12話
前準備。
「魔法学校……?」
家の中から兄嫁になるはずだった彼女がいなくなって数日、すっかりそこには彼女がいた痕跡はなくなり
家族も仕えている者達も彼女がいた事実さえもなかったことにしていた。
そんな中、アクオスはいつも通り書庫へ来て本を読もうとしたところに彼が見つけたのは1冊のとある学校の資料。
それが魔法使いの学校である魔法学校の資料だった。
ページを1枚2枚とめくっていけば学校の成り立ちや概要、入学資格についてなども書かれていて……
アクオスはその書かれていること全部に目を輝かせていた。
「父様! ボクここに行きたいです!」
「おお、どこに行きたいんだい? アクオス」
そこはヒセント家の執務室。
父親は大きな机で書類を見ていたが、そこにノックもなしに飛び込んできた末息子に対して彼は、一先ず用件を先にかたずけることにしたらしい。
アクオスは父親の気持ちが変わらないうちにと、書庫で見つけた魔法学校の資料の話をしたところ……
「あぁ、興味を持つかと思ってな。取り寄せておいたんだ……まぁ、おまえが行けるようになるまではまだ先だがな」
「資料には12歳からって書いてありました」
「そうだな。あと5年か……アクオス、その時までしっかりと学ぶのだぞ」
「はい、父様!」
魔法学校に必要なこと、それは最低限の一般教養に礼儀作法、それから戦闘知識。
それらをある程度覚えていることもまた入学するさいの条件として定められていた。
もっとも、話のあとは父親によるお叱りの時間であったが。
彼のお叱り時間は夕食の時間まで続き、アクオスは疲れ切った様子で食堂に父親と共に顔を出し
普段よりも食のスピードはとても遅かった。
「……アクオス、一体どうしたんだ?」
「ノックするの忘れてて父様に怒られました……」
「それは……まぁ、次から気をつけるんだよ?」
「はい兄様……」
食事はなごやかに進み、そして何事もなく終わり、それと同時にアクオスがウィントの勉強に参加することが伝えられ兄は密かに喜んでいたということは弟は知らなくてもいいことだろう……
そして翌日、父親の宣言通りアクオスはウィントと座学や剣術の稽古を受けたわけだったが……
しかし、やはりと言えるくらいにアクオスの剣にはいろいろと問題点が浮き彫りになっていた
剣を振る速度や構えは多少みれる程度、だが、それがいざ実践で使えるかといえば……
「兄様、剣ってむずかしいです……」
「そうだね。でもアクオスの場合、その魔法があるからこっちはそこまで使わないんじゃないかな?」
ところでこのヒセント家に関して言えば直系には火魔法に適性を持つ者がよく生まれていた。
一時はその火魔法の適性が最も高い者が後継としていた時代も確かにあったりもした
今現在、現当主フレイルも次期当主のウィントにもその傾向があったりもする。
だからこそアクオスの適性はヒセント家としては異質とも言えたが、もっとも当人以外にその適性の割合等を知る者はまだいない為に今はまだそれに触れられることはなかった。
そして、月日が過ぎて5年、アクオスが魔法学校を受験する日がきた。
次回、受験!
入学式にしようかと思ったけど受験いるかと思ったので受験!
果たして彼は大型新人になるのか!(ただのネタ)




