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スエット姿の召喚者  作者: こんぺき
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しばらく歩きながら時々すれ違う人に宿場町の事を訪ねていたが

やはり明るいうちに着くのは難しそうだという事になった。

何処か野営できそうな場所を探しながら進む。


そろそろ暗くなり始めた頃、同じ様に宿場まで行くことを諦めたのであろう

何組かが野営している場所を見つけた。

ジェフさんと顔を見合わせ近くの空いている場所を確保した。


「兄さん、野営は経験ないって言ってたけど

何をしたら良いかは知ってるんでしょ?」

「いや、ミカエルと君が話をしていたから君が知っていると思っていた。」

「ええー、野営の知識も無いんですか?

なんでそんなんで歩いて帰るって発想が出来たんですか?!」


「ヒナタを早く王都から早く連れ出したかったし

馬車は残っている者達に使わせなければ荷物も多くて大変だろ?」

「そうか。僕の為だったんだ。ごめんなさい。

でも困ったな僕も学校で野外実習とかで体験した事しかないけど

魔法もあるし何とかなるかな。」

実に安直な似たり寄ったりの二人だった。


そんなわけで中学時代のキャンプを思い出す。

先ず調理用の火を起こすための薪拾いから始める。


しかし王城勤めの貴族、それも文官のジェフェルは

ある意味、ヒナタと同じ、いやヒナタ以上に世間知らずだった・・・

先ず薪が分からない。


「燃やしやすい細い枝と長持ちする太めの枝を集めるんだよ。」

しかし先に何組か集めた後でなかなか手ごろな物が見つからない。

仕方ないのでこっそり隠れてズルをする事にする。


木の上の方を見上げ枯れた枝を探し収納する。

そっと出した枝を適当な大きさに折って(太い枝は身体強化を使って折っておく)

火魔法で火をおこしたが、よくよく考えたら王都で買う暇の無かった食料は

明日買うつもりで調理するようなものは持っていない。


仕方ないので王都の広場で採っておいた果物を

二人で並んで火を見つめながら食べる。


「兄さんがいてくれて良かったです。

野営で一人だったら今頃心細くておかしくなってたかも。」

「私もヒナタが居なかったら昼の事もそうだが

一生こんな経験をする事は無かったな。」

「昼間の経験なんて普通はするモノじゃないでしょ。」

「ああ。だが今もそうだが今日一日いろいろ経験出来て楽しかった。」

「僕もそうだけど、明日からはもうちょっと平穏な方がいいかな。」


まだ温かい季節なので寝袋の様なものに包まって横になる。

魔物はこの辺では滅多に出ないと言っていたが念のため

結界魔法を張って眠りについた。



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