそうとすると龍は顔を近づけてくる
やはりそういう事だと思う。すると龍は光り輝き私を纏い始めた
私の着ていたコートが砕け散り、代わりに龍が私のコートとなっていた。ベンツ部分は骨が伸びていて裾を超えて地面を引き摺っていた
袖部分も骨組みでそれがベンツ部分は骨と繋がっていた。手を超えて伸びていた
そして特徴的な鎖や錠前はついている。フードを深く被り
「さて……」
魔法少女の気配がした。何をもたついていたんだろうか……
とっくに来て居るはずなのに
行こうとその場から離れようとしたら腕を掴まれた
振り返ると
「ようやく……見つけた……」
彼女……朱那が立っていた。いつの間に……いや、見ていたか?
どっちでもいいけど……
「敵でしょ?」
私はそう言って腕を振り払い、逃げようとしたら後ろから抱きしめられ
「……違う!。話があるの」
彼女がそう言って私を離してくれた。話なんて無いのに……
それに蘇らせたこの体の子と共存の道を選んだし……今は魔物としてこの場に立ってるし……
「……何が違うの?。私は魔物として生きる事にしたから」
私はそう答えると彼女は目を見開いていた。私はその隙を見てそのまま空間を解除してそのまま空間の中へと入り込んだ
朱那は私に向かって手を伸ばそうとした時に
『話だけでも聞こ?。私には分からないけど……それに私が主人なら……私に変わってくれるかな?』
私は暫く考えてから変身を解除して彼女と入れ替わった
「初めまして。私は巫神姫紅音。私と私の中に居る子はこの体に共存して存在してる死人」
彼女はそう答えた。私は彼女に任せる為に彼女の瞳を私の瞳に置き換えて彼女を通して見た
あの時の悲しげな表情が脳裏に浮かぶ
「貴女が……本体……?」
私は頷いた
「正確にはあの子と私はこの体を共有して共存した存在。私が表で人間なら私の中身は完全に魔物が巣食ってる化け物。あっ、この子は私の恩人だから好きにさせてる」
酷い言われようだった。まぁ……その方が私としてもやりやすいけど……
「貴女は……人間よ?」
紅音は首を横に振って
「言ったでしょ?。私は死人。この体が人間で中身は魔物に変質した私と魔物が入ってる。変身した時は私は引っ込み魔物になる」
確かに……ね。それにこの体の中の奥深くにさっき仲間にした魔物を飼ってるしね
この子の意思はもうこちら側になってる
「……お願いがあるの……2人に」
彼女が突然言い出した。何をお願いがあるのか……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「朱那……お前」
彼女の横に私達は立っていた。何をするのか分からない
「……見つけてきた。そしてお父さん。この子は完全に人間と魔物……両方を持つ存在」
そう言って
「……お父さん。この子を完全に支配下に置けたら認めて欲しい。今は……条件付きで従ってもらってるけど……何れは無条件
で私に従うようにするから……だから……」
彼女は変身して剣を向けていた
「この子を私の手で飼わせて……私に柊の椅子を明け渡して」
そう言った。私は紅音に変わってもらって変身して、彼女の手に添えて
「お前が操ってるのか?」
冷静なのか聞いてくる。彼女の手は酷く震えていて
「そんな訳ない。彼女の意思」
私はそう答えて
「私には全てを戻通りにする事が出来る。それを提案しに来た……」
私はそう答えると目を見開いていた。それは彼女同様だった
「信じられると思うか?」
私は微笑み
「やってみようか?。この体は復活してるが……一人を犠牲でこの世界の魔物を消す事が出来る。どうかしら?」
つまりは封印するには代償を払えと私は彼にそう告げた
「……私がそれを受ける。お父さん……これが覚悟だよ?」
そのまま彼女が私に触れる。何かを言いたげだったけど……その瞬間に崩壊したこの子の故郷が目の前に
私は彼女を見ると彼女は頷いて
「始めるよ?」
私は指を鳴らした
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その日からは世界が完全に魔物が居なくなり平和になった
理由は不明で私のみ知る事に
「これで良かったのよね?」
私に聞いてきた
『それで良かった』
私はそう答えると横には虚ろで鎖に繋がれた彼女が
彼女は私の血を与えて永遠の生を与えて生きてるが魔力を使って封印してる
彼女の力で平和にしてる。一人の犠牲で世界は平和になってる。それが現実で誰も知らない真実
頬に触れて
「私も一緒だね」
そう言ってゆっくりと目を瞑っていた
連載として出していたのを文字数的に短編にして投稿します
その代わりに連載は消しますので……
それでは次の物語まで……またね!




