第三十三話「試し合いの一撃(ライトニング・クロス)」
空気が張り詰める。
雷弾をまとった《ラギア=ブラスト》を構えるメイ。
壊れた大剣《グレイヴ=ゼロ》を逆手に構える陸。
交わした言葉は、たった一つ。
「一発で決める」
先に動いたのは――雷。
ズガァン!!
眩い光とともに、銃声が轟く。
雷の尾を引いた弾丸が、一直線に陸の心臓を貫かんと迫る!
「――!」
だが、その瞬間。
陸の剣が鈍く光を帯びた。
《力場起動》――
壊れた剣が、衝撃波をまとい、空間ごと弾丸を裂く。
「防いだ!?」
メイが目を見開く。
剣と銃、相反する二つの異能が、激突した。
雷の閃光と衝撃波の余波が周囲を吹き飛ばし、建物の窓が砕ける。
「……冗談でしょ。あんな鈍そうな剣で、私の雷弾を?」
「そっちも大概だろ。電撃付きの銃なんて、SFかっての」
メイが舌打ちし、構え直す。
「なら、もう一発――」
「もういいでしょ」
ユナが二人の間に立つ。
「この子、敵意はないわ。ただ“力”を確かめたかっただけ。そうでしょ?」
「……ま、そーだけど」
メイは照れくさそうに銃をしまう。「ちょっと期待しすぎた」
「へえ、なら俺も期待外れでよかったよ」
陸は肩をすくめながらも、わずかに笑った。
ユナは一歩踏み出して告げた。
「メイ。あなたも、協力して。異能戦争がまた動き出した。使い手が集まるべき時が来たの」
メイはしばし沈黙し――
やがてニヤリと笑った。
「了解。ま、面白そうじゃん?」




