表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スエット姿の召喚者  作者: こんぺき
22/33

22


「うふっ、協力い頂けるという事だから あなた達もう一仕事お願いね。」


メイドさんに向かってジェシカさんが命じると

「承知致しました。」

という返事と共に手を引かれドレッサーの前に座らされた。

碌に取り繕う事もなかった顔の産毛や眉毛の手入れをされ

化粧水やらクリームをすり込まれ、髪を整えられた。


「美少年とまではいかないけど

年相応のガーリー風な少年ていう感じで思い通りの仕上がりね」

ジェシカさんが鏡に映った私を見て満足そうに頷いた。


まさかジェフさんに女装させた様に私を男装させて楽しんでる?

”協力”ってそういう事なの?

そりゃこの屋敷にしばらく置いてもらうには

男装は必須かもしれないけど・・・


でも考えてみればジェフさんが女装させられた事に比べれば

どうという事は無いか。

知り合いが一人もいないこの世界で生きていくには妥協も必要だ。

そう思って諦める事にした。


見違えるほどの身支度が整いジェシカさんと応接室へと向かった。

扉の前に控えていたメイドさんがドアをノックして

「お見えになりました。」

と扉を開いてくれた。


ジェシカさんに付いて中に入るとミカエルさんとジェフさんが

向き合って座っている。

ミカエルさんは相変わらず読めない笑顔を向けてきたが

少し遅れてこちらを見たジェフさんは一瞬固まった後

片手で口元を覆い下を向いてしまうという謎の動きを見せた。


そんな事はお構いなしに狡猾な笑みを浮かべたミカエルさんが

「いつの間に髪色や目の色を変えたんだ?」

と聞いてきた。

「王都を出るときに魔法で・・・」

「魔法か、君の魔法は万能過ぎないか?

それにしても見違えたな。ヒナタはこっちに座って。

義姉(ねえ)さんはジェフェルの隣にどうぞ」


義姉(ねえ)さん?!」

「あれ、ジェフェルから何も聞いてない?」

「はい・・・」

「なんだとっくに知ってると思ってた。

ジェシカ義姉さんは私の兄であるドミニク・クロード伯爵嫡男の奥さんなんだ。

私は二人の婚姻を機に子爵位を貰って伯爵家を出ている。

二人ともクロード姓だから一緒の時は人前ではミカエル子爵って呼ばれている」

「ええー、そうなんですか。じゃあジェフさんとミカエルさんて義理の兄弟?」

「そうなるね」


「そんな事よりどうして追いついた時に声を掛けなかった?

まさか気付かず追い越していったのか?」

黙り込んでいたジェフさんが復活したようだ。


「勿論気付いたさ。三日前に馬車で追いついて声を掛けようとしたが

余りに和気藹々と楽しそうに話しながら歩いてたんで声を掛けそびれた。

どうせ馬車に乗ったって二日も変わらないから

今更拾う事も無いなって判断したけど不味かったか?」


「そ、そうか、三日前か・・・それならまあ仕方ないのか。

それで今日帰還する事が分かったのか」

「だろ?で初めての歩き旅はどうだった?存外楽しかっただろ?」

「楽しいというより初めての体験が多すぎてあっという間だったな。

ところで肝心のカルディス王国の動きはどうだった?」


「また関係者間で詳しく説明するが

噂によるとどうやら帝国に唆されての召喚騒動だった様だ。

協定を反故にしての行為を公にする事で陥れようとしたのではないか

というのが同盟国の間での見解だが

肝心の召喚された者が行方知れずとなって証拠不十分という事で

諸国からの追及は免れた様だ。

それよりヒナタ、道中色々とやらかして来た様だな」


えっ、それは語弊があるのでは?といきなり話を振って

微笑むミカエルさんに目をやった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ