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エデンの向こうへ  作者: 懸時哀斗
1-1 プロローグ
2/65

プロローグβ

初めに1つ……




彼方と菜摘は後輩と先輩の関係だった。


知り合うきっかけはこちらで無理矢理に作ったものだった。

もちろん偶然なんかではないし、運命なんていう甘い幻想的な意味のものでもない。


むしろ、これは宿命と呼ぶべきものだったのだろう。


だから、その後2人が一緒にいることが多くなったのも必然のことだった。

一緒にいる機会を増やしたのは私だったのだから。


私は、彼を……



それでも私は幸せだった。



2人で一緒に過ごす時間は「本来の自分の目的」すら忘れさせてくれる、満ち足りた時間だった。


ある時から故意に、2人はどこかへ出かけることが増えた。

ある時がいつかなんて、そんなのあってないようなものだ。

その理由のほとんどが大したことのないものだった。


今になって思う。

あれは『デート』以外のなにものでもなかったのではないか。


でも、当時の私にはどうでもよかった。

デートだろうと、そうでなかろうと


だって、そうでしょ?

一緒にいられる、理由は何だって好かった。






それだけでよかった。


それだけでよかったのに、

それすら許されなかった。





自分が赦さなかった。


些細なことに幸福を感じてしまう、そんな自分を赦せなかった。

最後の最期まで、私は私が幸福になることを赦さなかった。





だから


私が彼方を喪う、最後の最期まで


自分の本当の気持ちに気づけなかった。




あなたは…気づいてあげて……ね




2話。


ここまでは修正ほとんどないはず。

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