独占
「お誕生日おめでとう」
彼氏くんから、付き合ってはじめての誕生日プレゼントにネックレスを貰った。
恋人からそのような物を頂くことにずっと憧れがあって、色々と妄想ばかりしていた。ただ、自分がいざ当事者となるとあまり実感が湧かず、感動もそこまで起こらなかった。
「ありがとう!!」
とても嬉しい、とは思いながらも何かが物足りないような気がした。彼のことは大好きだし、愛して貰えているのは口にしなくても分かるが、、、
「このハートの形、選んでくれたの?」
「うん、可愛いと思って。」
やはりセンスが良かった。彼氏くんはお付き合いすることは初めてではあるが、(無論自分もである)毎回可愛いものをくれる。これから毎日身に付けれる!そうこれからの未来を描いていたのである。彼氏くんに毎日ぎゅーされてるみたい♡そうのんきなことを考えていた。あ、これだ。
「ねぇねぇ、これつけて、、、!」
貰った箱を取り出して彼の前に差し出した。
「っ、、、!?付け方わからない、、、」
おずおずとチェーンを手に取る彼。狼狽える様子も可愛すぎて萌えじにそうです、と愚痴を溢すオタクのワイ。
「大丈夫!こうすればいいから!!」
手取り足取り(?)装着の仕方を教えた私は後ろを向いて待っていた。まだかなー?
すると彼の手が顔の前に回されて、首のあたりでごそごそと動いた。
「まだですかぁー???」
「むずかしい、、、」
思わず恥ずかしさのあまりはやし立ててしまった私。いや、別にずっとこの体勢のままでもいいですよ?なんならもっとぎゅってして、なんて言える訳もなく。
「もう、、、カップラーメンもできちゃうよ?」
「ごめん、、、」
「これから練習しようね!!」
、、、もっとくっつきたいし。そんな邪な考えのもとで発言した私をどうかお許しください。でも、これだけはホントだよ。
当の本人は無自覚なんだけど、、、彼氏くんの専用の首輪って感じがして、すごく嬉しい♡
早く心身ともに彼のものになりたい、と思う私でありました。まぁ、首を長くして待っておきますか。奥手すぎる私達ですから。