その4
キャンプ場最寄りに到着し、バスを降りた恋詠たち。案内板を頼りに、キャンプサイトへ向います。
「きゃっんぷーきゃっんぷー、おっやまーできゃっんぷー」
「……りあ先輩、本当にこの道で合ってるんです……?」
「おう! サクッと登ってお昼にしようぜ」
「登・り・ま・す・よ・ね、やっぱり! キャンプ場までバス行くんじゃないんですか!」
「まあ、あくまで近くまでだからね。なあに、歩いて一時間もかからないよ」
「騙された……りあ先輩に騙されたー!」
「礼ちゃん、叫ぶと疲れちゃうよ」
「叫ばないとやってられないんだよ!」
「テンション高いわね。実はアウトドア好きの血が騒いでるとか?」
「いやーこれはハイってやつだな。元気でよろしい」
「お前ら……」
「わー礼ちゃんが怒ったー」
「りあ様をお前呼びだなんて! 分をわきまえなさい!」
『……ってー……』
「茉子ちゃん、そこ木の根っこあるから気をつけてねー」
「許さない……恋詠……許さない……」
「わたしだけ!? このキャンプ場薦めてきたのはりあちゃんだよ!」
「先輩を盾にするのか貴様」
『……待っ……』
「……ん? 一人足りなくないか?」
「……ほんとです! 雪先輩―! 大丈夫ですかー!」
『ま……ちゃ……み……待っ……』
「あ、あそこにちっちゃい雪ちゃんが!」
「――もうー! みんなで盛り上がって置いてかないでよー!」
「ごめんごめーん! 待ってるから、ここまで来たら休憩にしようー!」
「許さない……りあ先輩……許さない……」
「あ、礼理も一旦休憩して落ち着こう、な?」




