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4- お宝わっしょい

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連続投稿

「お腹がすいた」


 ボスを倒し、睡眠をとったが、全く時間のわからないところで寝たのは愚策だったかもしれない。

何時間寝たか全くわからない。


 貴族ともなると時魔石を使った時計とかがあるけど、一番最後に見たのはフールが付けてたっけな……


「何であのバカのことを考えなくちゃいけないんだ……、今は今するべきことを考えなきゃ」


 とりあえず、今のミッションは食べ物の確保だ。

水は水筒を腰に下げたまま転移したらしく、結構量は入っている。


 帰り道は分かってるから迷うことは無いだろうけど、道中に食べれそうな魔物なんていたかな……


 装備は…… まぁいいや。

ボロボロだけど〈防御上昇〉のバフで何とかなるかな。


 まさか装備が耐えられないとは思わなかった。


「そうだ、ボスドロップと宝箱もあったけ」


 どんなにお腹がすいていてもこれだけは忘れないのは冒険者としての性か、それとも人間の欲深さか……やっぱりこれだけは忘れられない。


 といっても黄金の塊のような、超重量の物は流石に持っていけないけど、龍の落としたアイテムの一部とマジックアイテムの一部なら持ってけるかもだからね。


 ごまだれ~という音が聞こえた気がするが、聞き流し、中身を見る。


「気持ちの悪い量の金塊だな……前に攻略したときに分けてもらったけど、こんなにいっぱいあったんだ……」


 ダンジョン攻略した後で報酬の分配があったが、これをパーティの人数8で割ってもまだ余る。

よほどフールが掠めていたらしい。


 <攻撃上昇 小>のバフをかけて金塊を軽々と持ち上げて残りの物を見る。


「――お、アイテムバッグ[大]! これで持ち物を気にする必要がなくなった! ラッキー!」


 アイテムバッグ[大]

読んだ通りでたくさんのアイテムを、少ない重さで持って行ける超、超便利なマジックアイテム。

上位ランクのパーティで、持ってなければ話にならないマストアイテム。


 とりあえずこれで取捨選択をする必要がなくなったのは大きい。

ダンジョンから出ても、この金塊でしばらくは生活ができる。


 後、入っているものと言えば龍の魔力が入った短刀や、龍王の弓、聖水といったアイテムがあるが、ぶっちゃけダンジョンのランク相応といった感じか。


「後は無いかな…… 珍しい、笛のマジックアイテムだ」


 マジックアイテムと言えば剣や弓、防具といったところだが、笛というのは珍しい。

たまに軍の楽器団のリーダーが低位の楽器を使っているところを見ているくらいか。


 真っ黒な小さくて丸っこい笛だが、たくさんの板が複雑に中に入っており、それを振動させて音を鳴らすめちゃくちゃに特殊な形状。

 作ろうとすれば技術料だけで1億ゴルは取られるかもしれない。


「――へへ、どうなるかな……」


『ピュォォォォ』


 ――普通だ。

構造の通りと言えば構造通りの音、これを使ってバフをかけても何も変わった気がしない。


「――ただの工芸品なのかな?」


 楽器は好きだしもらってくけど。


 一応、任意のバフをかける笛には使えるかもしれないね。


『ぐぅぅ……』


「本気でお腹が減った……」


 この音色にも〈空腹率低下〉みたいなバフがあればよかったのに。

下の星の一番右を押していってください。

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