第5話 転落(後編)
遅れた上に、少し短くてすみません。初めて評価もらって浮かれてました……
お、音ゲーやってたら遅れた訳じゃないよ!ホントダヨ!
教室に入る前に少し息を整える…早歩きしたせいで少し息が乱れてしまった。扉を開けると既に多くのクラスメイト登校していた。……あれ……?少しいつもと雰囲気が違う……?何かあったのかな?とりあえず事情を知っていそうな近くにいた女子の集団に話しかけてみる。
「おはよう。何かあったの?」
すると、自分から目を逸らしながら各々自分の席に戻っていった。……え……?どういうこと?昨日までは普通に話していたはずなのに……もしかして夢……?いや、そんなわけないか……。突然の出来事に少し呆然としていると、何人かの目線が後ろの掲示物用のホワイトボードにいっていたので、自分も見てみる。すると……
自分と先程の謝っている男の子が写っている写真があり、その横に「後輩から金を巻き上げる生徒会役員の図」と書いてあった。
しかもその写真は、男の子がICカードを自分に渡そうとしている瞬間だった。確かに自分も怖い顔をしていたしみる人から見ればカツアゲしていると捉えられる写真だ。……これはやばいかもしれない……。それにしても一体誰が……?
「この写真撮ったの誰!?」
思わずホワイトボードに早歩きで歩み寄り、写真を取ってビリビリに破いてしまった。焦りすぎて正常な判断が出来なかったし、少し声を荒げてしまった。すると、一人の女の子が教室全体に聞こえるような声で話し始める。
「それって七瀬さんだよね〜?へぇ〜、七瀬さんそんなことしてたんだ〜」
それに釣られるように他のクラスメイトたちも話し始める。
「あんなに焦ってたってことは、もしかして本当?」
「しかも破いてたぜ、絶対証拠残さないためだろ」
「うわ〜、良い人だと思ってたけど猫かぶってたのか」
「ないわ〜」
自分を非難する声が教室中に響く。……失望されたかな……でも本当のことを言えばみんな分かってくれるはず。今まで他人の好感度が上がるように生活してきた。きっと私の話を信じてくれるはず……!
「違う!私はただーー」
本当のことを言えば、彼はどうなる?
そう考えた瞬間、思わず口をつぐんでしまった。自分は彼の名誉が傷つかないようにするために許した。ここで本当のことを言ってしまえば、彼のしたことが周りにバレてしまい、最悪いじめや退学とかになってしまうかもしれない。かと言って本当のことを言わずに説明するのは難しい。
自分の夢と彼の名誉、どちらを選ぶか
普通に考えれば、当然自分の夢を優先するだろう。才能が無いなりにここまで血の滲むような努力をしてきた。今更諦めるなんて出来ない。それに、元は彼が悪いのだ。自分を犠牲にしてまで見ず知らずの彼を助ける義理は無いだろう。でも……どうしても本当のことを言うことが出来ない。頭では分かっていても自分が彼を傷つけてしまうかもしれないと考えると、怖くて声を出せなくなる。
もう限界だった。今まで信じていたクラスメイトからの非難の声に耐えきれなくなった自分は思わず走って教室を抜け出した。ただひたすらにここから離れたかった。
体の中で何かかポッキリと折れる音がした。
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その後、行き場が無くなったので保健室に行った。保健の先生は少し驚いた顔をしていたが、「具合が良くなるまで横になって休んでいなさい」と優しく接してくれた。先生の言葉通り保健室のベットで横になっていると、いつの間にか眠ってしまった。制服に皺が付くかもしれないけどもういいや。
それから何時間経っただろうか。誰かに自分の名前を呼ばれた気がして目が覚めると、時計の針は5時を指していた。こんなに寝ていたのか……。声の聞こえた方を見てみると、そこには制服姿のお姉ちゃんが立っていた。
「碧!大丈夫!?」
「お姉ちゃん……?どうしてここに?」
「今日はお母さんもお父さんも仕事抜けられないって言うから私が迎えに来たの」
「そっか……わざわざごめんね……」
「全然構わないよ。それよりも大丈夫?先生がいくら声をかけても全く起きなかったって言ってたよ。……元気ないし、もしかして何かあった……?」
流石お姉ちゃん、察しが良すぎる……。
「ちょっとね……。それよりも!早く帰ろうよ!お姉ちゃんと一緒に帰るの初めてかも!」
「碧……」
「どうしたの?お姉ちゃん?」
「……なんでもないよ。じゃ、帰ろっか!どうする?手でも繋いじゃう?」
「うん!」
「……碧に一体何が……?昨日までは全然いつもと変わらなかったはずなのに……もしかして……」
「どうしたのお姉ちゃん?」
「ううん、何でもないよ」
ここから先、ようやくゲームに入るのですが、なんと!……全く話を考えていません……
なのでここから最低でも2日に1話くらいのペースで投稿できるように頑張ります……