Ending.3 めんどくさい女
ジリリリリッ
ーーー2月29日 土曜日ーーーー
は? 見間違いか?
ーーーーー下校ーーーーー
はぁ〜〜〜〜・・・・
意味わかんねぇ・・・
どういうことなんだ?
昨日もあり得なかったが
今回はどういう了見だ?
時が巻き戻るなんて・・・
まぁ そのおかげで
テストもいい点が取れたんだが・・・
まぁ 小テストぐらいでいい点取れてもなぁ?・・・・
どうしようもないっていうか・・・・
まぁ この現象について考えても
わかりゃしないからな
仕方がない
今日はもう終わったし
でも あいつまたいじめられてたな
かわいそうしか言えないな
だってそれ以外の言葉見つからないもんな
救うって言ってもそんな大層なこと俺にはできないし
言葉かけてもなぁ・・・・
どうにもならないし・・・
てか あいつ いつから
いじめられてんだ?
今までそんな目立って暴力振るってるところなんて
見たことないんだが・・・・
しかも女子同士だぜ?
俺はてっきり女子は一人の女子を中心として
きゅらきゅらしてんのかと思ってたよ
全然そんなことないのな
やっぱり女子って怖いわ・・・
あんなのどうやっても止められないし
ずっと いじめられてたんなら
今頃 救うぞ って近づいてきた男なんて
どうでもいいわな
俺から見てもそんな奴嫌だし気持ち悪いし
上から目線すぎる・・・
てか なんで俺こんなに気になってんだ?
放置しとけばいいだろ
こんなことなんてもう起きないだろうし
さっさと寝るか・・・・
やっぱり 神とかっていたりするのかねぇ?
俺は無神教徒を自称してるが
こんなに非現実的なことが起こったら
さすがに意識せざるを得ないよなぁ・・・
神がいるなら
神ってなんでこんな無意味なことするんだろうな
俺だけに記憶引き継がせるなんてしなくてもいいのにな
ていうかなんで俺なんだ?
なんで 俺が選ばれたんだ・・・
それが不思議で仕方がないな
まぁ 神がいるって前提で話すんなら
何をしてほしいんだろうな 俺に
やっぱ起点になってんのって
あいつなんかな・・・
ーーーー2月30日 日曜日ーーーー
今日は何もできないか・・・
ていうか
あいついつもどこで死んでるんだろ
死因はわかるんだけどな
どこで死んでるかなんて
一回も聞いたことないな・・・
まぁ 今日はもう疲れたから
寝るか・・・
ーーーー2月29日 昼休憩ーーーー
さて そろそろだな・・・・
そろそろバタバタしてくるだろ・・・
来た来た
しっかし いつ見てもすっごいことやってんな
よく躊躇なくあんなことできるよなぁ・・・
とりあえず間に入るか・・・
「おい!何やってんだよ!」
「あぁ!?うるせぇ!
私らが誰かわかって言ってんのかぁ!!」
「理解して言ってんだよ!
そいつ やべぇことになってんだろ!
やめろよ!!」
「おぉおぉ!
かっこいいねぇ!
今までいじめられてんのんは放っておいて
今更ヒーロー気取りかい!?
私はそういうやつがいっちばん!!嫌いなんだよ!!」
「うるせぇ!!俺だってこんなことやりたくてやってねぇわ!!!」
「はぁ!?何言ってんだお前!!
やりたくないのになんで首突っ込んでくんだよ!
どっかいけよ!」
「うるせぇ!
さっさと往ね!!」
「お前・・・っ!
覚えとけよ!!」
産まれながら図体がでかくて助かったな
これ 何されるんだろな
まぁ どうせループするしいいか
「お前大丈夫か?」
「はい・・・」
どうせなんの意味もないのにーーーー
「・・・まぁ 俺は戻るわ
気をつけろよ」
彼女は不満そうな顔を隠さず
「・・・・はい」
そう言った
俺だってわかってる
こんなことでいじめが終わるとは
俺だって思ってない
というかこんなのループがなければ
俺だってやりたくねぇ・・・
こんな面倒ごとにいちいち首を突っ込んでたら
命がいくつあっても足りない
現代社会においてどれだけこれが危ない行為か・・・
社会人じゃねぇし
たった16年しか生きてないが・・・わかってるつもりだ・・・
だが もう他に方法が思いつかないだよなぁ・・・
しかし 人間ってやっぱやりたいことがあったら
あんな風にやれるんだな・・・
こんなの一種の極限状態だよなぁ・・・・
ーーーー2月30日ーーーー
何も変わりないな・・・
やっぱあいつ関係ないのかな・・・
ーーーピンポーン
誰か来たな・・・
これは・・・ループが変わったか?
やっぱあいつなのか・・・
「お友達よ〜!!」
「はいよ〜!」
友達?誰・・・だ・・・?
あいつは・・・
なるほど・・・・・
「よぉ!ちょっと外に遊びに行こうぜ!」
「・・・わかった」
玄関前には俺よりもガタイのいい奴が
立っていた
その後ろには・・・昨日のいじめの主犯格だ・・・・・
やられることはある程度予想できるな・・・
今の俺じゃ何も反抗することはできない
だが あいつに関わっていくにはこういうことにも慣れていく必要があるな
ーーーー2月29日 昼休憩ーーー
やっぱりあの程度のことだと
あまり変わりがないな
そこから 俺の行動は彼女を救うことに固定された
しかし そこまでループには変化はなかった
さらに辛いのは彼女は全く俺のこと覚えない
予想していたことだが
小説のように彼女だけはループにとらわれないなんてことはないようだ
いつも 家に主犯格の奴が来ていたが
殴られたくはないので
何回ものループのあとに彼女の家を調べて
日曜日に一緒に出かけることにした
俺自身でもキモいとは思うが俺だって殴られたくはない
そこでわかったことは彼女の名前は二条というらしい
なんでも結構由緒のある家柄らしい
家がでかかった・・・
しかし そんなになっても彼女が死ぬことは変わらない
俺が連れ出しているせいか
死ぬ時間が遅くなってループする時間帯も遅くなってきているが
彼女は絶対に死ぬようだ
しかも彼女は何を思っているのか
帰るとき必ず 私にはあなたのことが全く理解できないと言う
こっちが理解できない
わざわざ言う必要はないのにな・・・
今日も日課となっている彼女をいじめから助けなくてはいけない
最近はいつも同じような言葉だとこっちが飽きてくるから
いろんな言葉で助けているが
今日はどんな言葉で助けようか・・・
あ メールも交換しないと・・・
「おい お前何やってんだ!!
何があったんだ!言ってみろ!!
そんなことしてもなんの解決もしないし
ご両親を苦しめるだけだぞ!!」
「知らない!!
もう知らない!!あんな奴らなんて!
お前らなんて!!みんな死ねばいいっ!!」
は?
全く理解できないんだが
・・・・何でだ?
なんで こんな時間にあいつは自殺するんだ?
まだだろ?
そして彼女は窓から飛び降りた
そのとき 俺のポケットの中の携帯がなった
あ メールだ
そのとき 俺はなぜか
ひどく冷静だった
二条 栞▼
私はあなたに助けられるつもりはない
は?