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20話

授業まで行きたかったけど行かなかった図。

 朝がきて、アクオスが目を覚ましたとき視界に入ったのは自分と同じようにテーブルに凭れて寝てるセイルとフォルトがいて、そこでアクオスは自分達が話をしてるうちに寝落ちしたことを思い出した。

 なお、ギンはアクオスに割り当てられていたベッドでぐっすりと眠っていた


「今何時……」

「ん……あれ、アクオス君おはよ……」

「おはよ、フォルトくん……」


 部屋には目のつくところには時計がなく、少しだけあたりを見回せば窓の外に大きな時計が見えた。

 その時計の針はまもなく7時を指すところだった。


「んー……そういえば朝ごはんって何時だっけ……」

「確かもう開いてたと思うけど……セイル君、どうしよっか……」

「そうだね……」


 結局、セイルが起きたのはそれからきっかり2時間後の始業間近だった。

もっともその間にアクオスとフォルトは朝食も食べ終わり、着替え等々もすでに終わっていたが。


「なんで起こしてくれなかったんだよ! 飯足りない!」

「お弁当にしてもらえてよかったと思ったら? 遅刻にはならなそうだし」

「ぅう……」


 セイルはヒルグのため息とともに持たされたサンドイッチが3つほど入った弁当箱をみながらぐだぐだとしていた。

 そしてそんなセイルの背中を押しながら学校の方に向かおうと寮を出ようとしたとき、アクオスに声をかける人がいた。


「ヒセント、この書類を記入してから校舎にある事務所に提出してくれ。契約獣に関するものだから早めに出したほうがいいから」

「あ、はい。ありがとうございます」


 寮の監理人ヒルグから渡された書類は全部で2枚で、よく見れば契約獣について記入するのは1枚に1匹分という感じになっているようだった。

 つまりは前日にアクオスが契約獣が2匹いるということを言っていたのでここにいないシウの分の書類も用意してくれたのだろう。


 アクオスはその書類を懐にしまうと、敷地の出入り口すぐ近くにある通学用の馬車があるほうではなく、まっすぐ校舎があるほうへと歩き出していく

 それはもちろんわざわざ馬車に乗るよりも歩いていくほうがいい、というのとどうしても馬車は女性が多く乗るからということでなのだが、セイル達は歩いていこうとするアクオスには特に疑問を持った様子はなかった。

 まぁ、それはギンを連れているからだろうけども。



 寮から校舎まで歩いた結果、アクオス達の足で10分程度の距離だった。

もっとも、寄り道でもしていればもう少し時間がかかるだろうが。


「この程度ならやっぱ馬車いらないな」

「そうだね、あ、アクオス君書類どうするの?」

「まだ記入できてないからあとでかな……あ、玄関のところに何か貼ってある」


 アクオスがそう指差した先、そこには何かが書かれている白い紙が貼り出されていて

その前には何人もの生徒達が紙を覗くように見ているようだった。


「あー……教室案内って書いてあるな」

「セイル君ってホント、目がいいよね」

「おう、まぁな! とりあえず教室行こうぜ」


 セイルはそう言って張り紙にいそいそと移動をするから残されそうになったアクオス達もそのあとについていく

 そしてある程度近づけばアクオス達も張り紙に書かれている内容が見えてきて、そこには確かに教室案内と書かれていた。


「えっと教室は……」


 その張り紙によれば、1学年の通常教室は2階の階段をあがってすぐの場所に、事務所は玄関のすぐ隣という位置にあるということがよくわかった。


「あ、事務所に校内案内図もあるんだね」

「お、そうみたいだな。帰りについでにもらってこうぜ」

「うん」


 そんな感じに話をしながら教室に向かって、割り当てられている教室に入ればそこにはすでに何人か座席に座っていて、前のほうにある黒板には自由に座るように書かれていた。

だからアクオス達は前列の一番窓際に3人並んで座ることにした


 だが、教室に入った瞬間、アクオスが感じたのは女生徒からの視線で少しだけあの日(・・・)を思い出してわずかに身を固くしたのをすぐ近くにいたセイルとフォルトが気づいたのは言うまでもなかったが、彼らはあえてそのことに触れることはなかった。


「アクオス、先生が来る前にそれ書いとけばいいんじゃね?」

「あ、そうだね。書けるとこだけでも書いとかないと……」


 受け取った時によく見なかった書類をよくよく見ればそこには契約者の名前、契約獣の種族と名前、それから出会いの場所などと言う事柄が質問形式で書かれており、その質問の横には空欄があるのでおそらくはそこに記入するのだろう。

 アクオスは筆記用具を取り出して、それらを教師が来るまでになんとか書き終えることができたのだった。


「はい、皆さん席についてください。授業の前に軽い話をします」


 教師が教室に来たのはアクオスが書類の記入を終えてからほんの1,2分経った頃で。

教卓の前に立った教師は受験の日にアクオスが割り当てられていた第四会場の担当をしていた男性だった。


 それから彼が語ったのは授業の科目のことや魔法の専攻のこと、あとは契約獣のことに進級のことくらいだった。

 その辺りまで話が終われば次に彼は自分の自己紹介をしていた。


 名はガウス・サキュライト、担当は1学年の通常科目と火属性専攻らしい。


 彼は一見物腰が柔らかそうに見えるのだが……アクオスの目からすれば一定の物事以外には無関心なようにも見え……

なんというか、どことなく教師らしくはない人物ではあった。

実は寮から校舎まではそんなに離れてはいない。

そして1学年1クラスですよ!ついでに必ず上の学年にあがれるとは言ってない系

ホントなら事務所でのやりとりでシウ登場させる予定だったんだけどなー

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