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エデンの向こうへ  作者: 懸時哀斗
1-3 流転
16/65

能力2

よく見たら前書いてんの被ってんじゃないですか・・・


しゅうせいしました。

「彼方はどこっ!?」


その問いに解はなく、憶測のみが返される。


「学校にもいないし、家にもいない。その直線状にもいないんだったら……あそこのどっちかにいるんじゃないかな?」

「あそこね」


彼方は昔から悩んだり落ち込んだりしては河川敷で一人座っていた。あるいは公園のブランコで揺れていた。どっちかには違いないだろう。ただどちらか、その決め手がない。


「素直に別れよう。そのほうが確実だ」


塔矢の提案に二人は頷く。

自然と未羽は河川敷へ、塔矢と未知は公園へ足を向ける。


おねがいっ…

その言葉が自分の口から漏れ出るのも気づかないまま、未羽は疾駆する。



ドンっ

近づいてきたその場所で音が響き、未羽はアタリを引いたことを悟るとともに最悪の想像をしてしまった。

竦みそうな足を駆り、川にかかる橋に辿り着く。

そこで未羽の見た光景は、


「ガニール」が彼方を取り囲み、今まさに発砲せんとするところ。

到底間に合う距離ではなく、それでも未羽は走った。


と、

彼方の周囲を電流が覆うのが映り、

銃弾がすべてそこで止まった。


まさか

この時この場所で

彼方が覚醒するとは

なんという僥倖


それでも彼方はそれを自覚できず、ガニールは止まっているように見えるがあれは内部パラメータを調整して対応できるようにしているのだと未羽にはわかった。そもそもアレは対能力者用のものだから。


「彼方っ!!」


未羽はためらいなくその場に飛び出し「裂水」を顕現させる。

短刀サイズで現れたソレは刀のサイズまで伸長し、一閃。彼方に最も近い位置にいたガニールを斬りおとした。


「未羽……?」


呆けている彼方を見て無理もないと思う。

未羽も初めはそうだった。

自分の知らない何かが自分のすぐそばにあり、自分の知っているはずの人が知らないことをしてる。

けど、

もう彼方にも知ってもらわないといけない。


「話はあとで話すっ」


そう告げ、未羽は残るガニールの集団に飛び込んだ。






「おいおいおい……」


その言葉とは裏腹にその男は笑う。

菜摘はその男の横で震える。


祈っていた。

願っていた。

そうでなければいいと。

もうかかわらなければいいと。


だが、裏切られた。


ならば、渡さなければならない。

彼方に死を。


全ての能力者に死を。


それが菜摘の望んだ世界。


これ以上悲劇を生みださないための。



「耀介、彼らの次の行動は…」

「んー、まぁ十中八九<珠>取りに行くんだろ」

「そうですね。ではそこで向かい討ちましょう」

「あいよっ」


カウントダウンは迫り、


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