表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/92

第五十四話「“複合武装”リコレクト=ゼロ」

光が、音を追い越す。

黒と白の武器が火花を散らす戦場に――陸は、立っていた。


目の前には、黒き双剣の敵。

隣には、血のように紅い瞳を揺らすセラフィナ。


その場の空気が、張り詰める。


敵が言う。


「コードR-0。完全覚醒には早すぎる。制御できるのか?」


陸は返さない。

ただ一つ、目の前に立ちはだかる“何か”を撃ち抜く覚悟だけを剥き出しにしていた。


セラフィナが短く警告する。


「奴は“運営外個体”。情報干渉の防御ができない。攻撃に迷いがあれば、取り込まれる」


「そんなの関係ない」


陸は構える。

リコレクト=ゼロが、形を変える。


まずは銃形態。


「……ッ!」


引き金を引いた瞬間、白銀の閃光が敵の右肩を貫く。


しかし敵はすでに次の動きを開始していた。


「速い!」


双剣が交差し、衝撃波が生まれる。

陸の体が吹き飛ばされるが、その背後にセラフィナの鎖が伸び、ギリギリで軌道を戻す。


空中で体勢を立て直した陸が、今度は武器を変形させた。


第二形態:双刃剣ツインエッジ


左右の手に光の刃が生成される。

一瞬で距離を詰め、敵と斬撃の応酬へ。


(感覚が……身体の動きに追いついてる)


身体が、武器が、すべてが陸の意思に呼応している。


「面白い……!」


敵もまた、双剣を駆使して陸を押し返す。


剣と剣の間から、セラフィナの鎖が飛び出す。

敵はそれを読んでいたのか、空間跳躍のように位置をすり替える。


「まだよ……!」


セラフィナの足元が光り、情報加速インフォスピードが発動。

自身の動作を限界まで加速させ、鎖を刃に変えて一閃!


しかし敵は笑う。


「その程度じゃ足りない。君たちはまだ知らない、“管理の向こう側”を」


敵が双剣を天に掲げる。

その瞬間、空間が歪む。


セラフィナが警告を叫ぶ。


「来る……情報位相兵装、“ブレイクコード”!」


——が、次の瞬間。


陸の武器が自動で反応した。


【緊急展開:第参形態・反位相制御モード《ディスコード・レイン》】


武器から光の結界が展開され、敵の情報位相兵装を打ち消す。


「な……!?」


セラフィナも驚きに目を見開く。


「リコレクト=ゼロが……未来予測? いや、“次元干渉”レベルまで到達してる……!」


「わけわかんねぇけど、これで……終わりだッ!!」


陸が突撃する。


武器が最後の形態へと変形する。

全形態融合フルリンクモード


多重形態が折り重なるように変化し、最終攻撃が放たれた。


「撃ち抜け、俺の記憶!!」


——衝撃。


——爆発。


——沈黙。


全てが終わった。


煙の中。

敵は地に伏していた。


その姿が、ゆっくりと情報の粒子へと分解されていく。


「コードR-0……次は、“運営”が動くぞ」


言葉を残して、影は消えた。


その場に崩れ落ちた陸を、セラフィナが抱き止める。


「無茶しすぎ……だけど、ありがとう」


「……マジで、訳わかんねぇ」


「でも、君のおかげで“何か”を防げた。確実に」


陸は目を細めたまま、呟いた。


「次は……“運営”か」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ