特撮小説のススメ
特撮小説とは何か それは、特撮にまつわる種々の事を小説の形で表現したものである。
まぁ、広義の怪獣小説の範疇に入るものですね。
えっ、怪獣小説って何かって……?それに関しては、いずれ。
今回ご紹介するのは「スーツアクター探偵の事件簿」著者 大倉崇裕 出版社 河出書房新社
スーツアクターというのは、怪獣や特撮ヒーロー、キャラクターの中の人ですね。
何が凄いって、この小説、タイトルからも分かる通りミステリーなのですが舞台が特撮現場
それも怪獣映画の特撮現場やらヒーローショーの現場、着ぐるみの現場とまさにスーツアクターの
お仕事現場ばかりなのです。そして、その現場描写が妙にリアル。知識がない人はおぉ、そうか
となり、ある程度知識のある人は、あっ、あるある、となる絶妙な書き方がしてあります。
そして何より、作者の特撮愛が溢れんばかりに盛り込まれてます。特撮モノに対する熱い思いが
さり気ない描写の中で脈動しています。
そしてまた、過去や現在の特撮モノからのさり気ない引用という特撮好きにはたまらない描写が
随所に散りばめられています。古くはウルトラQや怪奇大作戦……。あぁ、香ばしい。
で、肝心のストーリーやキャラクターは 内緒です。
とりあえず手に取って、さらっと一読してみてほしい。ミステリーとしてもよくできてますよ。
何しろ、福家警部補シリーズの作者にして白戸修くんのシリーズ、警視庁の動植物係の面々を主人公
としたシリーズなどなど多数の著書を持つ作者ですから、その面白さは保証付です。
沢山の方が手に取って評判になれば、このシリーズの続きが読めるかもしれない。
私は読みたいのですよ。この続きを……。
発語訓練として……。まずは、これから。