42話
ある意味閑話休題とかいうやつ?
――それは、学業とバイトのあいだに出来た珍しくなにもない日のことだった。
「え、契約獣を?」
「うん、アクオス君の子を見てたら欲しくなったんだけどね」
部屋で遊びながら話をしていたら突然そう言ったのはフォルトで、時間的にもまだ日が高い時間帯だったからこそ彼らは学校敷地から一番近い森へ向かうことにしたのだった。
その際、学校の敷地内にある食事処で弁当を作ってもらったのは少しでも長い時間森の中に滞在するためで、弁当を片手に制服のローブを身にまとえば準備完了。
彼らはさっそくと言った感じに森へと歩いていくことに……
その森は、多くの獣が生息しており、ごく少数ではあるが攻撃性の強い獣ももちろん存在していた
「んー……ここもなかなかの種類が……」
「そういえばアクオスの家は森が近いんだっけ?」
「うん。あ、この果実は確か生で食べたら毒になるけど乾燥させたら万能薬になるはずだよ」
「え、まじかよ!」
共に来ていたギンは久しぶりの森が嬉しいのか尾をハタハタと振りながら辺りを見回していた
その動きはどこか犬のようだが……何も言うべきではないだろう……
それから3人と1匹は特に目的もなく森の中をさまよい歩きながら時折アクオスによる識別講座が行われ
その時にセイルが食べてはいけないものを食べそうになったのはまぁ、仕方のないことだろう。
「しっかし、なかなか獣に会わねぇなぁ……」
「契約してくれそうな子はおのずと近づいてくるって聞くのにね」
補足として言えば、たまに攻撃意思を持った獣は現れてもほぼほぼギンによって退けられていたが、他の獣が寄ってこないのはきっともってギンのせいではない。
……はずだ。
「まぁ、今日は日が暮れるまでまだ時間もあるし。もう少し奥まで行ってみようぜ」
「その前にこのあたりでお弁当食べない? 水場がすぐ近くだし」
「そうだね。ぼくもおなかすいた。……セイル君はどうする?」
フォルトがそうセイルに聞いたのとほぼ同時に森の中で響いたのはセイルのおなかの音だった。
「……よし、食うか。あーはらへったー」
「別に取り繕わなくてもいいのに」
「【水球】はい、これで手洗おう」
水場近くにある適当な石に座り、その膝の上で弁当箱を開けばその中にはいろんな種類のサンドイッチと摘める程度のいくつかのおかずが隙間なく埋められていた
3人は手を合わせていただきますをして食べ始め、アクオスは時折ギンにおかずを分けてあげながら弁当を食べている時だった。
すぐ近くの草の方からカサカサという音が聞こえてきたのは……
いったい何が現れるんだー的な引きにしてみた。
セイルとフォルトの契約獣はなんとなく想定できてます。(また名前考えなきゃ……)
一応予定として、セイルの契約獣は風と水属性を持つ子で、フォルトの契約獣は風と土属性あたりかな、と思ってます。




