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その2
スイートツリーホームから、元気よく飛び出す恋詠。急いで高校へ向かいます。
「いってきまーす!」
「いってらっしゃーい、気を付けてね」
「はーい」
(ついに高校生……はいすくーる! 制服よし、リボンよし、身だしなみばっちり! 急いでゴー!)
「恋詠ちゃ~ん、かばん忘れてるわよ~!」
「あ、忘れてた! ……ありがとう雪ちゃん、いってきます!」
「はい、いってらっしゃい。焦って転ばないようにね」
「はーい!」
(ついに高校生……はいすくーる!)
「恋詠ちゃん、高校逆よ!」
「あっ! えへへ」
(危ない危ない。結局出るの遅くなっちゃったし、走らないと間に合わないよ~)
「にゃあ」
「あ! かわいい~」
「ごろごろ~」
「よしよし、いい子いい子~」
(あの子、一人で行かせて大丈夫かしら……)