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プロローグ

新しいお話ですよ!TSで転生なお話。

あと毎日更新にしようかと思ってましたが週1更新で行きますよ!

 ――ボクは今でも覚えている……前のボクがそれまで感じていた感情も、最期の瞬間に感じた痛みも苦しさも、それから彼女達(・・・)に対する恐怖心も……――




 前のボクである燈央(ひおう)(あかね)はとても無力で、何事に対しても耐えることしかできない存在だった。

 そしてそれは、茜としての生が最期となってしまった日も同じで……



 (ボク)には、サラリーマンの父と専業主婦の母、それから2つ上の兄がいて、家族仲は良好だった……でも(ボク)は家族に自分がイジメられていることを言えずにいた

 ……多分、兄も母も気付いていたんだろうと今なら分かる気がした。


 だって、兄も母も(ボク)を見るたびに何か言いたげで、だけど心配そうな表情をしていたから……まぁ、父はそのことに気付いてなかったと思うけど。



 ――おそらくこの頃からそのことが原因である種の恐怖症のようなものを発症するようになっていたのかもしれない……ただし母にはその恐怖症が出ることはなかったけど――



***



 前世の最期となる日、(ボク)は少し溜まっていた提出をしなきゃいけないプリントを担任に渡す為にいつも使っている道を通って学校へと向かっていた。



 ――……その途中で彼女達に遭遇しなければボクはまだ、“燈央茜”として生きていたのだろうか……?


 そう、思わずにはいれなかったほどの理不尽に(ボク)は襲われた……



 そこは通学路である大通りから少し逸れた路地裏、本来なら誰かがいるわけがない……いるはずが、なかった。

 なのに少しだけ薄暗いそこにニヤニヤとした笑いを浮かべている彼女達が突然現れたことで(ボク)は瞬間パニックを起こし、慌てて大通りへ戻ろうと背を向けたせいで隙を見せる結果となり……


 (ボク)は背中から身体中を走り抜けるような痛みを感じたときにはもう意識が黒へと染まっていたのだった……



***



 次に意識が戻った時、(ボク)の視界が及ぶ範囲は路地裏とは違った薄暗さの中にあった。


 それでもなんとか周囲を確認しようと目だけで辺りを見回してみればそこは人の気配がほとんどない埃にまみれたどこかの家屋の一室で、視界に写る範囲で見えたのはガラスがほとんど残っていない半開きの窓に閉め切られている扉

 それからもう長いこと使っていないだろうと予想できる埃で白くなった家具らしきものくらいだった。


 一先ずは室内に彼女達がいないことにほんの少し安心して、とりあえず起きあがろうと思って……(ボク)はそこではじめて自分が拘束されていることに気付いた。

腕は後ろ手で一括りにされ、足は両足でやっぱり一括りにされていた


 辺りを確認してたとき、確かに少し身体が動かしにくいと思ってたけど……

どうにか起きあがることさえできればこの拘束もなんとかできる、そう、思っていた。


 ――そんな暇など、あるはずがないのに……



 閉められていたはずの扉が突然開かれそこから入ってきたのはやっぱり彼女達で

一番の主謀者である彼女は妙に顔を上気させながらゆっくりと動けずに床に倒れている(ボク)に近づいてきて……


 ――彼女は(ボク)の耳元で何かを囁いていたけどボクは今でもその時、彼女が何を囁いていたのか思い出すことができない……――



 そのことに気を取られていた(ボク)はいつの間にか足の拘束が外されていたことに気付くこともできず床に完全に仰向けで押えつけられそして……



 主謀者である彼女の細い指が(ボク)の首に絡められ、じわりじわりと力を込められながら(ボク)の身は温度のない何かに揺さぶられ


 薄れゆく意識の中で彼女達の笑い声と息遣いを感じながら(ボク)は願った。

願って、しまった……



 ――彼女達の存在しない世界(ところ)自分(あかね)じゃない何かになりたい……と



***



 ボクとしての意識が目覚めた瞬間、ボクは薄ぼんやりとした視界ではじめての世界をみた。

はじめて見た覗きこむその人はとても嬉しそうに笑みを浮かべていたことだけわかってボクはそのことに何故かとても安心してまた眠っていた。


 そしてボクはだいぶ意識がはっきりするようになった頃、初めてボクは自分が“茜”ではないことを自覚してそれまで感じていた安心が恐怖へと塗り替わり、それと同時に“茜”だった時の記憶も思い出し、とても混乱していたことを覚えている……


 でも少しずつ、ボクはボクを理解して

今のボクの周りには怖いものはいないんだと理解して

記憶が前世のものだと理解した。


 そもそも年齢もろもろの差異があるけど、領主の父に令嬢だった母、そして12歳離れた兄がいてボクがいるということ

そんな家族構成のおかげでなのかはわからないけどボクが“茜”の記憶を思い出すことなったのはほぼ間違いないだろう。


 それにボクはようやく前世の茜だったボクと今のボクに明確な違いがあることも自覚できたからこうしていることができるんだと思う。


 だって、ボクは……

あいかわらずあらすじがよくわからない状態でサーセン。

このお話での目標としてとりあえず感想1を目指す。

とりあえずのんびり進むとは思いますのでよろしくお願いします!

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