サイドストーリー・あの人達は
「フハハハハハハッ!雑魚が!死ね!」
「弱い、弱いよ……!もっと手応えのある魔物はいないのかな?!出ておいでよ!」
「…………」
ジャン、アル、ティアの三人パーティ『闘争の絆』は、アルティアダンジョンの六十七階層にいた。正確には、そこの小部屋の一つでわざと罠にかかり、大量の魔物を相手に無双している。
「ふぅ、さすがにここまで来ると数は多いね」
「まだまだ足りねぇぞおい!」
全ての魔物を二人で倒し尽くし、後ろで待機していたティアの元へ向かう二人。
「洗浄と体力回復を頼む」
「僕も両方お願いしていいかな?」
「わかった。『精霊、血を洗い流して』」
ティアの詠唱で二人の返り血などが落ちる。
『体力回復』
大量の魔物を相手に無双していた二人の体力を回復する。
生命力は、攻撃を受けていないから回復の必要は無い。
「助かるよ」
「私の仕事はこれくらいしか無いから」
「これくらい、じゃないよ。こんなに便利な魔法が使えるのは、誇るべき事だよ?──あ、ジャン!」
ジャンはさっさと先へ行ってしまった。
アルは苦笑して、後を追う。その後ろを、ティアが追う。
これが、このパーティの日常だ。
★
「おじいちゃん、魔王はいつ戻ってくるの?」
「……分からん。戻ってこないかもしれない」
「なんで?!魔王は管理者なんだよね?かえってこなきゃだめだよ!」
アルティアダンジョン百層、本来ラスボスがいるべき場所には、リュミナ・エルク・D・ソフィと、おじいちゃん──地竜がいる。
「またここへ来る可能性もある。気長に待てばいいだろう。管理者にはなったのだから」
「わかった!」
純粋な幼い竜の子供と、地竜は、魔王が戻るのを、管理者が戻るのを待つ事にした。
短いサイドストーリーのような話で申し訳ありません。
体調不良で、書くことが難しくこのような話になってしまいました。
前回の更新も出来ず申し訳ありません。
明後日は必ず投稿したいと思っています。




