あとがき
改めて、『スイートツリーホーム』全五話三十六節、ご愛読ありがとうございました。
最後にあとがきとして、この作品のまとめと振り返り、今後のお話をできたらなと思います。
まず注記になりますが、この文章は現在2018年3月18日に執筆しております。この時点で投稿分は全て書き上がっており、小説の説明文にある通り、本作は別の冊子へ寄稿したものをアーカイブとして収録したものとなっています。もう少し具体的に言うと、仲のいい友人たちと数人で小説や漫画を寄せ集め、数ヶ月ごとに冊子にまとめて発行(と言っても書いた本人たちの分だけですが)している企画で連載していたものになります。
ということで、予約日時が正しければ本文章は7月6日に投稿されていると思いますが、まずは僕自身いかがお過ごしでしょうか。
『スイートツリーホーム』もここで完結の予定だったわけではなく、単に「そろそろ今回得た知見を元に、また一から構築してみようかな」と思い立ったのが一区切りとした理由です。本作もまだまだプロットの草稿も残っており、のんびり書き続けることはできるのですが、小説の執筆経験もそこまで多くなく、また挑戦的小説表現だったことも含め改善点が多く見られているため、その改善点を受けてまた一からやってみよう、というかたちを取りたいと思います。
それでは、本作の成り立ちから。本作『スイートツリーホーム』は、表題にもある通り「きらら系萌え4コマ風ショートエピソード集」になります。この表現もあまり直感的ではないかなと思いますが、ただ「小説」というには異端だなと自覚していたため、こうなりました。会話劇、という感じですかね。
きらら系というのはまんがタイムきららコミックスのことであり、いわゆる『ごちうさ』などの作品群です。筆者はきらら系コミック・アニメが好きなため、ではそんな作品作りで、小説で同じようなことをできないかな、という試みにより生まれたのが本作になります。もともとは本作も4コマ漫画の予定だったのですが、いかんせん作画を安定させるにはまだスキルが乏しいため、それよりは好んで書いてきた文章で、という形式を取りました。
やはり4コマ漫画の小説への翻案は難しいところも多く、特にテンポづくりの点で力不足な点が多々見られたかと思います。また表現媒体によらない、物語設定的な面での大きな反省点としては、『ごちうさ』と比べても分かる通り、キャラのキレが弱い点が挙げられるでしょう。同作ではどのキャラクターも声を張り上げてツッコミを行い、またどのキャラクターもこれでもかというくらいにボケをかまします。
特に4コマ漫画、あるいは日常系と呼ばれるジャンルにおいては、ボケツッコミの作り方も非常に肝となりそうだなと考えるようになりました。途中から上手いことテコ入れをできないかなーと模索していたのですが、やはり一度決まったキャラはなかなか覆せず。恋詠あたりがもっと思い切ってボケられればいいのですが、まだまだ自分の「羞恥心」が拭えないのか、思い切ったボケがかませないですね。礼理ちゃんも礼理ちゃんでローテンションキャラに作ってしまったので、話の立ち上がりも毎度毎度恋詠が礼理を説得する形になったり、礼理のツッコミも叫びが弱かったりと、色々と演出の難しさがありました。
そんな中でも、彼女たちは天真爛漫自由奔放に、可愛さを振りまいてくれたなと感謝しています。猪突猛進全身全霊で、気になることにはなんでも全力を取り組んでくれた恋詠ちゃん。ローテンションながら毎度恋詠に付き合ってくれて、ローテンションながら最低限のツッコミを入れてくれた礼理ちゃん。後発枠でツッコミの厚みを増してくれて、りあとも積極的な絡みを見せてくれた茉子ちゃん。話がわちゃわちゃしてきたところにさっそうと現れ、場を和ませて話をまとめてくれた雪ちゃん。声を張り上げて会話の勢いを盛りたて、最後はローテンションな礼理のポテンシャルも引き出してくれたりあちゃん。みんながいてくれたおかげで、この作品とはいつも楽しく触れ合うことができました。
読者の皆様には、緩急にいまいち欠けるのんびりとした文章ながら、ここまで彼女らの日常にお付き合いいただき、まことに感謝しています。一エピソードの文章量も元々はなろう基準で書いていなかったため、今後はもっと読者の皆様にも楽しんでいただけるような文章、構成、演出、テンポ、緩急、キレ、その他諸々を努力してまいりたいと思います。
最後に、今後のお話を。今後と言っても、執筆時点では3月、本文章の投稿日時は7月予定なので、すでに何らかの作品が進行していることかと思います(ですよね?)。ということでこれは未来の日記的なものかもしれませんが、執筆時点での展望を述べておきたいと思います。
今後も色々な小説を書いていきたいと思っていますが、まずは本作の直系の新作となる、きらら系小説第二弾を企画中です。執筆時点では、この作品を次にメインで執筆することになっています。その他の作品としては、もっと通常の小説寄りで、なろう系アクションファンタジーを一本。また、筆者は現在年々広がりを見せているバーチャルリアリティ業界に身を置いているため、VRを題材とした小説も一本考えているものがあります。
またメインフィールドはゲーム制作であり、2018年も一本大きな作品を作りたいと志しているため、7月ともなればせめて最低限の遊べる状態にはなっていてほしいものです。ゲーム作品であれ、小説作品であれ、僕は「ヒロインのための物語」、「女の子のための物語」を主軸として制作していきたいと考えているため、今後もそのような、可愛い女の子、尊い女の子、幸せな女の子を描けるように、精進していきたいです。
という感じで、本作『スイートツリーホーム』のあとがきを締めくくりたいと思います。まだまだひよっこですが、どこまでも成長したいという欲は誰にも負けないよう、また新たな作品を作っていきたいと思います。
ここまでご愛読くださり、本当にありがとうございました。それではまた、次の物語で会いましょう。
※追記:2018年7月8日
無事一区切りの完結を迎えましたね。改めてご愛読ありがとうございます。
上で述べた今後の展望について、現状を追記します。
現在は、8月開催の第10回WOLF RPGエディターコンテストに向けてゲーム制作を中心に進めております。またリアルの用事で8月頃まで忙しいため、新作の執筆は滞っているのが現状です。
予定としては、本作『スイートツリーホーム』も掲載していた身内冊子が秋ごろまで臨時休刊中、10月に改めて再開するとなったので、それに合わせて新作を書いてみようかなあと考えています。
内容はより小説(ライトノベル)らしいものになるかも。乞うご期待!
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