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スエット姿の召喚者  作者: こんぺき
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次の朝、簡易宿泊小屋で目を覚ました。

小屋の中は区切りの無い広間で旅仲間同士が固まっての雑魚寝仕様だ。


ジェフさんと外へ出て小川で顔を洗っていると昨晩のワイルドゴウトの夕餉に

満足した人達がお礼の言葉を掛けてくれる。

その後も声を掛けてくれる人たちに照れながら返事を返し、朝食後に出立した。


「良かったなヒナタ。沢山の人に喜んでもらえて。自分に権利が有ったんだから

独り占めしても誰も文句を言う事も無かったのに」

「あんな大きなの一人じゃどう仕様も無かったし

皆心配して集まって来てくれて嬉しかったから・・・

そんな人達に喜んで貰えたなら良かったです。」


そう言って隣のジェフさんを見上げると

「そうか。偉かったな」

と何とも例えようの無いほど魅力的な笑顔を向けられた・・・

イケメンの笑顔、破壊力半端ないです!

思わず顔を背けてしまった。赤面していたかもしれない・・・


そんなこんなで旅を続け気が付くとミカエルさんが追いつく事も無く

無事にスタニア王国のウォルツ伯爵邸宅前に到着していた。

立派な門を抜けジェフさんが呼び鈴を鳴らすと

これまた立派な扉が内から開かれた。


旅装束のままジェフさんに付いてエントランスに入ったが

場違い感が半端ない。

思わずジェフさんの上衣の裾を掴んだ。すると

「どうした?大丈夫だ。何も心配しなくていい」

と例の笑顔で振り向きざまに声を掛けてくれた。


その様子を見ながら執事らしい人が

「お帰りなさいませジェフェル様。実は・・・」

そこまで言いかけた時、奥から人影が近づいてきた。


「ジェフェル、遅かったじゃない。いくら隣国とはいえ

ちょっと留守が長すぎるのでなくて?」

「・・・ジェシカ姉上、何故ここにいるのですか?」

「あら、出戻って来た訳では無くてよ。

ちょっと旦那様の行動が目に余ったものだから困らせてあげようと・・・

まあ、その貴方の後ろに隠れていらっしゃる方はもしかして・・・」

にんまりと怪しく微笑んで私を見やった。

この人は危険な匂いがする!本能がそう囁いた…気がした。


「実は先ほどミカエル子爵がお見えになってね。

そろそろ貴方達が戻る頃だからと応接室で待っていらっしゃるのよ」


「「!」」


何故今日この時間にここに着く事が分ったんだ?とジェフさんと顔を見合わせる。

「ふふっ、二人とも不思議そうな顔をしちゃって。

まあ種明かしは後でするとして・・・そちらの…」

「あっ、すみません。申し遅れましたがヒナタと申します。

ジェフさんには・・・」

そこまで挨拶をしたところで近寄って来たジェシカさんに腕を取られた。

「まあまあ、挨拶は後でいいから、とにかく着替えなさい。

そんな恰好じゃこの屋敷の応接室には通さなくてよ」


そのままジェシカさんに引きずられていく私を

呆気に取られて見ていたジェフさんが正気を取り戻し


「姉上、ヒナタをどうするつもりですか?!」

と声を荒げたが他に成す術は無かったようだ。




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