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(仮)の命  作者: 説子
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【2話、最初の脱落者】

「第1ゲーム鬼ごっこ、プレイヤーの皆様は鬼に捕れば脱落します。制限時間の3時間以内に9人が脱落すれば皆様はクリアし、脱落者は死にます。3時間以内に脱落した人が9人未満だと全員脱落者となり死にます。ステージ内にある武器等はご自由にお使いください。それでは、第1ゲームスタートです」


ゲームマスターのアナウンスの後、目の前に広がった景色は教室で、ワタシは制服を着ていた。第1ゲームのステージは学校なのか


「自分の知らない地形や構図なら、どんな形なのか把握したほうがいい。これも漫画からの知識」


教室を出る前に気付いた、教卓の上に刃渡り35センチ程のナイフが2本置いてあることに。ワタシはナイフを2本共取り教室を飛び出す。

現実よりも速く走れたことから、どう動きたいのかイメージすれば再現できるのではないかと仮説を立てた。

ワタシの現実での運動神経ではできなかったバク宙やブレイクダンスができたことから、仮説は正解だったようだ。


「これなら逃げ切れるかもしれない」


そう思っていたのも束の間、3階の廊下を走っていたワタシの前に巨大な蜘蛛が見えた。

この蜘蛛が鬼なのだと直感で理解し、近くに階段があるのを思い出して1階へと階段を駆け下りる


「アンタ何で鬼連れてきてるのよ」


1階の廊下へ逃げると、合流した金髪の女性プレイヤーが前を走りながらこちらを見てそう言った。


ふと手に持つナイフに目をうばわれたワタシの頭には疑問が生まれる

鬼に捕まれば脱落で、クリア条件は制限時間内に9人の脱落。脱落者はまだいない、いたらアナウンスが流れるはずだから。

ならなぜ武器がステージ内に置いてあるのだ、

クリア条件に鬼の討伐はない、そして考えた通りに動く体


まるで武器を上手く使い、プレイヤーを鬼へ差しだして脱落者を決めろと言わんばかりだ。

この考えが正しいなら、1人目の脱落者は前を走る金髪女性プレイヤーだ。ワタシはナイフを金髪女性プレイヤーの腰めがけて投げた


「痛っ、……アンタ許さな」


ナイフは見事命中、金髪女性は転び、ワタシは血の着いてしまったナイフを回収して走る。


「1名脱落、クリアまで残り8人、鬼は東校舎1階です」


予想通り脱落者を知らせるアナウンスが流れる、鬼の位置が知らされるのは1階にいるだろうプレイヤーに逃げられる為、ワタシにとっては厄介だったが、考えた通りに動く体の今ならいくらでも対処できるだろう。金髪女性が許さないと言いかけた後に聞こえたグシュという音は鬼に捕まる、いや喰われたのだろうか。


「どちらにせよあと8人だ、さっきの様に上手くやろう。」

「どんなにリアルでもゲームはゲームでしょ」

と言ってそうなサーヤ、逆デスゲーム中でも冷静でいられるのが少し羨ましいです、笑

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