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スキルを授けるなら金をくれ!。

先ずは俺が生まれ育った世界から紹介しよう。


ここはエコローゼとか言う世界ちゅうか星。

両手の指以上の神様がいて、その頂点にアリシーバって創造神がいるらしい。


エコローゼの中には108の国が有って、俺がいるのはカンタニアって国。

その国のシルヴァー伯爵領のディクタ村に生を受けた。


俺はまだ5歳でこの村から出た事は無い。

そして今日はとても大事な日だ。

5歳と言っても数え歳なので早生まれの俺は周りの子より小さい。

5歳になる年の明けは教会に行って天恵というものを授かるのだ。

今年はそんな子が俺を含め4人いる。


天恵とは将来を左右する神からのギフト(固有スキル)である。

これによっては職業がほぼ決まってしまう事も有る為に、結構内心ビクビクしている。


「マール行くわよ」

俺は母に連れられその日教会に行った。

親父は村の警備隊として朝から巡回をしていた。


勿論だが俺の名がマールである。

母はニーシャと言い親父はマガタと言う。



「マール君来なさい」

俺は神父様に天恵の間という部屋に一人呼び出された。

もう既に4人は終えて帰路に着いている。

幼馴染だが、天恵についてはお互いに余り話してはいけないとされているし、その効果が薄れるとも言われている。

なので顔も会わす事なく教会の裏口から親と共に帰っていた。



部屋に入ると女神様の像が有る。

創造神様は男神なので創造神様では無いようだ。


「それでは付与神ナディル様に御祈りを」

どうやら女神は天恵を付与してくれる神の様だ。

俺は片膝をつき両手の指を組んで、ナディル様に良き天恵をとお祈りした。

『汝の天恵はレーシングホースアプリじゃ』


「・・・レーシングホースアプリ?」

神父様の声が聞こえた。

俺が祈り終わると神父様が近寄って来て、君はレーシングホースアプリが何か分かるかねと尋ねて来たので、多分馬に関するギフトだと思いますと言った。

「馬か、馬喰か御者あるいは馬飼かな」

「そんな処だと思います」と俺は言っておいた。


さて両親には何と説明したら良いものか?。



「レーシングホースアプリ? 何それ」

「馬に関する天恵みたい」

「馬子にでもなりなさいって事かしらね」

「かも知れないね」

先ずは母に説明に成らない説明をした。

帰って来た親父にも同じ説明をするしか無かった。



その夜寝る前に「ステータスオープン」てな具合に唱えて天恵を確かめる。

これは幼馴染にも聞いてみたが、何それって返されたから、多分転生者にしかわからないものだろう。

大体は分かり易い天恵の言葉なので、皆はそれに倣って職業を選択していく。

俺は何となくレーシングホースアプリの意味が理解出来たので、正直困った事に成ったなと思った。

これ、職魚に出来ないよね。

だってギャンブラーやんかさ。

破滅しか見えない。


仕方無いので、取り敢えず村の冒険者ギルド支部に登録して、薬草採取とかしてお金を稼ぐことにした。

だって村には馬を飼ってる所は無いし、馬は商人か貴族あるいは何かのギルドの人しか扱わないし、近くに馬の牧場も無い。

たまに馬車が通るくらいしか見ないのだ。

田畑は牛で耕している。

荷車も牛が牽く。

大きい町までその位の距離しか無い。

然程大きな村でも無いのだ。


なので家の手伝い(主に農作業)をしながら、偶に薬草採取をしている。

因みにギルドの登録は無料だった。


俺は僅かばかしの薬草採取の小遣いを貯めているが、時には角兎や角鼠そして蛇なんかも捕まえてお金にした。

兎はぴよんと飛んだ処を棍棒で叩き、鼠は主に罠だし、この辺の蛇は毒を持っていない。

5歳でも捕まえられる奴等なのだ。

正直兎程度の跳躍力では角で怪我をする事は滅多に無い。


一年もしたら前世の日本円にして十万くらい貯まったよ。

6歳の十万は大きいが・・・問題は俺の天恵で、どうしたものかな。


何でも今日は《おおさかはい》ってのが有るらしい。

しかし倍率は割れていて狙い辛い。

なのでその2つ手前のレース、バイオレットSにしてみた。

《やまにんばろねす》の複勝を買おうと思う。

何とか3着に来て欲しい。


本当にもう、スキルを授けるなら金もくれって思ってしまう。

後気になる項目が有った。

施設召喚!?。

・・・何だこれ。

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