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朝目を覚ます・・・どころか夜中に訳の分からない鳥?や獣の鳴き声で
いくら結界が張ってあると言っても熟睡できない。
おまけに草の上とはいえやはり布団が有ると無いとでは違いが大きい。
体のあちこちが痛くて頻繁に寝返りを打たなければならない。
近くで寝ていたジェフさんもやはり同じ様でずっともそもそしていた。
むっくりと起き上がったジェフさんに挨拶をする。
「おはようございます。眠れましたか?」
「初めてあんなに歩いたから寝つきは良かったが、
一度目が覚めるとなかなか寝られないものだな。ヒナタはどうだった?」
「僕も同じです。獣の鳴き声とか凄く気になっちゃって」
「そうか。やはり慣れないと歩き旅は大変だな。
準備が出来たら出発して昨日泊る予定だった街まで行ってゆっくりしよう。
ヒナタも街並みを散策したいと言っていたし、旅に備えて買い物もしないとな。
今日は宿で一泊して仕切り直しだな」
「本当に僕の為に歩き旅なんて慣れない事をさせてしまってごめんなさい」
「いいや、気にするな。私も最初悩んだんだが
ミカエルに ”楽しいぞ” って勧められたからな」
・・・ミカエルさん、自分は関係ないからって無責任に面白がってるんじゃない?
とは思ったが心の中に留めておく。
町まで二時間足らずで着くという事で朝食は町で摂る事にして出発する。
昨日と同じように他愛のない会話をしながら利用できる植物採取に勤しむ。
二人連れなのであまり時間も感じず街に着いた。
食事できそうな店を探して入る店内は旅人や職人ぽい人で賑わっている。
異世界の朝定食なる物を頼んで待つこと暫し
運ばれて来た物を食べながらジェフさんと何を買うかとか話していたが
気になる会話が聞こえてきた。
「昨日王都を出る時に身分証見せろって言われてさぁ
いつもはそんな事ないから”何かあったんですか?”って聞いたら
”お前たちには関係ない事だ”なんて言うんだぜ。
関係なかったらそのまま通しやがれってんだ。」
「あっ、それ俺もあった。誰か探してるんだろうな。
街中に尋ね人のビラが張られたらしい」
「どうせ後手後手に回ってんだろ?」
「ああ。どうせもうどこかに逃げちゃってるさ」
ジェフさんと顔を見合わせる。張り紙の内容は気になるが
今の私の姿を知っているのはジェフさんだけだ。
早く王都を出て正解だった。
それから口数少なく食事を終えて店を出た。
「大丈夫。私とヒナタの接点を知るのはミカエルだけ。
国の者はヒナタは一人で行動していると思っているだろう。
おまけに今のヒナタの姿を知るのは私だけ。安心して良い。」
「そうだね。それに王都を出たとしてどこへ向かっているかも
分からないだろうし」
「その通りだ。さあ、旅に必要な物を揃えようか」
「はい。昨日みたいに果物だけの夕食はちょっと遠慮したいです。」
「あれはあれで旅気分が味わえたのではないか?」
「・・・微妙です。」
商人ギルドで採取した物引き取って貰えるかな
と思いながら歩き出した。




