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エデンの向こうへ  作者: 懸時哀斗
1-3 流転
15/65

能力1

午前中にあげたはずなのに上がってないし、

コピーとってなかったし…


内容ちょっと違ってるしw

まーいっか

ガシャガシャ。

ウィーン…

シュー―――


彼方はぼんやりとその機械音に振り返った。

そこに在ったのは複数の銀色の物体。人型に似ており、上半身はそのあたりでもありそうなロボットの形に似ているが、下半身はスカートから足が出ていないような形。それらは顔の目にあたる部分を光らせ、彼方の姿を確認したのだろうか、わずかな時間止まり…

彼方が何かを口にする前に手に持つ鈍く光る銀筒を彼方に向け、どんっ、の音とともにそこから彼方の腕をかすめ、放たれたナニかは後ろの川に飛び込む。


「えっ…」


川に飛び込んだものが銃弾のようなものであることがおぼろげながらにも理解する。と、頭を戻した彼方に五つに増えた銃口が迫っていた。


「あっ……」


何もできずに彼方は目を瞑った。






その日、彼方の姿がないことに最初に気づいたのは未羽だった。大概の場合はそういった時に未羽が気づくことが多いのだが、今回も当然のように気づく。


「ねぇ、彼方はどこ?」

「さぁ? 知らないよ? 二階にはいなかったの?」

「うん…」


別に常に彼方の行動を把握しているわけではない。しかし、今回はタイミングが良くない。「能力者狩り」が現れた。先日のタンカー事故が能力者によるものなのか、それとも能力者を狙ったものなのかは判然としないが、少なからず増長しているのは間違いない。

自分たちが狙われるのなら問題ないが、彼方が狙われることになれば…

彼方は、まだ能力に目覚めていないし、人質に使われてしまうことも考えられる。

彼らがどの程度まで内情を把握しているかはわからないが、だからこそ楽観視はできないと未羽は考える。


「ちょっと行ってくるっ」

「わたしもー」

「じゃあ、俺も」


飛び出していった未羽に未知と塔矢が続いた。

こういう時の未羽の予感は残念なことに外れないから。





「じゃあ、そろそろ確かめてみようか。彼方というやつをさ」


菜摘は黙ったまま耀介が眺めるディスプレイを見やる。

そこには「ガニール」から送られてきた映像データが映っている。


「あいつが能力者だったらアウトだろ、菜摘。かといって違ったらどうすんだって話だけどなぁ」

「………」


その言葉に返すことができず、ただ画面を見つめる菜摘。


「っ」

「…これ、は」


そこに映ったその光景、それは。





予想している痛みが来ない。

彼方が目を恐る恐る開けたその先に、

銃弾が。

目の前に迫って、

止まっていた。


「えっ…と?」


たまに銃弾の間に青白いノイズのようなものが走り。

これどこかで…ああ、雷か。

その正体が電流であることを虚ろな頭で理解する。

そして、意識がようやく追いついてきた彼方は自分の周囲に半球状にその電流が覆っているのを知覚した。


「これって…」


そのロボットも想定外の現象に戸惑っているのか動きが止まっている。



その沈黙を切り裂いたのは彼方でもロボットでもなく―――








ようやく能力お披露目

物語のスタートラインに来た感じ。


ここから加速して

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